「MAQUIA」4月号の『神崎 恵の恋させる瞬間美容劇場』では、第一印象がその日で決まるといってもいい、転職初日のオフィススタイルを提案。知的なピンクメイクで好感度を上げて。
神崎 恵
mnuit主宰。ビューティライフスタイリストとしての活動の他、累計100万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌の撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回っている。近著『大人のための美容本』(大和書房)に続き、今年春に向けて最新著書の執筆でさらに多忙を極めている。
転職先への初出社
透明感のある肌に知的なピンクメイクで好感度を
ひと目惚れ率が通常の80倍は高まる瞬間がある。それは「初めて姿を確認する瞬間」。例えば、転校生。転校生がもつあの鮮度と謎めいた雰囲気は独特で、待つ側の心を異様に引き込む。そして可愛く、かっこよく見せるフィルターを全身にとっているかのように、平常心で見るときより軽く10倍は姿カタチをよく見せる。「転校生」ってある意味無敵。期待と関心を最高潮に上げられる瞬間をもてるから。この瞬間、人生でそう何度もあるわけじゃない。一斉にみんなで初めましてではなく、平坦な毎日の中に突然切り込んでこそ発揮するこの威力。だから、みんなが初めましての入学式ではなく、あくまで転校生でなければならない。
そんな瞬間、大人になって何回あるのだろう? 例えば、少々あざとくなるけれど、合コンに20分遅れていくとか。お互いの品定めも終わり気持ちが落ち着いてきたタイミングでの登場は、転校生なみに関心を引き寄せる力を発揮する。
でも、いちばんにわたしが注目しているのが転職先への初出社。これこそ平坦な世界に、新しい風を吹き込ませる大きな瞬間。大人になり、仕事というシビアさ、少しの窮屈さと退屈さが漂っているこの空間に、キラキラと新鮮な空気が入ってきたらどうだろう。みんなその空気に無条件に心惹かれるのは当たり前。その上、もしそのひとが、ときめくほどに美しいひとだったらどうだろう。恋に落ちる音が聞こえるくらい、勢いよく恋が始まるに決まってる。
去年、男友達が部下と結婚した。「いつ恋に落ちたのか」と興味本意に聞いてみると「彼女が新社員として入ってきたその日にひと目惚れした」のだそう。ひと目見た瞬間、このひとが好きだと確信したというからすごい。だから、普通の生活の中に切り込むチャンスを持てたとしたら、ぜひぜひ、より心をつかむ見た目で初々しく登場してほしい。ポイントは、透明感、そして柔らかく感じのいい顔。100人いたら100人に好かれるような、好感度ど真ん中の顔と容姿で恋に落とす可能性を高めてほしい。もしかしたら、人生のパートナーとの出会いがあるかもしれない瞬間だから。
MAQUIA4月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/菊地泰久〈vale.〉 ヘア/津村佳奈〈Un ami omotesando〉 スタイリスト/コギソマナ〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA4月号☆好評発売中】
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