加速する気候変動に伴い、頻繁に耳にするようになったSDGsやサステナブルという言葉。けれど、美容でできる持続可能な取り組みっていったいどんなこと? そんな疑問を解決すべくサステナブルビューティの実情を取材。肌と自然、未来に明るい新定義「クリーンビューティ」をレポートします!
- MAQUIA「クリーンビューティ宣言」
- クリーンビューティとは?
- 地球環境のために知るべき「SDG's」とは?
- SDGsアンバサダーとして活動する、冨永 愛さんインタビュー
- SDGs3「すべての人に健康と福祉を」
- SDGs12「つくる責任 つかう責任」
- SDGs13「気候変動に具体的な対策を」
- SDGs14「海の豊かさを守ろう」
- SDGs15「陸の豊かさも守ろう」
- ベストコスメ・クリーンビューティ部門
- エシカルな暮らしや美容についてインタビュー
- 知っておきたい、コスメ業界のクリーンビューティへの取り組み
- クリーンビューティのこと知ってた?
- クリーンビューティに取り組むブランドに伊藤編集長がインタビュー
- クリーンビューティに関する最新記事一覧
MAQUIA「クリーンビューティ宣言」
これからの美容は「私」から「私を取り巻く社会・環境」へ。そんな思いをこめてマキアはこんな美容を応援します!
<MAQUIA CLEAN BEAUTY宣言!>
1.私にも社会にもHAPPYな美容
2.無理せず、心地よく続けられる美容
3.私のキレイが目覚める美容
クリーンビューティとは?
ホリスティック美容家
岸 紅子さん
NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事/環境省「つなげよう、支えよう 森里川海」アンバサダーなど多方面で活躍。
【クリーンビューティ】SDGsを知って、社会や自然環境と美容をつなげる手がかりにする
エス・ディー・ジーズ
Sustainable Development Goals
SDGsとは、国連加盟国すべてが合意した開発目標のこと。日本の取り組みはまだまだ発展途上と言えますが、美容においては、オーガニックやエシカル、サステナブルなコスメが増加、少しずつですが成長を実感しています。企業だけでなく、私たちひとりひとりができるSDGsもたくさんあります。とくに「つかう責任」や「海や陸の豊かさを守る」は、普段の生活の中で実践できますよね。地産地消を意識してエシカルなものを選ぶ、ゴミを出さない、川や海、土壌汚染につながるモノは使わないなど。自然環境は私たちの肌や身体、命と密接につながっているのですから。なにかを犠牲にしても自分だけがキレイでいられればいいというエゴな美容ではなく、自然環境や次の世代を考えたエコでサステナブルな美容のほうが素敵ですよね。本質的な意味で自分を愛する意識を持てば、化粧品選びや使い方も変わります。自然に倣い、自分が健康で幸せでいることが結果、社会貢献にもつながっていくのです。
2015年に国連が制定した持続可能な開発目標(SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS)。地球環境の保護や人類の平和に対して取り組むべき17項目が制定されている。
【クリーンビューティ】CLEAN BEAUTYを知るための3つのキーワード
人と地球に優しいCLEAN BEAUTYのために、いま覚えておきたいキーワードとは?
Keyword1 サステナブル
持続可能な、という意味を持つ言葉。自然環境に配慮し、資源を使いすぎず、美しい地球を美しいまま次の世代へ継続するための世界がめざす指針。近年、ファッションやライフスタイルにおいてサステナブルな取り組みがさかんだ。
「SAVE the BLUE」に取り組むブランド。薬用 雪肌精 200ml ¥5000(医薬部外品)/コーセー
Keyword2 エシカル
「倫理的」「道徳上」という英語の形容詞。明解なルールはなくても、多くの人が正しい、公正だと思う、良心から発生した社会現象。最近では、環境保全や社会貢献といった意味合いも強く、人が心地よく平穏に暮らす道しるべにも。
原料・開発・生産、全てのタイミングで環境と人権に配慮。スキンフード 30ml ¥1400/ヴェレダ・ジャパン
Keyword3 ヴィーガン
完全菜食主義者を意味するヴィーガン。酪農製品すら摂取せず、衣食住すべてにおいて動物性素材を使用しないポリシーだ。コスメにおけるヴィーガンとは原料から製造過程、パッケージまで動物性のものを一切使用していないもの。
ミネラリスト イドラ スムージング リップスティック 全16色 各¥3200/ベアミネラル(4月15日発売)
【クリーンビューティ】ビューティ業界への独自調査でわかった CLEAN BEAUTYのイマ。
国内取り扱い化粧品ブランド約80社に対して、独自にアンケート調査を実施。美容業界のSDGsとともに、MAQUIAビューティズの意識調査も決行。「CLEAN BEAUTY」の可能性を模索してみた。
Q SDGsに積極的に取り組んでいますか?
編集部が独自に行ったアンケート調査によると、温度差はあるものの、多くのブランドがSDGsに貢献していることがわかった。実施予定というブランドを含めると美容業界の貢献度は100%という可能性も! 資生堂、コーセー、ロレアル、ファンケル、ライオン、マンダムなどは創造的なリーダーシップを発揮し、持続可能な成長を実現させるため、企業・団体が参加する国連グローバル・コンパクトにも署名。
Q SDGsのどの項目に取り組んでいますか?
SDGsに貢献するブランドが積極的に取り組んでいるのが、17項目のうち、つくる責任つかう責任の12。具体的に挙がったのが、有機栽培原料の確保、天然由来製品を優先、マイクロプラスチックフリー、エコバッグ推進、FSC認証紙やバイオマス容器の採用、リフィル対応など。また、CO2排出量削減のため、モーダルシフト(車両輸送から鉄道や船などへの代替)を推進しはじめたブランドも。
Q 日本の美容業界が取り組むSDGsは進んでいますか?
2015年からはじまったSDGs。5年目を迎えた日本のSDGs達成度ランキングは世界第15位。やっとプラスチック製レジ袋が有料または廃止されるようになったばかりの日本、美容業界の意識はどうなのか聞いてみた。多くのブランドの認識は「進んでいるけれど遅い」。ファッション業界のほうが進んでいるという意見がある一方で、世界のリーダーシップとなる企業は美容業界に多いという声も。
地球環境のために知るべき「SDG's」とは?
未来もずっと平和で豊かな世界を維持するために。まず知るべきことは、私たちを取り巻く環境の真実。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科教授
蟹江憲史先生
国連でのSDGs策定に構想段階から参画。SDGs研究の第一人者として研究と実践の両立を図る。
ビューティジャーナリスト
安倍佐和子さん
美容だけでなく、美容を取り巻く環境問題にも精通。雑誌や広告、講演など幅広い分野で活躍。
Q.SDGsって何のこと?
「Sustainable Development Goals
(持続可能な開発目標)」の略称です
「2015年9月の国連サミットで採択された、17の目標から成る2030年の世界の未来の形を示したものです。国連の加盟国すべてが合意しており、『エスディージーズ』と読みます」(蟹江先生)
Q.日本が進んでいる分野/遅れている分野って?
進んでいるのは
「4.質の高い教育をみんなに」
/遅れているのは
「5.ジェンダー平等を実現しよう」
「教育に関してはわりと進んでいると思いますが、女性の活躍、参画、働き方といったジェンダーの分野では遅れていると言わざるを得ません。最近では子どもやシングルマザーの貧困問題も浮き彫りになりつつあります」(蟹江先生)
Q.SDGsが注目されるようになったきっかけは?
アメリカ元副大統領アル・ゴアさんや
17歳の環境活動家グレタさんの活躍
「気候変動の危機を訴えるアル・ゴア元米副大統領や、17歳の環境活動家・グレタさんの活動などが影響大」(安倍さん)。「海洋生物によるプラスチックゴミの誤飲写真も衝撃的でした」(蟹江先生)
©Niklas Grapatin/laif/amanaimages
©Capital Pictures/amanaimages
アル・ゴアさんは環境問題を訴え、2007年にノーベル平和賞を受賞。グレタさんは、気候変動危機を訴えるスピーチで注目を集める。
Q.サスティナブルってどういう意味?
「持続可能な」という意味です
「環境や資源には限りがあり、サスティナブルかどうかは重要です。メーカーの取り組みとともに私たちがどう使い、どう貢献するかも大切」(安倍さん)。「人間と地球がより良い関係になるよう具体的、政治的目標にしたものが、SDGsです」(蟹江先生)
Q.私たちができるサスティナブルな行動は?
マイバッグやマイボトルの使用
「マイバッグやマイボトルを使うことは、余分なプラスチックゴミの削減をはじめ、CO₂の排出量削減、ひいては地球温暖化の防止にもつながります。小さなことでも私たち一人一人の行動が、社会を変えるきっかけになります」(蟹江先生)
Q.サスティナブルな商品の選び方は?
リユースマークの有無や原料など、
パッケージをチェック
「製品の売り上げを環境保護に寄付していたり、原料産地の雇用確保などを行っているメーカーなど最近は増えてきていますが、簡単なのはパッケージの裏を見ること。リユースマークの有無やどんな原材料を使っているかを参考に」(安倍さん)
Q.日本独自の基準はあるの?
