今から14年前に誕生して以来、その可愛らしさで日本人女性を虜にし続けているジルスチュアート ビューティ。そんなアイテムを創り続けているジル・スチュアートさんが来日し、クリエイションについて伺いました。

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ジルスチュアート ファッションデザイナー
ジル・スチュアートさん

NYで生まれ育ち、15歳で初コレクションを発表。27歳で「JILL STUART」設立。その10年後にコスメティックスを開始。世界中の若い女性から支持を受けている。


マキア編集長
湯田桂子

2004年にマキアを立ち上げた創刊メンバーのひとり。マキアの合言葉は、“願望実現ビューティ”! 次号からバトンタッチします。

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秋コレクションのテーマは
「エターナルクチュール」

世代を超えて愛され続ける“真珠”にインスパイアされたコレクション。まるで真珠を身に着けたときのようなツヤと輝きがメイクで楽しめる。(右から)真珠のような光沢感のあるツヤと、ベルベットのようななめらかな質感が叶う高発色アイカラー。エターナルクチュール アイズ ベルベット 全4種 各¥5000、花びらを唇にのせたような軽やかなタッチでエレガントな口元に。リップブロッサム エターナルクチュール 限定3色 各¥2800/ジルスチュアート ビューティ(8/2発売)


日本人女性の“可愛らしさ”が
インスピレーションの源

ジル マキアを拝見させていただきましたが、とても美しい誌面ですね。私はこれまで20年ほど日本人女性の方々と仕事をしてきていますが、みなさん年齢を重ねてもあまり変わらなくていつも驚いています。でもそれは、きちんと肌のお手入れをされている結果なのでしょうね。

湯田 ありがとうございます。日本人女性は美意識が高く、年齢を重ねても美しい人が多いかと思います。

ジル その通りですね。そして、とても可愛らしい!

湯田 日本人女性の可愛らしさが、ジルスチュアート ビューティに少なからず影響している、というお話を伺ったことがあるのですが本当ですか?

ジル ええ。日本人女性の美しさ、コスメに対する考え方、ファッションセンスは秀逸。それに加えて、若い女の子は個性をアピールする表現力が素晴らしい。メイクもファッションもルールにとらわれず、自分の好きな色やモノを自分流にアレンジしているから、日本人女性の着こなしはいつでも刺激になります。特に、“可愛さ”を表現するのは得意ですよね。甘さやフェミニンさ、キレイの感覚......。それらが内面からも醸し出され、ハッピー感、特別感に溢れています。そして、スキンケアにしても、メイクにしてもプロセスまで楽しみ、それが外側の美しさを作っている。そういう意味でもマキアは、女性たちの“美しくなろう”という思いに応える雑誌なのだと思います。

湯田 ジルスチュアートのコスメには、ジルさんの想いがギュッと詰まっていますよね。何よりパッケージの可憐さは、多くの日本人女性の心を捉えて離しません。

ジル コスメのインスピレーションはヴィンテージジュエリー。宝石箱をイメージしたパッケージもあります。

湯田 本当に宝石箱! ジルさんのお気に入りのアイテムは?

ジル  4色のチークがセットされた「ミックスブラッシュ コンパクト N」です。コンパクトにブラシがチェーンでついているのですが、このブラシの毛がすごく柔らかい。日本は世界一の品質を誇っていると思います。

湯田 これってすごい発明ですよね。パッケージが可愛いと、さらに可愛くなれる気がします。ちなみに、ジルさんが考える“可愛い”とはどういったものですか?

ジル 外見的に美しいだけでなく、内面的な美しさもあること。


ハッピー感があると
女性はもっと美しくなれる

湯田 気持ちが上がるとそれが顔にも出ますからね。

ジル そうですね。朝起きてスキンケアをしてキレイにし、メイクするプロセスを楽しむと遊び心も表現できる。すると内面からハッピー感が表現できると思うのです。

湯田 ハッピー感といえば、秋色コレクションもとても魅力的でした。

ジル 今回のテーマは“真珠”。母が私に譲ってくれた真珠のアクセサリーからインスパイアされたメイクアップコレクションです。

湯田 あともう1つお伺いしたいことがありました。昨年、新たにライフスタイルブランドの「フローラノーティス」をリリースされましたよね。その構想は以前からあったのですか?

ジル フレグランスへの興味はそれこそ幼いときからありました。そう、あれはまだ 5、6歳のころ、ファッションデザイナーである母がミニチュアのフレグランスコレクションを所有していたのですが、それを自分でブレンドしてオリジナルの香りを作ったのが最初でした。そのことを母がとても喜んでくれました。

湯田 幼少期から磨き込まれた環境だったのですね。

ジル 母はファッションデザイナーだったということもあるけれど、とてもおしゃれな女性で、毎日メイクをきちんとして仕事に向かっていました。まさに今の日本人女性みたいにね。スキンケアを入念にし、美しく魅せようとするところは、私が尊敬する母に通じるものがあります。

湯田 お母様の美的センスが今のジルさんの創作の根底にあるのですね。

ジル 「フローラノーティス」は、私が想いを寄せる花々をブーケにして女性たちにお届けしたくて。フローラルグリーンをはじめ、ホワイトローズ、フレッシュピオニーなど、7つの香りがあり、そのときの気分に合わせて選ぶことができます。私はホワイトローズが好きなのですが、湯田さんのお気に入りは?

湯田 私はフレッシュピオニー!

ジル 私も大好き!

湯田 ジルスチュアートは女性なら誰でも憧れる宝の山みたい。

ジル その表現すごくいいですね!


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ときめきの原点は
お母様の鏡台の香水瓶

ご本人からしてとてもキュート。お話ししながら美しいブルーアイに吸い込まれるようでした。幼い頃からデザイナーであるお母様に憧れ、ファッションデザイナーを志していたというジルさん。鏡台のミニチュアの香水瓶を花模様のトレイに並べて遊んでいた幸せな記憶が今のパッケージのルーツなのだそう。昔の映画に出てきそうな夢のようなワンシーンが、今のプロダクトに形を変え、私たち日本人女性をときめかせているなんて、すごいことだと思いませんか?


MAQUIA9月号

撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/湯田桂子(MAQUIA)


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