芥川賞作家・綿矢りささんの最新エッセイ集『ま、さじ加減でしょ。』が、2026年10月5日に集英社から発売されました。高校在学中に書いた小説『インストール』で文藝賞を受賞したのは2001年。2024年のマキア20周年の際にはインタビューにも登場してくれました。本書は、綿矢さんの作家生活25周年の節目を飾る一冊です。

綿矢りさ ま、さじ加減でしょ。 ブックレビュー

「LEE」4年分の連載エッセイ、全39話を一気読み

第1章の「ま、さじ加減でしょ。」には、月刊誌「LEE」の巻頭で2022年4月号から2026年3月号まで、4年にわたって連載されてきた同名エッセイ全39話が収録されています。


レディ・ガガの来日公演に沸いた2022年の興奮も、2024年の上海滞在中のリアルなあれこれも、そのまま文章の中に残っています。リカちゃん人形やシール交換といった子どもの頃の記憶、執筆や創作への思いまで、話題は縦横無尽。


「私の心の中がすべて書かれているんじゃないかと思った」「あるある過ぎ!」と、毎号LEE読者からたくさんの共感の声が寄せられていたというも納得です。


連載当初から挿絵を担当してきたイラストレーター・牛久保雅美さんによる装画と挿絵も楽しめます。

日経紙上で綴った旅エッセイ、全11話も収録

第2章の「あっちこっち旅」は、日本経済新聞日曜朝刊「NIKKEI The STYLE」に2025年4月から2026年3月まで掲載された旅エッセイを再構成して収録したものです。


レスリー・チャン主演の映画『さらば、わが愛/覇王別姫』のロケ地をめぐる旅、敬愛する作家・宇野千代の故郷・山口県岩国市への旅……国内外のさまざまな土地で感じたこと、見たものが、みずみずしい言葉で綴られています。"読むとどこかへ行きたくなる”、そんな気持ちにさせてくれる章です。

全50篇に込められた、ちょうどいい「さじ加減」

『勝手にふるえてろ』や『私をくいとめて』のような、恋愛のもどかしさをユーモアを交えて描いた作品から、近年は『パッキパキ北京』で現代中国を舞台にした新境地を開くなど、書く世界が広がり続けている綿矢さん。


彼女が日常の中で何を見て、何を感じているのか——このエッセイ集は、そのちょっとプライベートな部分を覗ける一冊でもあります。


日常のおかしみと旅の記憶が詰まった全50篇は、平日の夜や休日のちょっとした時間にぴったり。ぜひ、手に取ってみてください。

書籍情報

『ま、さじ加減でしょ。』


 著者:綿矢りさ


発売日:2026年10月5日


定価:1,760円(税込) 四六判・208ページ


ISBN:978-4-08-790255-6

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