2020年10月期に放送され、“チェリまほ”の愛称で親しまれたドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京系)が映画化し4月8日に公開される。
童貞のまま30歳になり“触れた人の心が読める魔法”を手にした地味なサラリーマン・安達を演じる赤楚衛二さんと、仕事ができる同期で安達に密かに想いを寄せる黒沢を演じた町田啓太さんに、本作やキャラクターへの想いを聞いた。
“チェリまほ”が支持されたのは町田くんのおかげ
“チェリまほ”で描かれた安達と黒沢のピュアなストーリーは、ドラマ放送時、回を追うごとに沼落ちする人が続出! 今や200以上の国や地域で見られるほど、世界中にファンがいる。こんなにも多くの人の心をつかんだ理由はどこにあると思うかを聞くと、「僕は2つ理由があると思っています」と赤楚さん。
赤楚 1つ目は、黒沢というキャラクター。彼、つまり町田くんの圧倒的なルックスが理由の1つです。
町田 何を言ってるんだ(笑)?
赤楚 本当にそうなんですって。町田くんは同性の僕から見ても魅力的なルックスで。世界に通用するルックスだなと思っているんです。そしてもう1つが……これもまた町田くんの話になっちゃうんですけど(笑)。
町田 僕なの!?
赤楚 いや、黒沢なんですけどね(笑)。黒沢の安達への一途な想いだったり、ジェントルマンな姿勢っていうのは同性でも異性でもグッときますし、一途に想い続けることは世界共通の素晴らしさなのかな、と。つまり、そんな黒沢を完璧に演じられた町田くんのおかげです。
町田 いいんだよ? そんなにもちあげてくれなくても(笑)。
赤楚 だって、安達のような素朴な役を演じられる人はいっぱいいるんですよ。
初めて聞く本音が黒沢への愛しさを強くしてくれた
“素朴さ”は安達を演じる上でとても大事
“安達のような素朴な役を演じられる人いっぱいいる”。そう赤楚さんが言うと、町田さんは即座に「そんなことない!」と強く否定。
町田 僕も言わせてもらいますけど、(この作品が世界中に愛された理由は)もう絶対に赤楚くんのおかげなんです。
赤楚 いやいやいや。
町田 さっき“素朴”と言いましたね?
赤楚 はい。すみません。
町田 この“素朴さ”は、安達を演じる上でとても大事なんですけど、素朴さの中にも相当な可愛らしさだったり、ピュアさだったり、にじみでるやさしさだったりがないと絶対にこの話は成立しないんです。そんな安達を表現できたのは、赤楚くんだからこそ。そしてこの作品は、撮影現場の雰囲気が本当にいいんです。それは赤楚くんが作ってくれていたもの。
赤楚 そんなことないですって!
町田 絶対に赤楚くんのおかげ。主演の方の持つ雰囲気で、現場の雰囲気は変わってくる。あの心地いい空気感は赤楚くんの人柄あってこそだし、でもそれを特別意識していないのもすごい。赤楚くんはきっと“そんなことない”って思ってるだろうけど。
赤楚 はい、思ってます(笑)。
町田 いやでも本当にそうなのよ。誰に聞いても全員そう言う。
赤楚 だって町田くんもだし、キャストもスタッフもみんなが柔らかい方じゃないですか。
町田 そうね。でも主演の赤楚くんがちがう性格だったら、また全然雰囲気が変わっていたと思うよ。
赤楚 変わりますかねぇ。それはそれで見てみたいですけど……。
と、ここまで熱弁した後、ふと我に返ったように「……って、これはなんの時間なんだ?」とテレ笑いする町田さん。そして、“チェリまほ”が世界中で愛される作品となった理由について、こんな素敵な言葉でまとめてくれた。
町田 “どうして?”と聞かれると、赤楚くんも僕もいろんな理由で話が止まらなくなるけれど、結局のところ、そういう運命で、巡り合わせだったと思うんです。全てにおいてスペシャルなことが起きたからじゃないかな。
赤楚 いいですね! 運命で奇跡!
