肌効果を追求するだけでなく、新たな価値観を提供し続けているオルビス。「MAQUIA」6月号では、そんな製品が生み出される背景やヒット製品を次々と世に送り出すご本人を直撃しました。

その人に寄り添ったスマートエイジングケアを提供【イトーーク 第9回 オルビス】_1

インタビュー歴25年 マキア編集長・伊藤責任編集
最新美容の真相、ズバリ聞いトク!?



イトーーク

マキア編集長 伊藤かおり

マキア編集長
伊藤かおり
non-no、MORE編集部を経て’08年からマキアへ。入社以来人物インタビューを中心に取材してきた経験を活かし、美容=人生を誌面づくりのモットーに。

オルビス 執行役員 商品・QCD 担当 西野英美さん

オルビス執行役員
商品・QCD 担当
西野英美さん
2002年入社。スキンケア、メイク、メンズ、海外ブランドとの商品企画を担当。「オルビスユー」「ディフェンセラ」などヒット商品を生み出す。

その人に寄り添ったスマートエイジングケアを提供

がんばる女性に寄り添えるスキンケアを

伊藤 マキア読者にも人気が高い「オルビスユー」の立ち上げに携われた西野さん。どういった経緯でこのブランドを創ろうと思われたのですか?


西野 オルビスは創業当時より“その人を主役”とし、女性に寄り添うことを一番に商品開発を行ってきました。そのため、常にお客様の声には耳を傾けていますが、そこで感じたのは、現代の女性はとにかくがんばりすぎているということ。でも、もうこれ以上がんばらなくてもいいんじゃないか、と思ったのが始まりです。そのために提供できるものが何なのかを考えた結果、スキンケアは義務ではなく、どんなに疲れていてもやりたくなるようなものにしよう、ということでした。そんな新しい価値観を提供したくて、開発をスタートしたんです。


伊藤 その想いってとても今っぽい。現代女性は本当にやることが多いですからね。きちんとスキンケアをしたいけれど、手が回らない人も多いと思います。


西野 何気ないシーンでも寄り添えるのがオルビスの真髄ですから。


伊藤 寄り添い系コスメは、今の美容においての主流。高みを臨むのもいいけれど、自分の傍らにいて、相棒になってくれるようなスキンケアは理想です。


西野 まさにおっしゃっている立ち位置になれたらいいな、と思っています。


伊藤「オルビスユーシリーズ」は、洗顔、化粧水、保湿液の3ステップ。シンプルにお手入れが完了するのも人気の秘密ですよね。この3ステップで目指す理想の肌を教えてください。


西野 どこから見ても押し返すようなみずみずしい肌。とくに頬のハリ感、ツヤ感を実感できるよう開発しました。


伊藤 水が巡り、うるおいを自ら保ち続けられる肌というイメージですね。ここちよさと効果実感の両立はどのようにこだわったのですか?


西野 ここちよさと言っても漠然としたものではなく、サイエンスに基づき人で連用試験を行い、エビデンスも確認。効果実感に関しては、最先端の肌科学を駆使し、世界初の研究知見を惜しみなく投入しています。また、ここちよさはテクスチャーだけでなく、パッケージでも追究。持ちやすさや、カチッと締まったことがわかるキャップ、詰め替えやすさ、液ダレしにくさなど、細部にまでこだわりました。


伊藤 数々の試作品を作られましたか?


西野 それはもう! デザインがよくても使いにくいのは長く続きません。既視感があるのもダメ。特に詰め替えがマストなので、その制限が厳しいんです。


伊藤 その甲斐あって、シンプルだけどおしゃれ。使いたくなるデザインです。


西野 そう言っていただけるとうれしいです。オルビスユーは2014年に誕生し、2018年にリニューアル。その間も試行錯誤の連続でした。しかし、“肌本来の力を引き出す”というコンセプトは一貫していたので、新しくなってからもお客様には納得していただけました。

「ここちを美しく。」を体現するオルビスユー

(右)オルビスユー モイスチャー


(中)オルビスユー ローション


(左)オルビスユー ウォッシュ


肌全層にうるおいが巡り、うるおいで満たされることで“肌本来の力”を活かせる肌へと導くオルビスユーシリーズ。テクスチャーだけでなく、パッケージや使いやすさにも試行錯誤を続けた結果、ローションの液ダレ防止キャップや横置きもできるデザインなど、見ても楽しいスタイリッシュなデザインに。詰め替えもスマート!(右)50g ¥3000、(中)180ml ¥2700、(左)120g ¥1800/オルビス

ここちよいスキンケアタイムが“私に還る”癒しの時になる

伊藤 オルビスのスキンケアは自分との対話の時間、自らをチューニングする儀式のような感覚。それによって気分も高まるし、 1日いい気持ちでいられます。


西野 実際、1カ月後、2カ月後とユーザーさんにお会いすると明らかに表情や声のトーンが変わっていくんです。「鏡を見る回数が増えた」というお声をいただいたときは、スキンケアで行動まで変えることができたことを実感しました。


伊藤 まさに新しく登場した「オルビス オフクリーム」も、面倒だと思われがちなクレンジングが楽しみになる一品。テクスチャーにもオルビスならではの技術が生かされ、メイクがなじんでオイルに変わる瞬間が毎日使っていても飽きません。


西野 “がんばった自分に、がんばらない時間を”をコンセプトに、クレンジングのプレッシャーから解放し、それ自体がここちよいものにしたいという想いから開発しました。普通、使いやすさで考えればチューブ容器となるのですが、この容器は“なぜか手に取ってしまう”形 にこだわりたかった。そこで社長にプレゼンをし直し、このパッケージに決まったという経緯があります。


伊藤 その熱意がすごい! 思わず手に取りたくなる形ですものね。


西野 すべてが本能に反応するものを組み立てていった感じです。


伊藤 1つの製品を創るまでも大変...。


西野 オルビスには“スマートエイジング”という軸があるので開発の方向性はシンプルなんです。ここからブレない寄り添い製品を今後も開発していきます。

オルビス オフクリーム

オルビス オフクリーム
大切なものを撫でるときの“秒速5cm”の動きに着目。肌と心にここちよい動きを自然に導くコク、とろけ感、厚みが特徴。うるおいに満ちた肌に。100g ¥2300/オルビス

これも聞いトク!?

心も体も癒されるひと時はいつ?


「年末に家の庭を手入れしたのですが、見た目が寂しくなってしまい、花の苗木を植えることに。このとき感じた土の感触、植える感覚がものすごく新鮮で!  “あ〜気持ちいい”と素直に思えたんです。さらに、苗木がつぼみをつけ、花が開いたときは花を育てる喜びを初めて知りました。これまで自分とは縁のない生活でしたが、今はこれが癒しになっています」

MAQUIA 6月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉



※本記事掲載商品の価格は、本体価格(税抜き)で表示しております。掲載価格には消費税は含まれておりませんので、ご注意ください。

MAQUIA書影

MAQUIA2024年11月21日発売号

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