日本初のナチュラル・
オーガニックコスメの
認証基準制度がスタート
「日本ナチュラル・オーガニックコスメ協会(JNOCA)による“JNOCAナチュラル”“JNOCAオーガニック”の認証基準により、国内のオーガニックコスメの定義がより明確になることを期待」(安倍さん)
JNOCA認証マークが外箱につく最初の製品は「ヴァントルテ」のミネラルシルクファンデーションのリニューアル色LY。SPF25・PA++ 6g ¥3300(11/11発売)
Q.クリーンビューティとは?
地球環境や私たちの生き方に
クリーンさを求める概念的なもの
「今のところ明確な定義はないのですが、ナチュラルコスメやオーガニックコスメなどあらゆる化粧品を全部ひっくるめて地球や環境にクリーンか、私たちの生き方にクリーンかといった概念的なものと考えられます」(安倍さん)
Q.エシカルコスメってどんなもの?
環境やユーザーに配慮した化粧品のこと
「再生可能な容器を採用したり、自然保護に配慮した製品づくりやフェアトレードを行うなど一般的に地球環境・生産者・消費者に配慮された化粧品のことをいいます」(ビープル バイ コスメキッチンPR・永田純子さん)
Q.ナチュラルコスメやヴィーガンとは何が違うの?
ナチュラルコスメは
自然由来の成分や原料を使用。
ヴィーガンコスメは動物由来の
成分不使用・動物実験を行わないコスメ
(ビープル バイ コスメキッチンPR・永田純子さん)
SDGsアンバサダーとして活動する、冨永 愛さんインタビュー
写真/下村一喜
PROFILE
冨永 愛●17歳でNYコレクションにデビューして以来、世界の第一線でトップモデルとして活躍。モデルの仕事と並行して、社会貢献の活動にも取り組んでいる。
Q.エシカルライフスタイルSDGsアンバサダーとは?
消費者庁が主催する、
SDGs関連の広報大使です
「国際目標であるSDGsを達成するために、自分ができることとして消費者庁の『エシカルライフスタイルSDGsアンバサダー』を引き受けました。ファッション以外の分野でも、今、サスティナブルな活動が動き出しているのを実感しています」
Q.どんな活動をしているのですか?
シンポジウムでの
パネルディスカッションなど
「基本的には消費者庁が実施するシンポジウムやイベントに出席したり、講演をしたりしています。学生さんたちと一緒に地球の未来についてパネルディスカッションをしたり、企業の方や各自治体の代表と一緒にSDGsの周知を促す活動を行うことも」
Q.一番はじめに環境問題や社会問題に興味を持ったきっかけは?
12年前の
ファッションジャーナリストである
生駒芳子氏との出会い
「かつてマリ・クレール誌の編集長を務めていた生駒芳子氏が2008年頃、誌面でエシカルに関する特集記事を掲載したのがきっかけで興味を持つように。同時期に国際協力NGOジョイセフとも出会い、積極的に社会貢献に携わるようになりました」
Q.ファッション業界で いち早く取り組んだ人は?
ステラ・マッカートニー
「今のファッション業界ではサスティナブルなことは常識ですが、いち早く『このままではいけない』と声を上げたステラ・マッカートニーの存在は大きいと思います」
©Alamy/amanaimages
リアルファーに代わる「ファー フリー ファー」の発表など、サスティナブルファッションの先駆者。
Q.ご自身が実践していることは?
ゴミ削減のためオーガニック
野菜を選んでいます
「以前は生ゴミから堆肥を作ったりもしていたのですが、どうやら私には家庭菜園の才能がないらしく……。最近では生ゴミの削減にもつながるので、皮まで食べられる国内産のオーガニック野菜を積極的に選んで食べるようにしています」
Q.誰でも簡単にできる サスティナブルな活動は?
「断る」も大切なアクション
「マイバッグやマイボトルを持ち歩くほか、買い物をしたときの包装や読まないDMなど、後々ゴミとして処分するものは最初から断るのも大切。今できる、ちょっとしたことを積み重ねていくことが重要です」
SDGs3「すべての人に健康と福祉を」
【クリーンビューティ】健康的な生活の向上と福祉の推進がテーマ
3の「すべての人に健康と福祉を」は、途上国への支援や罹患率の高いウイルス抑制など健康的な生活の向上と福祉の推進がテーマ。
【クリーンビューティ】自然災害や格差など、現実と向き合う意識改革を
SDGsへの取り組みの中でもとりわけ大事なテーマなのが、3の健康と福祉への支援活動だ。私たちの目には見えにくいけれども、じつは化粧品メーカーの多くがこれらの支援活動に積極的だ。たとえば、すっかり定着しつつあるピンクリボン活動。世界に先駆け、支援の手をさしのべたのがエスティ ローダーだろう。乳がんの正しい知識を広め、乳がんと闘う女性たちへの支援活動は日本でも広がり、資生堂やカネボウ、花王、桃谷順天館なども活動に積極的だ。資生堂はほかにも、クレ・ド・ポー ボーテで、少女や女性の社会的地位向上のためのプログラム「パワー・オブ・ラディアンス・プログラム」を2019年にスタート。花王は、文化や芸術に関わる人々のためのメセナ支援やベトナムでの学校衛生プロジェクトもサポート。また、アスタリフトは、CO2削減のためにユーザビリティの向上に貢献しつつ、最近では、製品の売り上げの一部を経済支援活動に役だてるキャンペーンも。そして、1980年代から西アフリカの女性支援を続けるロクシタンは、現在ではユニセフ、視覚障がい者、盲導犬、アマゾンとオーストラリアへの森林火災支援など活動の幅を大きく広げている。記憶に新しいのは、東日本大震災や熊本地震等の自然災害時に多くのメーカーが支援活動に積極的だったことだ。化粧品を手にすることで、世界中のどこかで誰かの支援につながっているとしたら? その現実、強く心に留めておきたい。
2019年度、エスティ ローダーのピンクリボン活動は東京スカイツリーと京都の清水寺から世界に発信。花王は2016年より国連児童基金(ユニセフ)によるベトナム学校衛生プロジェクトを支援。衛生習慣の定着はウイルスの脅威と闘う昨今のテーマでもある。
【クリーンビューティ】経済支援の持続と100%フェアトレードを約束
CASE OF L'OCCITANE
シアバターの生産地である西アフリカ、ブルキナファソの女性支援をいちはやくスタートさせたロクシタン。2006年にロクシタンファンデーションを設立してからは、10000人以上にものぼる女性たちへの支援活動を展開している。今年になってからはCOVID-19感染症への支援プログラムも強化。
すべての製品にある突起は視覚障がい者のための点字(英文)表記だ。ユニセフとも協働、日本でも眼科医師会を支援するなど、世界中で200万人以上にアイケア支援を届けている。
A お手入れの最初に使うなめらかな感触の美容液。肌の知性に着目し、細胞を生みだす独自成分を配合。ル・セラム 50ml ¥25000(医薬部外品)/クレ・ド・ ポー ボーテ B 世界最小のヒト型セラミド配合で、肌の土台から整えるジェリー状美容液。赤いジェルがしっとり浸透。アスタリフト ジェリー アクアリスタ 40g ¥9000/富士フイルム C 夜間の肌のDNA修復活動をサポート、世界中で愛されるロングセラー美容液。とろりとなじんでさらりと浸透。アドバンス ナイトリペア SR コンプレックス II 50ml ¥13500/エスティ ローダー D 独自製法のシアバターをそのまま缶に詰めたリッチなクリームは世界中で大人気。香料や着色料、保存料フリー。ロクシタン シアバター 150ml ¥4900/ロクシタンジャポン
SDGs12「つくる責任 つかう責任」
【クリーンビューティ】限りある環境資源を、次の世代へ引き継ぐ誇るべき知恵
やっと“ショッピングにはエコバッグ”が浸透してきたけれど、過剰包装や廃棄問題など、まだまだ課題は山積みだ。愛用の化粧品はサステナブルに作られているのか、使用後は正しく廃棄できているか、環境に負荷がかかっていないか。自分やキレイへの投資が人や環境に還元できるエシカルな仕組み、考えてみたい。
大量のエネルギーと資源を使い、生産、消費、廃棄している現実問題に取り組み、リサイクルの推進や資源利用の仕組みを見直そうというのが、12のテーマ。
【クリーンビューティ】私たちの意識改革も必要? 美容とSDGsのつかう責任
編集部が独自に行ったSDGsアンケート取材で、多くのブランドが積極的に取り組んでいたのが、12の「つくる責任つかう責任」だ。たとえば、有機栽培原料の確保やマイクロプラスティックフリー、エコバッグの推進、FSC認証紙やバイオマス容器の採用など。リユースの概念も浸透しつつあり、ライオンのハブラシ・リサイクルプログラムは累計56万本を突破、コスメキッチンでも容器回収の取り組みがスタートしている。2020年上半期では、ランコムが再生ガラスや天然ブナの芽エキスを採用、ジバンシイのリサイクル素材、FSC認証のバイオソースインク採用など、サステナブルな取り組みも増加。ショッパーを廃止し、ヘアドネーションやモーダルシフト(車両輸送から鉄道や船などへの代替)を推進するジョンマスターオーガニックや、化粧品箱排除の店舗をオープンさせたSHIROの取り組みにも注目が集まっている。DUOやイグニス、イプサやディセンシア、Koh Gen DoなどもFSC認証紙を採用、「つくる責任」に積極的だ。一方で、ユーザーである私たちは「つかう責任」をきちんと果たせているのか。使い切る、リユースするなどクリーンなアクションをひとつでも多く拡散していきたいものだ。
【クリーンビューティ】環境負荷の低い素材開発と実用化に世界中が期待!
