最近の映画は、とにかく女子が強い。今回はそんな主導権を握りたがるパワフル女子が、最高に優しくて最高に包容力のある、まるで悟りを開いた“仏様”のようなほとけ系男子と恋に落ちる珠玉のラブストーリーをご紹介します!
男を振り回しがちな
「クイーンビー」タイプの
わがまま女子たち必見!
ほとけ系男子なら恋も上手くいく
★今回のオススメ新作映画★
『ハッピーエンドが書けるまで』
監督/ジョシュ・ブーン 出演/リリー・コリンズ、グレッグ・キニア、ジェニファー・コネリー、ローガン・ラーマン、ナット・ウルフ、リアナ・リベラト 公開/6月27日(土)より新宿シネマカリテ、渋谷シネパレスほか全国ロードショー ©2012 Writers the Movie,LLC
〈ストーリー〉
作家である父(グレッグ・キニア)のアドバイスを受けながら、処女作出版を目前に控える大学生のサマンサ(リリー・コリンズ)は、母親の浮気を目撃した経験から愛を信じられずにいた。当然、同じ大学の冴えない男子・ルイス(ローガン・ラーマン)から熱烈にアプローチされても見向きもしない。一方父のビルは離婚した元妻が忘れられず、弟のラスティ(ナット・ウルフ)は初めての恋に踏み出せずにいた…。
女性陣のこじらせっぷりがお見事!
マウンティングで男子を
支配していたつもりが…
【松山 梢の女子ツボPOINT!】
この映画には世代の違う3つのカップルが登場。全員何かしら問題を抱えているけれど、ホームパーティの最中にやけっぱちで浮気をした母親や、その母親を憎み続けるヒロイン、そして破天荒な弟の初恋相手など、特に女性陣のこじらせっぷりがすごいんです。
なかでも象徴的なのが、リリー・コリンズ演じるヒロインのサマンサ。ろくに本も読まない頭の空っぽなイケメンを見下し、カラダだけのドライな関係を築くことでマウントを取ったつもりでいる。
リアリストを気取ってはいるけれど、本当は誰よりも傷つきやすく、愛を熱烈に信じているロマンチストだということは、不貞を働いた母親をいつまでも恨みったらしく憎み続けていることからも明らかです。
ガチガチ武装女子の
心を溶かすのは…
ほとけ系男子の○○なひとこと!
そんなガチガチに武装した彼女の心をいとも簡単に溶かしてしまうのが、大学の同級生のルイス。
小説家志望の彼の会話は知性にあふれ、何よりも好きな本が一緒だという事実にサマンサは一瞬にして心を奪われてしまうのです。ベタですね。ベタだけど、真性ロマンチストのサマンサらしくて憎めません。
思いがけず動揺し、初めて「傷つきたくない」という本心を打ち明けるサマンサに対し、目をキラキラさせながら「傷つけないよ♡」というルイス。女は言質を取る生き物だと知っている大人の男には、逆立ちしても言えない台詞です。
どんなに冷たくあしらわれて振り回されようと、心の傷も欠点もクレイジーさもすべてを受け入れて包み込み、明るい未来を想像させて導いてくれる。これぞほとけ系男子!
派手メンズにうつつを抜かすよりも
身近にいる
“運命の相手”に気がついて!
ルイスだけでなく、元妻を3年も信じて待ち続ける父親しかり、派手な交友関係やアルコール問題を抱えている初恋相手を無条件で愛する弟しかり、登場する男性陣は全員ほとけ系男子です。
ただし揃いも揃って見た目がイマイチという共通点も。
いや、演じた俳優たちは味のあるイケメンですが、映画の設定としてはパッとしない。つまりほとけ系男子を見分けるには女側の審美眼も必要だということ。
筋肉ムキムキのマッチョやバンドのフロントマン、学校一のイケメンなど派手なメンズにうつつを抜かしていた女性陣が、身近なほとけ系男子の魅力に気づいて幸せを手にしたように、あなたの近くにもパッとしないけどキラリと光る運命の相手が、隠れているかもしれません。
★次回は…
ほとけ系男子パート2、倦怠期のカップルや夫婦にオススメ!
「ほとけ系夫」が登場するあの名作をご紹介します!
〈映画ライター/松山 梢〉
映画のヒロインに感情移入することでかろうじて「女」であることを維持している、三十路まっただ中のライター松山 梢です。自分に足りない女っぷりを向上すべく、そして美意識の高いマキアオンライン読者の女っぷりをさらにアップさせるべく、愛すべき女子向け映画&ドラマを紹介していきます!
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