ドラマでは見られなかった黒沢の顔が見られた
映画では、恋人同士となった安達と黒沢のその後が描かれている。撮影を通して、安達と黒沢がお互いに惹かれていることを実感したシーンを聞いた。
赤楚 映画での黒沢は、ドラマでは見られなかった顔を安達に見せてくれるんです。それは弱さや本音からくるもので、そこを見せてくれたことで、安達の黒沢への愛しさは強くなったように感じました。感情をぶつけるシーンは、黒沢の魅力が強くでているシーンになっているところだと思うので、注目してほしいです。
町田 ドラマから引き続き、映画でも安達が持つ愛情のある優しさは変わらず描かれています。映画ではその優しさに強さが入り混じっているシーンがあって。そのシーンは黒沢という役を通して見たときに、“この人と自分が幸せになるために行動していきたい”と思えたんです。そういうエネルギーをくれる人の存在は、お互いにとってプラスでしかない。改めて、安達は魅力的な人だなと思いました。それと、ドラマでも映画でも黒沢から安達にしたアプローチはたくさんありますが、映画では安達から黒沢へのアプローチの方が多いんです。そこは本当に見どころなので、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
この作品がたくさん愛されたのは運命でスペシャル
僕らって肌質、似てるよね?
“チェリまほ”の映画が公開されるということは、大きなスクリーンで2人の美しい顔が拝めるということ。多忙にもかかわらずいつ見ても爽やかな美男子な2人の美容法は、やっぱり気になる!
赤楚 僕は最近、ビタミンをとっています。
町田 サプリメントみたいな?
赤楚 そうです。液体状のサプリなんですけど。僕はフルーツ全般にアレルギーがあるので、“それってビタミンが足りていないんじゃ?”と思って。そこからビタミンCをとるようにしています。
町田 いいね。美容は結局、健康とも結びついているから。
赤楚 そうですよね。ビタミンCをとるようになってから、肌ツヤが良くなったかなって自分では思ってます(笑)。
町田 うん、そう思うよ!
赤楚 ですよね。目のくまとかちょっとうすくなった……気がします。町田くんは何かしていますか?
町田 健康面でいうとサウナに行くことかな?
赤楚 いいですね。血行が良くなって肌にも良さそう。
町田 そうそう。あと僕、20代後半くらいまで化粧水とか乳液とか全然使ってなかったんだよね。
赤楚 えー! 20代前半はまったく?
町田 うん。一応、画面に映る仕事だし、ちゃんと使うようになった(笑)。
赤楚 何を使っているんですか?
町田 僕は肌が弱いほうだから、皮膚科でもらったものや自然由来のもの、低刺激なアイテムを使ってる。赤楚くんは化粧水とかもちゃんとしてる人?
赤楚 僕はめちゃくちゃしてます。町田くんと同じで肌が弱い乾燥肌なので、なるべく保湿多めになるように。
町田 我々、肌質似てるよね。なのに僕は20代後半までほぼノーケア……。乳液とかベタベタするのがイヤだったんだよね。
赤楚 分かります。でもちゃんとクリーム使わないと。
町田 使わないとダメなんだよね。乾燥しちゃうから。
あたたかい飲みものに癒されてます
作品の撮影期間に入ると、なかなかホッとひと息つく時間をとるのもむずかしいはず。そんな日々の中で欠かすことのできない癒しのアイテムは?
赤楚 癒しでいうと、僕はお茶。あたたかいものを飲んで内臓をあたためるとカラダの調子も良くなるというのを町田くんに教えてもらってから持ち歩いていますね。
町田 映画の撮影中だっけ?
赤楚 そうですね。僕が冷たいものばかり飲んでいたので、町田くんが教えてくれた(笑)。
町田 そうだった。僕もあたたかい飲み物はもちろん癒しだけど、最近はプロテインかな。
赤楚 あはは! それって癒しになるのか(笑)?
町田 なるなる。シェイカーでシェイクしたときの“シャカシャカシャカ”って音が意外と癒されるんだよね(笑)。その音を聞くと、気持ちが奮いたたされます。
『チェリまほ THE MOVIE 〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜』
©︎豊田悠/SQUARE ENIX・「チェリまほ THE MOVIE」製作委員会
2022年4月8日(金)より全国ロードショー
●キャスト
赤楚衛二、浅香航大、ゆうたろう、草川拓弥(超特急)、佐藤玲、鈴之助/町田啓太 ほか
●原作
豊田悠「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」(掲載「ガンガン pixiv」スクウェア・エニックス刊)
●監督
風間太樹
●脚本
坂口理子
撮影/nae.jay 取材・文/上村祐子 企画・構成/横山由佳(MAQUIA)