ポーラは日立造船との共同開発で、環境に優しく機能性に優れた植物由来のバイオポリマー「トチュウエラストマー」を開発、注目されている。(写真提供:日立造船株式会社)
アパレルメーカーからの残布を緩衝材にリユース、エコバッグ推奨のジョンマス。自社農園のオーガニック栽培で原料採取するイグニス。DUOはスクラブ剤を天然のものに切り替えた。ヒット製品には天然のブナの芽エキスでサステナブルを貫くランコム。
【クリーンビューティ】資源の節約を促す、箱無しが選べる店舗業態を実現
CASE OF SHIRO
もともと副産物や規格外の素材を見直し、製品化、エココンシャスな取り組みを続けてきたSHIROだが、2020年3月から箱無しの製品を選べるエシカルな店舗、ルミネエスト新宿店をオープン。製品上代から箱代を値引き販売し、資源の節約と環境への配慮を実現。
SHIROではルームフレグランスもレフィル販売。今後も容器素材の見直しや、プラスティック素材を最小限に抑えた容器改良など、自然環境保護への取り組みを進めていく予定だという。
A 4種類のクレイに植物由来のマンナンボールを配合した、泡立たないタイプのスクラブ洗顔料。DUO ザ ホワイトクレイクレンズ 120g ¥3000/プレミアアンチエイジング B ストレスによる水分保持力の低下を植物由来成分でケア。リサイクル可能でエココンシャスなパッケージを採用。パルファム ジバンシイ イドラ リソース セラム 30ml ¥8000 C 神の木と呼ばれるほど生命力の高い沖縄産タマヌと濃縮アロエが配合された2層式の美容液。SHIRO タマヌオイルインセラム 30ml ¥15000 D 肌の酵素環境を整え、透明感と潤い、ハリと弾力のある肌に導く化粧水。キー成分はサステナブルに採取されたブナの芽エキス。ランコム クラリフィック デュアル エッセンス ローション 150ml ¥11000 E 白神産ウイキョウエキスと北海道産ハスカップエキス配合、人気の美白乳液。イグニス ホワイトニング ミルク II 200g ¥5000(医薬部外品) F シュガースクラブにティーツリーやユーカリを配合、べたつきがちな頭皮をすっきり整える頭皮用スクラブ。ジョンマスターオーガニック S&TスキャルプEスクラブ 142g ¥4400(7月9日発売)
SDGs13「気候変動に具体的な対策を」
【クリーンビューティ】急がれる温暖化対策。私たちの課題が見えてきた
13の「気候変動に具体的な対策を」は再生可能エネルギーへの代替や自然保護活動の推進がテーマ。温暖化による気候変動対策は急務。
2011年よりミツバチの保護活動を続けるゲランはユネスコとパートナーシップを結び、2019年から日本の在来種ニホンミツバチの保護活動もスタート。ラグジュアリーブランドでありながらも地球のフードセキュリティ(食料安全保障)確保への貢献でもその名が知られるように。日本では山田養蜂場がサステナブルなアピセラピー(養蜂業)や国内外での植樹活動、風力・太陽光発電を行うなど自然環境保護に積極的だ。またエネルギーをクリーンに保つ取り組みは、風力発電を化粧品会社ではじめて取り入れたアヴェダや、いち早く自然エネルギーに切り替え、東京にエコビルを完成させたニールズヤード レメディーズ、ヘアサロンの電力供給を自然エネルギーに替えたツイギーなどがある。ニールズヤードでは、社員が自主的に自然エネルギーを選択するなど意識改革も進んでいるよう。ではユーザーである私たちができることは? もちろんロスを減らす、エコに徹する、温暖化対策に貢献するブランドから製品を選ぶなど小さなサポートは可能だ。この秋、日本初のナチュラルコスメ認定制度「JNOCA」が誕生。クリーンビューティやオーガニックの定義もより鮮やかに進化しそうだ。
アヴェダは風力発電による自然エネルギーを製造過程で採用。サステナブルな取り組みで2013年にC2Cのレガシーリーダーアワードを受賞。
同じく風力による自然エネルギーをサロンに100%採用したツイギー。
山田養蜂場はアピセラピー以外の自然保護活動も。2019年のアジア通販サミットで環境社会貢献賞を受賞している。
ニールズヤードのフランキンセンスは中東オマーン産。フェアトレードや植樹プロジェクトも推進。
【クリーンビューティ】世界中に広がる環境指標 生物ミツバチの保護活動
CASE OF GUERLAIN
ブランドのシンボルとして歴史を担ってきた蜂が絶滅の危機にあったことから、黒ミツバチの生息地であるフランス、ウエッサン島での保護活動をスタートさせたゲランの取り組み。現在はユネスコとパートナーシップを結び、世界中に拡大。「Bee School」や「Bee University」を設立し、日本の在来種保護活動も行っている。
ゲランは2011年ウエッサン島のブルターニュ・ブラックビー保護協会と長期の研究パートナーシップを締結。サステナブルな取り組みを続けている。
A 和バラ生体水配合の芳しい香り
ツイギー主宰の松浦美穂さん監修のヘアパフューム。ユメドリーミン エピキュリアン グロス&パフューム「i」30ml ¥4800/ツイギー
B ハチ由来成分でハリやしわにアプローチ
保護活動を続けるオーガニック認証済み、黒ミツバチ由来成分配合のオイル美容液。アベイユ ロイヤル ウォータリーオイル 30ml ¥11600/ゲラン
C 小じわケアに定評のロイヤルゼリーオイル
自社養蜂場のロイヤルゼリーオイル配合美容オイル。ローヤルエクセレントオイル 25ml ¥6000/山田養蜂場
D ボタニカル成分でヘアダメージをパワフルに補修
94%自然由来成分、ダメージヘア用集中トリートメント。ボタニカル リペア インテンシブ マスク ライト 150ml ¥4800/アヴェダ
E 角質ケア&ブースター機能付き化粧水
英国ソイルアソシエーション認定のフランキンセンス配合ローション。フランキンセンス ウォーター 200ml ¥3500/ニールズヤード レメディーズ
ニールズヤード レメディーズ
代表取締役
梶原建二さん
環境活動家アル・ゴア氏の「クライメート・リアリティ・プロジェクト」に参加、気候変動危機の講演を実施。
【クリーンビューティ】食と健康と環境問題は女性がリードする時代へ
時代に先駆け、100%再生可能エネルギーによるエコビル「グリーンスクエア」を、2003年表参道にオープンさせた梶原さん。「“環境や人に優しい”が実感できる空間を発信したかった。また食の大切さを伝えたくてヴィーガンレストランも併設しました」。梶原さんはアル・ゴア氏のプロジェクトに参加し、気候変動危機を訴える講演活動も。「自然災害の深刻化によって高い関心事項に。いかに環境負荷をかけてきたか、企業のリーダーとして積極的に取り組むべき課題だと思っています」。気候変動に加えパンデミックという厳しい時代、クリーンビューティはどう進化するのか。「今後、健康や環境問題をリードしていくのは女性。環境を考えた行動が、幸福感と密接につながる環境エクスタシーによって盛り上がっていくと思います。そしてクリーンビューティの未来は水と空気をクリーンにすること。そう実感しています」
2003年に竣工した表参道の通称エコビル。2019年に建物すべての電力を再生エネルギーに。ブラウンライスレストランではヴィーガンフードが楽しめる。
SDGs14「海の豊かさを守ろう」
【クリーンビューティ】進化&拡大中! 美しい海を守り繫ぐ美容の新基準
海洋汚染問題が厳しさを増すなか、ストローやレジ袋以前にマイクロプラスティックフリーを掲げたのが、シャンプーや歯磨き粉、洗剤といったエチケット製品を扱うメーカー。日本では花王やライオン、資生堂などが代替素材を採用、また海の保護活動をスタートさせるブランドも増えている。たとえば、2009年から沖縄サンゴの保護活動をスタート、現在は9カ国と地域にまで活動の場を広げているのがコーセーだ。海のデザインをまとった雪肌精を見たことがある人も多いだろう。スクラブ剤は脱マイクロプラスティック、天然素材だけを採用している。また海洋環境保護支援といえば、ドゥ・ラ・メールが欠かせない。ラ・メール ブルーハート オーシャンズ基金を設立し、クレーム ドゥ・ラ・メールの限定ボトルを発売するなど、現在まで1600万マイル相当の海洋保護活動を支援している。資生堂は2019年からSHISEIDOラインでSHISEIDO BLUE PROJECTをグローバルに展開。トップサーファーの五十嵐カノア選手と共働でビーチクリーンや植樹活動を行うなど注目を集めている。保護活動以外ではメルヴィータの取り組みがまさにクリーン! 33種の洗い流しが必要な製品は90%以上の生分解度を獲得。水を汚さない化粧品作りに徹しているのが高く評価されている。ほかにも入浴剤で知られるクナイプは環境や天然資源の保護活動を行う企業やブランドに贈られる国際認証「グリーンブランド」を2015年に取得。天然海塩にこだわり、海を守るメーカー・空と地や、ユニークなところでは海洋問題の延長線上にある氷河の研究を行うETH財団をサポートするラ・プレリーなども。海洋汚染を食い止めながらキレイを育むには何を選び、どう使うか、私たちの意識も試されているようだ。
Life Below Water「海の豊かさを守ろう」は海を汚染する廃棄物を減らし、漁業を含め持続可能な方法で海と海洋植物を守ること。
【クリーンビューティ】青い地球を守る取り組みはグローバルに拡大中
CASE OF KOSÉ
2009年から沖縄のサンゴ育成への寄付と啓蒙活動をスタートさせて以来、グローバルに進化を遂げるコーセーの「SAVE the BLUE」プロジェクト。雪肌精ではキャンペーンボトルを開発し、売り上げから費用を捻出。サンゴの植え付けやビーチクリーン、サンゴ留学を実現させ、9カ国と地域にまで広げている。
NPO法人への寄付だけでなく、サンゴ留学として沖縄のサンゴ畑で株分けを行うツアーも。2019年までの植え付け本数は累計18000本弱。面積は105,000,000cm²以上!
