パルファン・クリスチャン・ディオールの研究開発施設であるLVMHリサーチと京都大学iPS細胞研究所(CiRA=サイラ)は、酸化代謝が皮膚角化細胞の自己新生や分化能に与える影響を探索する共同研究を開始したことを本日発表しました。
今回の共同研究についてLVMH研究所のブリューノ氏は、「共同研究の機会をいただけたことを嬉しく思います」と話した。
CiRAの研究室が海外の化粧品メーカーと共同研究を行なうのは今回が初。
(右)クヌート・ウォルツェン氏
京都大学iPS細胞研究所 准教授
(中)ブリューノ・バウーゼ氏
LVMHパフューム&コスメティックス 研究開発ディレクター
(左)ホセ・ファビアン・オセゲラ・ヤネス氏
京都大学iPS細胞研究所 博士研究員
パルファン・クリスチャン・ディオールの皮膚領域における幹細胞研究がスタートしたのは1999年。この20年間で得た知見と技術をCiRAに共有し、加齢による幹細胞変化のさらなる理解を目指していく。
クヌート・ウォルツェン准教授(CiRA未来生命科学開拓部門)が率いるウォルツェン研究室は、高齢健常人ドナー由来iPS細胞やゲノム編集技術のノウハウをLVMHリサーチに提供する。
具体的な今後の見通しについて、ウォルツェン氏は「“製品をつくる”という目的ではなく、まずはiPSのテクノロジーと、LVMHが持っている技術を融合し基礎研究を進めていく」と答えた。
また、「(肌が)若返る=過去に戻る、ではなく、健康な状態をできるだけ長く保つということだと考える。その鍵を握るのが幹細胞であり、幹細胞の特徴を長く維持することによって、若々しさを保つことができるのではないか」と述べた。
今後の肌老化研究の発展と、パルファン・クリスチャン・ディオールとCiRAの新たな挑戦に期待が高まります。
iPS細胞(人口多能性幹細胞):皮膚や血液の細胞などの体細胞に少数の因子を導入することで作製される細胞。iPS細胞は体のあらゆる細胞に変化(分化)する能力と、ほぼ無限に増殖する能力を持ちます。
編集部
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