産後の身体と心は想像をはるかに超えて激変するもの。「MAQUIA」6月号から、上手な向き合い方を教えます!
無理せず、スッキリ
説得力あり!な美女たちが語る
産後ダイエット『私の場合』
出産のエキスパートに総力取材『産後ダイエットの常識・非常識』
出産のエキスパートにお話を伺いました
“一気に体重を戻そうとせず
産後1年をかけてじっくり心身の変化に向き合って”
とよくら産後ケアハウス
豊倉節子代表
「ホルモンのシャワーを浴びる産後は、自分が意図しない心身の劇的変化を楽しむくらいの余裕を」
“産後は常に緊張状態!
まずは身体を動かすことでほぐし、ゆるませてあげる”
マドレボニータ
吉岡マコ代表
産後のケアプログラムを考案。「痩せることよりも体力を回復させ、子育てに必要な力をつけて」
“産後太りより気にして欲しいのは骨盤底筋のゆるみ。
将来のQOLに影響します”
はるねクリニック銀座
上田弥生先生
非常勤医師。産婦人科専門医。「産後の回復には1年は必要。無理なダイエットは厳禁です」
Q 産後ダイエットはいつから始める?
A 早ければ早いほど効果的!
「産後に必要なのはダイエットではなく、リハビリで落ちた体力を取り戻すこと。産じょく期は休養し産後2カ月以降は、身体を動かして基礎体力の回復を」(吉岡さん)。「産後1カ月は身体を休ませて」(上田先生)
産後の身体の変化に応じた運動法を
産じょく期(1カ月)
うつぶせで足を付け根から外側にひねるように引き締め3秒キープ。お尻が締まる。うつぶせは後陣痛の緩和にも。
リハビリ期(2〜7カ月)
ボールエクササイズなど心拍数120~130程度になる有酸素運動を。身体を動かすことでメンタルへの効果も期待。
社会復帰準備期(8〜12カ月)
子どもを信頼できる人に預けて外出するなど、一人の大人としての自分を思い出す。社会復帰に向けて動き出す時。
Q 産後はなぜ痩せにくいの?
A 筋力量、基礎代謝ともに低下しているから
「妊娠中から運動量が減って筋肉が衰え、代謝が低下するため体重が増えやすくなります。さらに体重が戻ってもお腹が出たり、身体のたるみなど体型のくずれが生じて太っているように見えがち」(上田先生)
Q 食事、運動、骨盤矯正、どれが大事?
A 1番は食事
「まずは健康的な食生活で身体を整え、気持ちがよいと感じる程度の運動を」(豊倉先生)。「運動と骨盤矯正を同時に進めると効果的。ストイックな食生活はストレスを溜める原因になるので要注意」(吉岡さん)
Q 産後ダイエット、成功させる秘訣は?
A なりたいイメージを鮮明にする
「体重ではなく見た目の変化を目標に。鏡に映る姿をチェックして、姿勢をよくするだけで見た目は変化します」(吉岡さん)。「ストレスはダイエットも育児もくじける元凶。笑顔になれる何かを見つけて」(豊倉先生)
Q 2人目出産後、全然、痩せない!
A 少しでも良いから自分のための時間を確保して
「経産婦だからと痩せにくくなることはありません。太るのは適当に食事を済ませたり圧倒的に自分へのケアが足りていないから。できるだけ周りのサポートを受け、自分のためだけの時間を作って」(豊倉先生)
Q 体重は減ってもたるんだお肉が戻らない
A 正しい姿勢にするだけで体型は戻る
「骨盤が前傾しているとお腹はポッコリ。後傾しているとたるんだように見えます。まずは骨盤を正しい位置にして腹直筋を引き上げること。それでもお肉が気になるならウエイトコントロールが必要」(吉岡さん)
恥骨に手を当てて床に対して骨盤を垂直に立てる。さらにお腹の中央にある腹直筋を引き上げるように意識。正しい位置の姿勢をキープするだけで美ボディに。
Q 断乳、卒乳後にリバウンドを防ぐコツは?
A 食べる量を8割に
「母乳をやめたら、まずは炭水化物を8割程度に減らすこと。さらに朝起きたら白湯を2杯飲む。身体の中からじっくり温めて胃腸の働きを活発に整えることで、暴飲暴食の抑制に効果があります」(豊倉先生)
Q 帝王切開で出産。普通にダイエットしても良い?
A 1カ月健診で問題なければOK
「帝王切開も経腟分娩と基本的には同じです。産後1カ月は安静、休養を。1カ月健診で医師の許可が下りたら徐々に体力を回復させ、それからダイエットを開始すれば心身ともに負担がありません」(上田先生)
MAQUIA 6月号
イラスト/IKULA 村澤綾香 取材・文/轟木あずさ 構成/若菜遊子(MAQUIA)
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