(右上から)A 80種以上のミネラルを含有。食べても安心、伊豆大島の天然海塩100%の無添加パウダー歯磨き。スフィア ピュアソルト シラユキ フォーティース 30g ¥1185/空と地 B 熱や汗、水を感知すると防御力がアップする世界初のテクノロジーを搭載。薄膜で軽やかなつけ心地、海を守る活動をグローバルにサポートする象徴的アイテム。ザ パーフェクト プロテクター SPF50+/PA++++ 50ml ¥4700/SHISEIDO C 独自技術によって開発したシーケルプがベースの美容成分配合、世界中で愛され続けるロングセラークリーム。クレーム ドゥ・ラ・メール 60ml ¥36000/ドゥ・ラ・メール D 雪肌精ならではのハトムギ発酵エキス配合、最強の紫外線防御力と汗、水に強いウォータープルーフ処方に加えて、つけている間中うるおいを届ける新処方。雪肌精 スキンケア UV ミルク SPF50+/PA++++ 60g ¥2400/コーセー E 頭皮をクレンズ&マッサージすることで、敏感な地肌と髪を健やかにケア。世界初100%オーガニックなインディゴオイルの生分解度は90%以上。インディゴオイル プレオイル シャイン&スカルプ 50ml ¥3500/メルヴィータジャポン
SDGs15「陸の豊かさも守ろう」
【クリーンビューティ】森林や山など、自然の豊かさと共存するビューティのあり方とは
化粧品原料のほとんどが植物由来という現実を鑑みると、私たちのキレイと密接につながっているのが、森や山といった自然環境だ。気候変動にも影響を与える重要なキーワードだからこそ意識したいのがSDGs15のLife on Land。自然を守りながらきれいを育む、CLEAN BEAUTYの理想型を探っていこう。
15のLife on Land「陸の豊かさも守ろう」は、森林や山、川、湖などの自然環境や生物の多様性を守ることを掲げている。
【クリーンビューティ】イヴ・サンローラン・ボーテゆかりの地に農園を創設
イヴ・サンローランゆかりの地モロッコはアルガンやローズ、サボテンなどパワフルな植物の産地。この恵まれた自然環境を活かし、サステナブルな原料の確保と研究開発を目的に2019年にウリカガーデンを創設したイヴ・サンローラン・ボーテ。ピュアショットにはウリカガーデン産植物エキスが配合されている。
写真上から時計まわりにアトラス山脈の麓にあるウリカガーデン。ランドスケープデザイナーのオサール&モリエールが植物の育成や研究に従事。現地女性の雇用も整備。
【クリーンビューティ】サステナブルな活動から信頼感が生まれる時代へ
気候変動の危機が叫ばれる中、肌につけるものは口にするものと同じレベルで考えたい、そんな意識の高まりから、化粧品ブランドのサステナブルな取り組みが変化している。たとえば、イヴ・サンローラン・ボーテはモロッコのアトラス山脈の麓に、初の自社農園となるウリカガーデンを創設。植物学者でもあるランドスケープデザイナーのもと、植物由来成分をサステナブルに確保する取り組みがはじまった。また、サンローラン以前に、ブランドゆかりの地であるフランス、グランヴィルでローズガーデンを構え、独自の品種改良に成功するなど、サステナブルな成果を着実に築いてきたのがディオールだ。ほかにも、オーガニックブランドだけに留まらず、環境に最大限配慮しながら、ブランドの独自性、高機能性に積極的な外資系ブランドは増加傾向に。
一方で欧米と比べ、有機栽培の歴史もSDGsの取り組みも遅いと言われる日本では、オーガニックブランドではないものの、いち早く白神山地に自社農園とラボを開設し、製品開発を続けるアルビオンの取り組みが注目されている。さらにアスレティアのように循環型農園と契約を結び、積極的に有機栽培を推進するブランドも増えているよう。森林や山、川、湖などの自然環境や生物の多様性を守りながらキレイを育むクリーンビューティのお手本となるのが、ヴェレダやジュリークなどオーガニックコスメのパイオニアたち。創設時から自社農園を運営、バイオダイナミック農法による有機栽培を続け、高品質な原料を提供するだけでなく、土壌改良や環境保護活動を続けてきた実績は高く評価されている。自然環境が厳しさを増すいま、その動向はますます注目されているようだ。SDGsにサステナブル、自然を敬いながら化粧品としての機能を追求し続ける各ブランドたち。誕生までの歴史や背景、人々の想いを考えると、もはや一滴たりとも無駄にはできない、そんなクリーンな感情さえ生まれてくるのだ。
【クリーンビューティ】自然環境を守りながら高機能を貫く本気コスメが急増中!
自然環境への配慮に特別なルールはないが、原料そのものを自ら栽培し、研究開発を続けるブランドは増えている。化粧品の背景にある自然との共生や人々の思いが、安心感や信頼感、効果実感へとつながっているよう。
A グランヴィルローズとホワイトローズ配合の美白美容液。しなやかで極上の使用感。ディオール プレステージ ホワイト ラ ソリューション ルミエール(医薬部外品)30ml ¥42000/パルファン・クリスチャン・ディオール B 10種類の植物オイル配合、セダーウッドとゼラニウムの香りが心地いいブースターの2層式オイルは、マッサージも可能。コアバランス オイル 50ml ¥5500/athletia C 白神産の5種類の植物を純白麹で発酵させた発酵液配合の化粧液。個々の悩みに対応、とろみ感も人気の秘密。フローラドリップ 160ml ¥13000/アルビオン D 過労による老化のサインに抗うナイトセラム。モロッコ産ムーンライトカクタスオイル配合の2層式。ピュアショット ナイトセラム 30ml ¥10500/イヴ・サンローラン・ボーテ E ヨーロッパの南ボヘミア地方で有機栽培された白樺の葉から抽出したエキスを配合。ひき締め効果のあるボディオイル。ホワイトバーチ ボディオイル 100ml ¥3800/ヴェレダ ジャパン F 自社農園で栽培された7種類の植物成分配合。肌を労りながらオフする美容液のようなミルククレンジング。リプレニッシングモイスト クレンジング ローション 200ml ¥3800/ジュリーク・ジャパン
ベストコスメ・クリーンビューティ部門
◆2020下半期ベストコスメ・クリーンビューティ部門TOP3
【クリーンビューティコスメ部門1位】アスレティア ミルキィオイルセラム
アスレティア
ミルキィオイルセラム
30ml ¥7000
212点
選んだのは… 伊藤、岡部、長田、小田切、木下、KUBOKI、倉田、小林、貴子、髙橋美智子、高見沢、巽、靏田、野毛、paku☆chan、前野、松井、松本、摩文仁、水井、吉田昌佐美、吉田百合、若菜
循環型農園で育ったパワフル植物を配合
もっちりハリのある肌を叶えるミルク美容液は、農薬を使用しない独特の循環型農園で栽培した「ゲンノショウコ」がキー成分。容器には90%以上のリサイクルガラスを採用するなど、まさにアスレティアを象徴する一品。
使うたび ”自然の中“にいる
ようなリラクシングな香りを
楽しめる癒やし効果の高いセラム
——小田切ヒロさん
いつでもどこでも、
どの部分にも手軽に使える。
ローズの香りにほっこり
——吉田昌佐美さん
ここが新価値観!
