「MAQUIA」3月号では、神崎恵さんがマスクをする日のメイクテクニックを披露! 落ちにくいベースと、立体感のあるブラウンアイがおすすめ。
神崎 恵
mnuit主宰。ビューティライフスタイリストとしての活動の他、累計100万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回っている。ファン待望の新著『大人のための美容本』(大和書房)も大好評発売中。
マスクをする日
メイクは肌なじみを重視、
それ以外のディテールは女っぽく
女が突如艶めいた空気を纏う瞬間がある。自覚とは関係なく、視線を吸着されるように目が離せなくなる瞬間が。今日も昨日もその前も例外なく、この瞬間に眼差しを奪われた。それはいったいどんなことか。わたしの目を捉えて離さないのは「マスクをした女」。隠れたものは無条件に意識をそそる。それが顔の下半分というところが更に、目を離せなくさせる理由。顔というものは上下でそれぞれ、持つ特性が異なる。耳から上半分は美しさを引き上げる力をもち、下半分は美しさを引き下げる力を秘めている。どういうことかというと、下半分を隠すことで顔は数倍美しく見えるということ。
例えば、マスクをした姿はきれい。けれど、鼻と口元をみせた途端、きれいが薄れてしまうというひとを見たことはないだろうか? ものまねメイクで有名なあの彼女も口元を隠すのは、その部分の難易度が高く、顔の印象を左右する大きな比重があることを知っているから。だから、マスクをした顔は美しい。それに隠すという色気が加わるから、なんとも心をそそる印象を醸し出す。花粉症や風邪の季節はもちろん、最近では保湿のためにマスクをしている女性も多い。その姿を見るたびに、ふっと意識が引かれ、見える部分の顔を必要以上に見つめ「気になって」しまう。これは、男性も同意見。マスクをしている女性にはなぜか自然と目がいき、見えている部分の目元だけを判断し、「きれいなひと」という印象をもつのだそう。たった一枚のマスクで無条件に眼差しを集め、さらにきれいなひとと思ってもらえる、こんなに嬉しいことはない。
ただ、マスクというものはちょっとしたコツがある。装着後でもヨレない肌。ヨレたり浮いたりしないフィット系FDでナチュラルな肌に。そして、目元の美しさにも知恵をしぼりたい。目元は強い印象になりすぎないよう、ブラウンベージュの艶シャドウで目を囲み、シャドウでラインを描くことで、深いけれど抜けのある美人風の目元が完成。マスクで美しさの精度をあげ、心を引きよせる女になれるいい季節。
MAQUIA3月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/三瓶康友 ヘア/津村佳奈〈Un ami omotesando〉 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA3月号☆好評発売中】