これまでの概念を打ち破り、画期的な製品を世に送り続けているアスタリフトから登場した毛穴引き締め美容液がすごいらしい!「MAQUIA」11月号では、開発に携わったお2人にお話を伺いました。

写真の分野で培ってきたサイエンスで先進コスメを開発【イトーーク 第14回 アスタリフト】_1

インタビュー歴25年 マキア編集長・伊藤責任編集
最新美容の真相、ズバリ聞いトク!?
イトーーク

アスタリフト

マキア編集長 伊藤かおり

マキア編集長
伊藤かおり
non-no、MORE編集部を経て’08年からマキアへ。入社以来人物インタビューを中心に取材してきた経験を活かし、“美容=人生”を誌面づくりのモットーに。

本間俊之さん

R&D統括本部
バイオサイエンス&
エンジニアリング研究所
研究マネージャー
本間俊之さん
皮膚科学を専門に、美白剤を中心とした化粧品薬剤開発、メラニン関連の皮膚科学研究に従事。現在は、化粧品研究全般を統括。

楠田 文さん

商品開発・ブランド推進本部
化粧品グループ チーフ
楠田 文さん
アスタリフト誕生時から、製剤開発を担当。歴代「ジェリー アクアリスタ」のリニューアル商品企画を担当してきた“育ての親”。


立毛筋の筋力低下が
毛穴の開き・たるみの原因!?
伊藤 全く新しい毛穴へのアプローチの肌引き締め美容液「アスタリフト スパークル タイト セラム」。パチッ、ジュワ、キュッとした泡で“毛穴をトレーニング”するというコピーがとにかく斬新。さすが“シミの骨”など、心に刺さるキャッチーなコピーをつける富士フイルム! 何より毛穴悩み特集は、マキアでも1、2を争う人気企画。それだけに読者はこの製品に興味津々だと思います。
楠田 20〜60代の女性を対象に、肌悩み調査をしたところ、毛穴の開きに関して20代は40.7%、30代では51.8%と割合が高く、エイジング初期の肌悩みの1つであることがわかりました。ところが従来のケアでは、保湿で肌をふっくらさせたり、コラーゲンケアでハリを高めるなど、毛穴を“副次的に目立たせない”アプローチが一般的。そこで、根本から解決する化粧品の挑戦に臨みました。
伊藤 そして着目したのが“立毛筋”だったということですか?
楠田 最初から立毛筋にフィーチャーしたわけではなく、とにかく“毛穴ケア製品を”という思いから開発を開始しました。直接アプローチするにはどうしたらいいのか、まさに試行錯誤の連続で。
伊藤 立毛筋にたどり着いたのは?
本間 毛穴は細胞や皮膚モデルを用いた検証が難しく、あまり研究が進んでいない分野で、“毛穴専門”の研究者というのもあまり聞いたことがありません。立毛筋は毛穴に付随し、毛穴1つ1つを支えている筋肉なんですが、コラーゲンや血管と見分けがつきにくく判断するのが難しいのです。とはいえ、立毛させる筋肉である以上、毛穴に重要な組織だ、と研究を深化させました。
伊藤 そこに富士フイルムならではの画像解析技術の知見が生かされたのですね。
本間 はい。 2次元では立毛筋の一部しか観察ができず、全体像がわからなかったのですが、3次元で可視化することで、立毛筋が毛穴にしっかりと接続し、真皮から基底膜まで伸びている実態を証明しました。その結果、予想以上にしっかりしていて、コラーゲン繊維よりも太いことが明らかでした。
伊藤 皮膚を支える土台の一部ということですね。つまり、立毛筋の筋力がゆるんでくることで、開き毛穴やたるみ毛穴になる。でも、筋肉とはいえ、立毛筋は自分の意思で鍛えられないですよね?
楠田 そうなんです。心臓などと一緒で不随意筋なので、スキンケアなど外的アプローチが必要となります。
本間 立毛筋が老化することを実証したのは新しいです。立毛筋の筋力低下でコラーゲン収縮力が弱まり、肌の弾力性が低下しますが、この筋肉細胞の収縮に関わっているのがストレスファイバー。これは、筋肉細胞を収縮させるためのタンパク質で、過剰に蓄積すると収縮することができなくなってしまいます。
伊藤 ストレスファイバーとは一般的に認知されているものですか?
本間 はい。収縮する=緊張を担うファイバー状のもののことです。

立毛筋(りつもうきん)とは?