ユニークな質感で心地よい毎日を
ミルク状テクスチャーが肌の上でスルスルととろけ、途中でオイル状に変化。もっちりとしたハリ感や潤いを感じる心地よさが魅力。
【クリーンビューティコスメ部門2位】ロクシタン イモーテル ディヴァイン インテンシヴオイル
ロクシタン
イモーテル ディヴァイン
インテンシヴオイル
30ml ¥12300/ロクシタンジャポン
206点
アップサイクル発想から誕生
エコでサステナブルな抽出法で採れたイモーテル成分を新配合。「肌力が低下している時に投入したら、むっちりツヤツヤの吸いつく肌に。難なくこの肌に生まれ変われた感動が忘れられない」(石井さん)
【クリーンビューティコスメ部門3位】Waphyto インティメイト オイル
Waphyto
インティメイト オイル
30ml ¥8000
154点
人と植物が美しく共存する願いを込めて
植物バイオメソドロジーという革新的なアプローチのもとに誕生したデリケートゾーン用オイル。「植物の力を最大限引き出し、凝縮させたオイルは、ピュアだからこそ粘膜に染み入るように浸透」(安倍さん)
◆2020上半期ベストコスメ・クリーンビューティ部門TOP3
【クリーンビューティコスメ部門1位】アスレティア コアバランス オイル
アスレティア
コアバランス オイル
50ml ¥5500
211点
選んだのは… 安倍 伊藤 小田 小田切 織田 柏谷 倉田 平 高見沢 巽 轟木 中島 中山 野毛 萩原 火箱 前野 松井 松本 摩文仁 山下 弓気田 吉田昌佐美
肌をウォームアップする二層式オイル
“クリーンビューティ”を標榜し、今春鮮烈にデビューしたathletia。成分や容器は環境に配慮。二層式のブースターオイルは肌表面のオイルバランスを整え、次に使う化粧水が浸透しやすい肌へと導く。
「ベタつかない使いやすさ
だけでなく、ブランドが掲げる
充実した女性像にも心惹かれる」
前野さちこさん
「使うたびに肌も心もふっくら
柔軟に、ニュートラルな状態
に戻してくれるよう」
摩文仁こずえさん
ここがスゴイ!
ユニセックスで使える人気No.1オイル
売り上げランキングNo.1の人気アイテム。オイル層6:水層4の比率は、マッサージに最適ななめらかテクスチャー。
【クリーンビューティコスメ部門2位】メルヴィータ ネクターブランUVシールド
メルヴィータ
ネクターブランUVシールド
SPF35・PA+++ 30ml ¥4400
/メルヴィータジャポン
113点
肌の透明感を高めながらUV防御
紫外線吸収剤・合成界面活性剤不使用で、世界中どこの海でも使用可能。「さりげない青みのあるツヤで、透明感のある仕上がりに。美しい海を守るため、自然由来100%を実現するとはさすが!」(弓気田さん)
【クリーンビューティコスメ部門3位】ベアミネラル ポア クレイ クレンザー
ベアミネラル
ポア クレイ クレンザー
120ml ¥3000
77点
フルーツの力で気になる毛穴をケア
肌に負担をかける成分を排除し、ミネラル豊富なフルーツの力で毛穴悩みに対応。「洗い上がりの、毛穴がキュッとしてさっぱりした肌心地はやみつき。だけど潤いは逃さず、乾燥しません」(paku☆chanさん)
エシカルな暮らしや美容についてインタビュー
私も環境も美しい、がビューティの新基準。いちはやく“思い”をアクションに変えた3人にインタビュー。エシカルな暮らしや美容についてうかがいました。
エバンズ亜莉沙さん「エシカルな気付きは自分を大切にすること」
Q エシカルコーディネーター活動のきっかけは?
学生時代を米国オレゴン州ポートランド近郊で過ごし、私たちの選択が環境や不平等問題など、様々な矛盾を生んでいる現状を学んだのがきっかけです。
Q 現在、取り組んでいる活動のこと、教えて
普段はSNSでの発信や講演、ウェブ連載、イベントのディレクションなども手掛けています。中でも毎年国際女性デーに開催する「ミモザフェスタ」は大きなプロジェクトです。また、2020年から、環境省の特別広報大使としても活動をされている柴咲コウさんが代表を務めるレトロワグラースのYouTubeでレトロワミューズとしての活動もしています。
Q 美容でできるエシカルな行いとは?
自分を大切に思うこと。健康や自分の肌につけるものを真剣に考えたら、自然とナチュラルでヴィーガンなアイテムに手が伸びるように。自分を大事に感じることがエシカルなアクションにつながるのでは? かわいいもの=環境にいいものがあたりまえになって欲しい。
Q エバンズさんのコスメを選ぶ基準って?
なるべく環境に負担をかけない、そしてヴィーガンのコスメを探しています。まだまだ身近にたくさんあるものではなく、見つけるのが簡単ではないのですが、信頼できる人から紹介されたものを手に取ることが多いです。
Q 幸福だと思う時間やこと、ものとは?
エシカルな取り組みを通して思いを共有できる仲間と語り合える時間や、自然からエネルギーをもらい循環していることを実感できる瞬間。たくさんのインスピレーションをもらえます。次の「ミモザフェスタ」も楽しみです。
A エバンズさん愛用のコスメたち。スキンケアは「みんなでみらいを」、ヘアケアは「davines」。行きつけのサロン「whyte」で購入。B 裸足で地球に触れる、アーシング。C 世界一周の船上から。D プロデュースに関わったオーガニックレストラン「Sustainable Kitchen Rosy」。ディレクションに関わる2021年3月の国際女性デーに合わせた「ミモザフェスタ」ではゲストに藤原しおりさんを迎える。
COOKIEHEADさん「人と地球を思いやる循環型ビューティを」
ニューヨーク在住。パーソンズ美術大学大学院を卒業後、現在はフリーでサステナビリティ、ヴィーガニズム、サーキュラーエコノミーに関する執筆、翻訳、講演などで活動。THE LITTLE WHIM主宰。
Q コスメとヴィーガンって関係あるの?
いま、生活全般に浸透しているエシカルなポリシー。米国ではコスメにおいてもcruelty-free、veganといった動物搾取を避けるコンセプトに支持が集まっています。
Q 実践されている「地球と人を思う循環型」とは?
動物を利用する産業の環境負荷、倫理的観点から衣食住全般がヴィーガン。欲しいものは中古で探し、新品の場合はオーガニック、地域型、量り売りを取り入れて、不用品は大事にしてくれる次の使い手を探します。中古市場の活用は、個人でも始めやすい循環型の一例。地域社会への貢献も心がけています。
Q エシカルなコスメを選ぶポイントを教えて
動物実験をせず動物性原料フリーであることはもちろん、プラスチックフリーや詰め替え可能な環境負荷の少ないものを選ぶように。たとえベストチョイスでなくても使い切ることを前提に購入するのが大事。
Q 日本人のエシカルな取り組みはどう見える?
解釈が幅広く、曖昧になっている印象。目の前の幸せが、何を経て誰によって成り立っているのか、見えるものと見えにくいものの関係性を意識することからはじまるのがエシカル。ネガティブを減らすよりポジティブを増やす、に焦点を当てることが大事では?
コスメ愛あふれるCOOKIEHEADさんの愛用の品々。A ヘアアクセサリーは手作りやヴィンテージ。B「Aether Beauty」のクルエルティフリー・ヴィーガンのアイシャドウパレットはリサイクル可能な紙パッケージ。C クルエルティフリー・ヴィーガン・ゼロウェイストの「Meow Meow Tweet」のデオドラントとリップバーム。D お気に入りの「Coola Sunscreen」は、サンゴ礁にやさしいミネラル処方で、主成分もオーガニック。
野村由芽さん「日常の違和感に目を向けて心を自由に」
自分らしく生きる女性を祝福するオンラインメディア『She is』の編集長として、女性の多様な生き方を肯定するメッセージを発信中。
Q 女性にとってビューティはどうあるべき?
ビューティとは誰かが決めたものではなく、自分にとっての美しさを見つけるひとつのきっかけ。内に秘めた可能性を新しく、懐かしく発見し、自分の過去と未来を両方愛することで、自分の内側や外の世界とより親密につながっていけるはずだと思います。
Q ダイバーシティのいま自分らしく生きるとは
人間が誰にも疎外/阻害されることなく生きる権利こそ、「自分らしく」いられることだと捉えています。
Q 『She is』が掲げるテーマとは?
自分らしく生きる女性を祝福するライフ&カルチャーコミュニティというコンセプトのもと立ち上げた『She is』。こうでなければならないという生き方ではなく、年齢とともに選択肢が広がり、社会の中で自分自身を肯定できる場所づくりをめざしています。
Q 立ち上げから3年で女性たちの視点はどう変わった?
日常の違和感に気づき、自分の言葉で語ってもいいのだと思える瞬間や場所が少しずつ増えた。制限の多いシステムや慣習を解きほぐす動きが、個人や個人同士の連帯から生まれていることを実感しています。
誰にも見せない自分も、なりたいと向かっていく自分に近づくことも、どちらも私だと思えることが自分らしくいられることだという野村さん。
A・B 愛猫の月見との時間や大きな窓のある部屋が癒やしの場。C ストレスがたまらないよう、公園で仕事をすることも。D 花を買って愛でたり、ささやかでも癒やしの時間をつくってメンテナンスすることで、幸せの底力をあげていくのが野村さん流。
知っておきたい、コスメ業界のクリーンビューティへの取り組み
「POLA」ジェンダーギャップを乗り越えた支援を
POLA コミュニケーション 戦略部 PR
河野伶佳さん
Q どんな女性支援活動を行なっているの?