立毛筋(りつもうきん)とは?
毛を立たせたり、毛穴内の皮脂を押し出したりする役目を担う。寒さや恐怖で鳥肌が立つのも立毛筋の収縮によるもの。毛穴の根本から皮膚を引き締め、毛穴の開きを調整する機能があるが、その機能低下のメカニズムや、肌の弾力性との関係はこれまで未解明だった。

なぜ毛穴が開くのか?

なぜ毛穴が開くのか?
筋線維を収縮させることで直結する毛穴の1つ1つをキュッと引き締める立毛筋。この筋力が衰えると毛穴が開きがちに。しかも顔全体に無数に存在しているため、毛穴ゆるみ→肌全体のゆるみの原因に。

毛穴の筋肉を引き締める
こだわりの“スパルタ泡”
伊藤 これらの研究に基づき、実際に製品化するのに一番苦労したことは?
楠田 新感覚の泡ジェルテクスチャー。肌に心地よい刺激&冷却効果のある泡と、美容成分を肌に届け、引き締め効果を持続させるジェルとの両立です。たとえば、ムース状の泡は一般的に泡が小さく、泡膜が薄いため、泡膜に美容成分が十分に入らない。
本間 しかも、毛穴は皮脂に満たされているため美容成分が浸透しない。そこで、皮脂になじみやすいオイルを厳選。さらに、今回着目した成分は水に溶けないため、ナノサイズに極小化して配合。毛穴から浸透し、立毛筋に集中的に働きかけるように処方しました。
伊藤 泡1つにそんなご苦労が!
本間 実は写真フイルムを作るのに気泡は大敵。そのため、富士フイルムは泡に関して研究のノウハウがあり、今回はそれらの知見のうち、泡の発生と消えるメカニズムを応用しました。
楠田 肌に塗布した後もシュワシュワして、効果が持続するようにしています。
伊藤 面白いですね! 効果はもちろん、エンタメ性があるのがいい!
楠田 使ったときに楽しくなるよう、使い心地も考えて開発をしました。
伊藤 しかも、毛穴ケア以外の美容成分も配合されているのがうれしいです。
楠田 ちょうど肌に変化が出始める30代からぜひ手に取っていただきたいです。

泡でもジェルでもない、新感覚の“泡ジェル”

肌にのせた瞬間、泡が弾けて肌を刺激。泡が弾けるときの冷却効果で肌もキュッ。その後ジェルに変わり、ひんやり引き締め効果が持続。美容成分が浸透する。

アスタリフト  スパークル タイト セラム

アスタリフト 
スパークル タイト セラム
開いた毛穴を“スパルタ泡”でトレーニングする新発想の毛穴引き締め美容液。美容液として、さらに美容液の後のスペシャルケアとしていつものスキンケアに投入を。50g ¥4000/富士フイルム

パチッと肌を刺激する大きな泡。肌にのせてもしばらくパチパチする“スパルタ泡”はクセになります。

写真の分野で培ってきたサイエンスで先進コスメを開発【イトーーク 第14回 アスタリフト】_10

トレーニングしていることはありますか?
本間「今までは学生時代から続けているテニスを週1のペースで行っていましたが、今はその代わりになるものがなくて。強いて言えば、次の製品開発に向けた頭のトレーニングでしょうか(笑)」
楠田「コロナ禍前までは暗闇トレーニングで筋トレをしていました。今は通えないので、自宅でできるトレーニングを模索中。筋肉は鍛えたいです」


MAQUIA 11月号
撮影/土佐麻理子 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 資料提供/富士フイルム


※本記事掲載商品の価格は、本体価格(税抜き)で表示しております。掲載価格には消費税は含まれておりません。

MAQUIA書影

MAQUIA2024年8月22日発売号

集英社の美容雑誌「MAQUIA(マキア)」を無料で試し読みできます。マキア10月号の大特集は「私が輝く秋メイク」。通常版の表紙は池田エライザさんです。

ネット書店での購入

share