ジェンダーギャップ改善の取り組みから女性役員比率約40%、女性管理職約30%を達成しています。また、教育カリキュラムを大幅に刷新、多様な働き方に対応できる制度を整えながら、子育てとの両立や支援制度を充実させることで2018年度には育児休業復帰率95.5%を実現しました。
Q 女性の代表取締役はPOLA初。変化は?
ジェンダーギャップ指数世界121位などの問題から一企業としてだけではなく、国全体を視野に入れた取り組みも。社員のSDGsへの意識も高まりました。
Q 心地いい環境と女性を結ぶ取り組みって?
使用後の心地良さを追求し、環境負荷をかけないパッケージへとシフト。2020年9月にリニューアルしたポーラ最高峰ライン「B.A」でもリフィル販売、外箱の森林認証紙やフェアトレード香料の採用など、サステナブルな環境負荷低減に取り組んでいます。
Q POLAが取り組んでいるSDGsって?
5の「ジェンダー平等を実現しよう」で、創業当時、営業販売は男性の仕事だった時代から初の女性販売員ポーラレディを輩出し、ビジネスモデルを構築。現在、ビューティーディレクターはほぼ女性です。
A 初の女性営業職「ポーラレディ」を送り出した当時の写真。まだ一般的ではなかった女性の社会進出を後押し。B パーソナライズドサービスブランド『APEX』の肌分析サービスも完全デジタル化し、年間約580万枚以上の紙と210万個以上のプラスティック製肌チェッカー削減を実現させた。
C 化粧品から環境・サステナビリティへの可能性を追求。「B.A」もリフィル対応に。D SDGsの中でもジェンダーギャップ解消への取り組みは業界でもトップクラス。2020年に女性の代表取締役を輩出したのも先進的。
「ロクシタン」美容と人、環境を結ぶ幸福感で支援活動も楽しく
ロクシタン マーケティング部 PR&Media アシスタントマネージャー
中川理絵さん
Q 日本独自の災害支援・被災地支援とはどんな活動?
2011年東日本大震災発生時には約2億円のJAPAN基金を設立し、支援。また台風被害等の天災による被災地には眼科医療支援バス「ビジョンバン」の派遣援助、被災者にボディシャンプー等を届けるなど、被災者のニーズに応じた活動を続けています。
Q 日本の支援活動の現在、そして未来は?
全母協※と契約、母子寮にクリスマスギフトを届ける活動を実施。熊本県の植樹活動や視覚障がい者支援のチャリティランやCOVID-19支援クラウドファンディングも。※(福)全国社会福祉協議会 全国母子生活支援施設協議会
Q 支援活動への理解とユーザーからの反響は?
消費者の関心の高さを実感しています。チャリティ製品、「くまモンシアハンドクリーム」(2020年9月発売)は即、完売しましたし、COVID-19支援として、日本パスツール財団と協同で実施したクラウドファンディングでは200口の募集が2日半で終了し、追加募集を募るほどの人気でした。
Q コスメを通じて貢献できる環境への配慮とは?
ロクシタンは植物のチカラを込めた製品を届けるブランドです。そのために自然を搾取せず、環境に配慮する原材料調達チームを2008年から立ち上げ、環境を保全し、自然を守る取り組みをしています。
A・B・C ロクシタンはCOVID-19禍においても、いち早くクリーンハンドジェルを発売。医療従事者への製品提供などの支援を世界中で展開、いまなお継続中だ。また、東日本大震災から10年を迎える2021年には、東北震災支援の活動もプランしているという。詳細が明らかになるのはもうすぐ!
D・E 熊本地震災害支援のため、2020年に販売した、チャリティ製品「くまモンシアハンドクリーム」はあっという間に完売し、幻の製品に。また、水害によって崩れた山の斜面に植樹をする活動を2021年から実施予定だ。
「SHIRO」B級品素材の活用やエシカル割を実現
SHIRO PR
梅津和佳奈さん
Q SDGsと独自のエシカルな取り組みとは?
SDGs17の項目のうち、9つの項目に取り組んでいますが、特徴的なのがブランド設立当初から、もともとは副産物やB級品素材を活用する製品づくりからスタートしたこと。がごめ昆布やラワンぶきなどは捨てられる部分も活用し、素材をサステナブルに確保することを可能に。
Q 積極的なフェアトレードとはどんなこと?
フェアトレードの一例として、シアバターはガーナの女性団体から直接輸入しています。タイのスラム街の職業訓練校の女性たちにはノベルティ制作の依頼も。
Q 2020年に導入したエシカル割って?
製品を保護する目的の紙箱は製品の使用時には捨てられてしまいます。サスティナビリティへの配慮について考えた結果、省略できる包装資材をなくした製品を通常価格から3%値引きして提供しています。現在ルミネエスト新宿店に併設する「SHIRO SELF」とオンラインストアでのみ利用できるサービスです。
Q 北海道がルーツ。地元還元の取り組みとは?
北海道砂川市にある自社工場では福祉施設の方の雇用契約、シルバー人材の活用も。子供たち対象の地元還元イベント「すながわジャンボリー」は2019年まで10年間継続、地域活性に取り組んでいます。
A・B・C 酒粕、がごめ昆布など自然の素材を活かすという信念からスタートした製品開発。これらはもともと規格外や副産物だったものも。こだわりの素材ゆえ、たとえ副産物や規格外だとしても栄養価は同等。自然が生み出す貴重な産物を余すことなく使いきるのがSHIROの哲学だ。地元生産者とは深い信頼関係を築き、フェアな取引を続けている。
D・E・F ルミネエスト新宿店に併設する「SHIRO SELF」では、会計時や製品のお渡し以外は、原則的に接客を行わないデジタル接客。自分のスマートフォンを使って製品横のコードを読み取ると、製品情報のテキストが現れ、音声も聴ける。
「LUSH」LGBTQ+や難民問題、人道支援をポジティブに
LUSH JAPAN PR
青枝奈々さん
Q ダイバーシティ&インクルージョン活動とは?
ダイバーシティの観点から一部の製品名を変更。ユーザーからは「なんでダメなの?って思ってたけど、説明を聞いて納得できた」「新しい気づきがあった」など好意的なフィードバックも。ジェンダーを特定する傾向が強い化粧品業界の中で、日本のロールモデルになったという声もあって、評価をいただいているのを実感しています。
Q 長年取り組んでいるSDGsのテーマとは?
パッケージフリーの固形商品や天然成分のラメやスクラブの採用といった、化粧品業界の既成概念を超えた革新的な商品開発をライフワークとして続けています。
Q LGBTQ+や難民支援以外で、考えるべき課題は?
ミスコンの見直しや女優賞男優賞の廃止など、ダイバーシティのテーマはますます重要に。ただ、日本では「Black Lives Matter」のような差別問題について語るのは容易ではありませんが、このような世界的な社会問題をブランドとしてどう伝えるか考えています。
Q チャリティや会社貢献に積極的なのはなぜ?
創立以来、原材料調達からお客様に商品が届くまでの全過程が倫理的であることを大切にしてビジネスを行っています。それらのブランドとしての考え方をまとめた「ラッシュの信念」は今も大事にしています。
A 裸の状態で商品を販売するネイキッド商品。カラフルなソープやバスボムなどが人気! B 現在販売中のチャリティポットコイン。
C 2015年に実施した「#GAYISOK(ゲイ イズ オーケー)」キャンペーンの限定ソープは反響を呼んだプロジェクトのひとつ。D 難民支援キャンペーンのチャリティのひとつとして販売した「Refugees Welcome」のワッペン。E ボトルはすべてリサイクル100%素材を採用。ラッシュとユーザーとのリサイクルの循環実現のため、空容器5個の回収でフェイシャルパック「フレッシュフェイスマスク」をひとつ無料でプレゼントしている。
【海洋保護に力を入れているブランド】雪肌精
沖縄のサンゴ育成活動への寄付
「2009年開始の『雪肌精 SAVE the BLUE』プロジェクトでは、容器の底面積分のサンゴを沖縄の海に植えるキャンペーンを実施。これまでにのべ面積105,194,126㎠のサンゴを移植できました」(コーセーPR・津野香織さん)
容器の一部にバイオマスPETを使用し、CO₂排出量を削減。外箱には段ボール素材を使用するなど、環境にも配慮。A 雪肌精 クリアウェルネス ナチュラル ドリップ 200ml ¥3600、B 同 スムージング ミルク 140ml ¥3800、C 同 ハイドレイティング ジェル 90g ¥3800(価格はすべて編集部調べ)/コーセー
【海洋保護に力を入れているブランド】ドゥ・ラ・メール
長年にわたる保護活動の実施
「教育プロジェクト支援やビーチクリーンなど、15年以上海洋保護支援活動に取り組んでいます。また、ワールド オーシャンズ デイを記念した限定パッケージを毎年発売しています」(ドゥ・ラ・メールPR・木村あゆみさん)
自然の生態系に配慮し、原料は年に1度だけ手摘みにより採取。クレーム ドゥ・ラ・メール ブルー ハート エディション 100ml ¥54000
※数量限定品につき、本年の限定パッケージは完売
【海洋保護に力を入れているブランド】ローラ メルシエ
天然由来のセルロースマイクロビーズを採用
「5月に発売したフェイススクラブは、スクラブ剤に海にも自然にも戻る天然由来のセルロースマイクロビーズを採用。肌にも自然環境にもやさしい製品開発を心がけています」(ローラ メルシエPR・木村桂子さん)
細かなスクラブが不要な皮脂をやさしくオフ。リファイニング クリーム ポリッシュ 100g ¥3500/ローラ メルシエ ジャパン
【海洋保護に力を入れているブランド】SHISEIDO
グローバル規模でビーチクリーン活動を実施
「“Respect for Oceans”をテーマに、サンケアを通じてビーチクリーン活動を実施するプロジェクトを開始。世界のトッププロサーファーたちと協働して、取り組んでいます」(資生堂PR・小林智美さん)
熱・汗・水で紫外線防御力がUP。海への溶出が少ない高ウォータープルーフ。SHISEIDO ザ パーフェクト プロテクター SPF50+・PA++++ 50ml ¥4700
【女性支援をしているブランド】イヴ・サンローラン
ウリカガーデンで働く女性の自立活動に貢献
「モロッコにある自社農園では、農薬や殺虫剤を使用せず、持続可能な栽培を実現して現地で働く女性たちの自立を支援。女性にパワーと自信を与える活動に貢献しています」(イヴ・サンローランPR・山田有紀さん)
再利用可能なパッケージ&安全性の高いボタニカル成分を使用。ピュアショット ナイトセラム 30ml ¥10500、レフィル¥9000/イヴ・サンローラン・ボーテ
【女性支援をしているブランド】ロクシタン
ブルキナファソの女性たちの経済的自立をサポート
「ハンドクリームの原材料となるシアバターは、アフリカ ブルキナファソの女性たちとフェアトレード契約を結び、持続可能な生産を協働。経済的自立を図るための基金も設立しています」(ロクシタンPR・齋藤麻衣さん)
ブルキナファソ近辺に生息する、シアの木の実を使用。手肌を潤いのヴェールで包む。シア ハンドクリーム 30ml ¥1400/ロクシタンジャポン
【女性支援をしているブランド】クレ・ド・ポー ボーテ
世界中の女の子たちの権利を守り、
教育や雇用の機会を提供
「ユニセフとのグローバル・パートナーシップを締結し、女の子たちの教育とエンパワーメントを支援する活動にル・セラムの売り上げの一部を寄付。女性の教育に貢献した女性の表彰も行っています」(クレ・ド・ポー ボーテPR・小林智美さん)
瞬時に肌になじみ、ふっくらとしたやわらかなツヤ肌へと導くプレ美容液。次に使うスキンケアの浸透を助ける。ル・セラム (医薬部外品) 30ml ¥16000
【海洋保護に力を入れているブランド】MiMC
売り上げの一部を
コフレプロジェクトに寄付
「オメガフレッシュモイストソープの売り上げの一部を、コスメを通じて途上国の女性を支援するプロジェクトに寄付。そのほか、製品に使用しているオーガニック素材はトレーサビリティを確保しています」(MiMC PR・川﨑愛子さん)
クリーミーな泡立ちで洗うたびに肌が潤う。精油の香りも◎。オメガフレッシュモイストソープ (フランキンセンスブレンド) 100g ¥2800
【動物実験を行わないクルエルティフリーなブランド】ベアミネラル
動物由来成分も使わないヴィーガン処方
「何かを犠牲にしてキレイになるのではなく、自分にとって良いことが周囲や環境にも良いこと、という連鎖がポリシー。今後はリサイクル可能容器を採用するなどの準備を進めています」(ブランドマーケティング シニアマネージャー・村上 有さん)
A 5種類のミネラル成分だけで作られた、100%ミネラルFD。オリジナル ファンデーション SPF15・PA++ 8g 全12色 各¥3800、B 自然由来の成分のみで叶える、なめらかな塗り心地と発色。ミネラリスト イドラ スムージング リップスティック 全16色 各¥3200
【動物実験を行わないクルエルティフリーなブランド】Awake
天然の植物由来の原料を使用
「持続可能な未来のためにクルエルティフリーのほか、動物由来成分を一切使用しないヴィーガン処方を全製品に実現。原料や製造方法にこだわり、香りも100%天然香料を使用しています」(アウェイクPR・小松規紀さん)
A くすみや毛穴詰まりを取り除く、拭き取り用美容液。リテクスチュアライジング セラム 120ml ¥4500、B 薄づきなのにカバー力のあるCCクリーム。プットオンアハッピーフェイス ティンティド モイスチュアライザー SPF50+・PA++++ 全3色 各¥3800
【動物実験を行わないクルエルティフリーなブランド】BEIGIC
植物性原料で自分を慈しむ
「クリーンビューティブランドとして動物実験を行わないだけでなく、動物性原料不使用、合成香料や合成着色料不使用を貫き、植物由来のフェアトレードによる原料にこだわっています」(BEIGIC代表・森岡みをさん)
肌の潤いを守りながら、コーヒーパウダーのスクラブが汚れをオフ。コレクティングエクスフォリエーター 70ml ¥4400/サンク
【動物実験を行わないクルエルティフリーなブランド】イソップ
原料・製品ともに動物実験は行わない
「原料・製品ともに動物実験は行っておらず、いかなる動物由来の原料も使用していません。また、500mlのハンド・ボディ&ホームケア製品の容器には、再生PET樹脂を99.7%使用しています」(イソップPR)
A コリアンダー種子と黒胡椒粒のスパイシーな香りに包まれて、ボディの汚れをすっきり落とす。コリアンダー ボディクレンザー 500ml ¥4700、B ハンドソープとしても、ペット用のボディソープとしても使用可能。アニマル 500ml ¥4300/イソップ・ジャパン
【フェアトレードに力を入れているブランド】シャネル
マダガスカル島の生態系と
労働力の維持を支援
「サブリマージュに配合されているキー成分・ヴァニラ プラニフォリアは、地元の人々の協力のもと、生態系を維持しながらサスティナブルな方法で栽培されています」(シャネルPR・鷲尾ありささん)
キー成分にマダガスカル産のヴァニラ プラニフォリアを使用。A 肌のターンオーバーを整え、明るい肌に。サブリマージュ ラ ローション ルミエール 125ml ¥15500、B 肌の再生力を高め、なめらかに輝く肌へと導く。同 ラ クレーム ルミエール 50g ¥41000
【フェアトレードに力を入れているブランド】ITRIM
適正価格での取引で生産者を支援
「持続可能で正しい循環ができるように生産者に寄り添い、対等な関係を築くように心がけています。また、未利用(廃棄)部分も資源として活用することで生産者保護の一助を担っています」(ITRIM PR・大山幸恵さん)
サクランボや柿など、5種類のソフトな天然植物スクラブが肌をなめらかに整える。エレメンタリー フェイシャルゴマージュ 100g ¥12000
【フェアトレードに力を入れているブランド】ニールズヤード
毎年植樹をし、フランキンセンスの
生育環境を守る
「高品質なオマーン産のフランキンセンスを守るため、現地のコミュニティとフェアトレードでサスティナブルな供給を維持する植樹プロジェクトを推進しています」(マーケティング部・杉山佐枝さん)
植物エキスの力で、角質ケアと潤い補給をひとつで叶える。フランキンセンス ウォーター 200ml ¥3500/ニールズヤード レメディーズ
【CO2の削減に取り組んでいるブランド】ドモホルンリンクル
太陽光による電力を使用
「13年かけ、メガソーラーシステム“再春館「太陽の畑」”を建設。この自社発電設備により、社内での年間使用電力100%分をまかなうことが可能に」(ドモホルンリンクルPR・渡辺真喜子さん)
紫外線ダメージを受けた肌を素早くケア。美活肌エキス [薬用美白] (医薬部外品) 30ml ¥10000/再春館製薬所
【CO2の削減に取り組んでいるブランド】イヴ・ロシェ
再生プラスチック
100%の容器を使用
「2010年以降、すべての生産拠点で製品あたりのCO₂排出量を10%削減。2017年時点で1000トン以上のプラスチック削減を実現しました」(イヴ・ロシェPR・藤島摩耶さん)
ホホバ種子油×ブルーアガベのボタニカルパワーで頭皮環境を改善。乾燥ダメージが気になる髪に潤いを与え、洗い上がりの髪はしっとりまとまる。A ヘルシースカルプシャンプー リペア 300ml ¥900、B ヘルシースカルプコンディショナー リペア 200ml ¥900
【CO2の削減に取り組んでいるブランド】athletia
リサイクルガラス利用率
90%以上を実現
「業界最高水準のリサイクルガラス使用率を実現。プラスチック製品の一部に植物由来のバイオポリエチレンを使用し、製造時のCO₂削減にも貢献」(athletia PR・木内安曇さん)
みずみずしい使い心地で角質層の水分バランスを整え、肌本来の潤い力を強化。コアバランス トーニングローション 150ml ¥5500
【CO2の削減に取り組んでいるブランド】ジュリーク
自家発電や雨水利用、
植樹などを実施
「オーガニック認証自社農園では、雨水の再利用やソーラーパネルでの自家発電など、自然のエネルギーをフル活用するほか、植林活動によりCO₂削減にも取り組んでいます」(ジュリークPR・五耒千里さん)
海に流れても生分解されるスクラブ剤を使用。ボディ エクスフォリエイティングジェル M 200ml ¥4000/ジュリーク・ジャパン(10/1発売)
【容器のリサイクルを積極的に採用しているブランド】ディオール
毎年40トン以上の
プラスチックを節減
「新カプチュール トータルの容器にリサイクル可能なガラスを採用した結果、毎年40トン以上もの大幅なプラスチック削減が可能に」(ディオールPR・村山恵里子さん)
明るく輝くハリ肌へと導く。カプチュール トータル セル ENGY スーパー セラム 30ml ¥13000/パルファン・クリスチャン・ディオール
【容器のリサイクルを積極的に採用しているブランド】肌ラボ
植物由来の
バイオマス原料を使用
「本体や詰め替え容器に植物由来のバイオマス原料を採用することで、CO₂の削減を可能に。気候変動の影響を減少させることに貢献しています」(肌ラボPR・高田ひかりさん)
発酵ヒアルロン酸をはじめ、4種のヒアルロン酸を配合。潤いを逃がさず肌はもちもち。極潤 ヒアルロン液 170ml ¥740(編集部調べ)/ロート製薬
【容器のリサイクルを積極的に採用しているブランド】ザ パブリック オーガニック
バイオマス原料を使った容器の採用
「9月発売のシャンプー&トリートメントには積極的にバイオマス容器を採用し、環境に配慮した製品づくりを促進」(ザ パブリック オーガニックPR・夏目麻衣子さん)
精油の香りで免疫力や抗酸化力にアプローチ。外的ストレスにより乾燥しがちな髪の水分保持力を高め、まとまりのいい髪へ。A スーパーバウンシー ディープモイスト シャンプー 480ml ¥1580、B 同 トリートメント 480ml ¥1580/カラーズ
【容器のリサイクルを積極的に採用しているブランド】BAUM
木製パーツは
繰り返し使用可能
「家具の製造過程で発生した木材を使った木製パーツは繰り返し使用が可能で、レフィル商品も積極的に展開。ガラス容器はリサイクルガラスを採用」(BAUM PR・國司優子さん)
樹木由来の成分が化粧水後の肌にスッと浸透し、すこやかな肌づくりをサポートする二層式。モイスチャライジング オイル 60ml ¥8000
【容器のリサイクルを積極的に採用しているブランド】チャントアチャーム
売り上げの一部を
環境基金に積み立て
「使用済み容器を回収し、再資源化を図っています。さらに製品の売り上げ本数1本あたり3円を環境基金へ積み立て、社会貢献も」(チャントアチャームPR・寺西 恵さん)
ハードなメイクも落とす、W洗顔不要の自然由来成分100%クレンジング。クレンジングミルク 130ml ¥2500/ネイチャーズウェイ
【容器のリサイクルを積極的に採用しているブランド】POLA
リフィル対応で
資源&自然を保護
「B.Aはリフィル対応のほか、Webパンフレット採用、外箱に森林認証紙を採用するなど、自然・資源保護に積極的に取り組んでいます」(ポーラPR・河野伶佳さん)
角層のイオンバランスを整えることで水分・油分のバランスも整え、ふっくらとしたハリのある弾力肌を叶える。B.A ローション 120ml ¥20000
【ミツバチを守る活動にも注目】山田養蜂場
養蜂で生物多様性に貢献
「ミツバチ自体に負担をかけない養蜂活動を実施。ハチによる花粉交配=ポリネーションにより環境保護、生物の多様性に貢献しています」(山田養蜂場PR・秋田莉花さん)
ローヤルゼリーから抽出した希少なオイルが硬くなった肌をほぐし、土台からふっくら整える。ローヤルエクセレントオイル 25ml ¥6000
【ミツバチを守る活動にも注目】ゲラン
ハチの保護とともに
養蜂家の育成にも注力
「フード・セキュリティ(食料安全保障)につながる養蜂保護の観点から、養蜂家の育成と支援を推進するためにユネスコとの協力関係を築いています」(ゲランPR・南山絵里さん)
ハチ由来成分の美容液に浮かぶ、ボタニカルオイルのビーズが素早く弾けて浸透。アベイユ ロイヤル ウォータリー オイル 30ml ¥11600
【病気の支援もしているブランド】エトヴォス
がん患者の方へ
メイクアップのサポート
「チャリティー活動の一環として、がん患者さんを対象としたメイク講習を行っている団体に、メイク用品などを提供しています」(エトヴォスPR・ティシュキン千晶さん)
ミネラルと天然色素のツヤやかな発色で、目元に負担をかけずに旬顔を演出。ミネラルクラッシィシャドー 全4色 各¥4000
【病気の支援もしているブランド】アヴェダ
乳がんの早期発見・
早期治療に役立つ
「乳がんの早期発見・早期治療を目的としたピンクリボン運動に参加。限定製品の売り上げの一部を寄付し、乳がん患者をサポートしています」(アヴェダPR・出口加奈子さん)
38種類もの植物エッセンスを使用した、「チェリー アーモンド」のハンドクリーム。ピンクリボン CA ハンドクリーム 150ml ¥3600(10/1発売)
【病気の支援もしているブランド】M・A・C
M・A・C ビバ グラム基金を通じて寄付
「ビバ グラム リップスティックの全売り上げを寄付することで、健康で安心な未来とLGBTQを含むすべての人々の平等な権利を支援」(シニアアーティスト・池田ハリス留美子さん)
今年のビバ グラムに登場したのは、情熱的なオレンジレッド。マットな発色で唇を鮮やかに彩る。ビバ グラム 26 ¥3000(9/24限定発売)
【商品を選ぶほかに私たちが参加できること】イニスフリー
使用済み容器が
買い物ポイントに
「イニスフリーのスキンケア、ボディ、ヘア製品の空き容器を店舗レジに持参すると、次回のお買い物時に使えるポイントをプレゼント」(イニスフリーPR・大八木 梓さん)
ツボクサエキスを含む整肌成分を配合した、さっぱりした使い心地の美容液。ビジャ シカバーム EX 40ml ¥2700
【商品を選ぶほかに私たちが参加できること】ヴェレダ
エコポイントを貯めて
プレゼントをゲット
「1本の使用済み容器の回収につき、1ポイントを贈呈。20ポイント貯まるとミニサイズ製品2つorトリートメント・オプションをプレゼント」(ヴェレダPR・栗田綾野さん)
太ももなどの気になる部分をキュッと引き締める。ホワイトバーチ ボディオイル 100ml ¥3800/ヴェレダ・ジャパン
【商品を選ぶほかに私たちが参加できること】N organic
クーポンがもらえる
エコプログラムを実施
「有楽町マルイ店にて、他社製品を含む使用済み容器の回収を行っています。ご持参いただいた方には、500円オフのクーポンをプレゼントしています」(N organic PR・上原早紀さん)
肌の水分と油分のバランスを整え、乾燥や毛穴目立ちなどの肌悩みを解消。スウィートシトラスの香りも爽やか。A モイスチュア&バランシング ローション 100ml ¥3800、B 同 セラム 60ml ¥5800/シロク
【商品を選ぶほかに私たちが参加できること】ドクターシーラボ
容器リサイクルでポイントが貯まる
「使用済みの空き容器のご送付で、1点につき100ポイント(100円分)をプレゼント。ポイントは次回のお買い物に使えます」(ドクターシーラボPR・平井里奈さん)
コラーゲンを守り、作り、活性化する高機能ゲル。肌の奥から湧き上がるハリを実感。アクアコラーゲンゲル エンリッチリフト EX 120g ¥8600
クリーンビューティのこと知ってた?
【クリーンビューティ】マキアビューティズにも聞いてみた 「CLEAN BEAUTYのこと知ってた?」
美容コンシャスな我らがビューティズたちのCLEAN BEAUTYとSDGsの意識、ずばり聞いてみた!
千葉由佳
環境について考えているブランドが増えたことを実感、イメージもアップしました。パッケージや原料など肌や環境に優しいものを選ぶようにしています。
木村真依
リフィル対応や、簡易パッケージなどの取り組みを聞いたことがあります。自分でも気をつけていますが、使用した後捨て方に迷ってしまうときがあります。
狩野明日香
SDGsに取り組んでいるブランドのものを優先購入。化粧品のパッケージは異素材で構成されているものが多く廃棄に困った経験が。使い切ることを意識!
松岡志歩
購入で迷ったらSDGsに取り組むブランドを選ぶように。とくにプラスチック問題を意識、エコバッグ持参でオーガニックコスメを選ぶようになりました。
滝元吏紗
SDGsに取り組んでいると聞くと、そのブランドの信用が一層アップしました。最近は、過剰な包装がないものも増えてきたような気がしています。
クリーンビューティに取り組むブランドに伊藤編集長がインタビュー
わくわくするメイクアイテムを世界中でヒットさせる仕掛けとは?【イトーーク 第6回 tarte】
アクティブに、しなやかに生きるライフスタイルを提案【イトーーク 第10回 アスレティア】
自然に寄り添うライフスタイルコスメティックブランド【イトーーク 第12回 ロクシタン】
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編集部
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