SixTONESとしての活動はもちろんのこと、その歌声と演技力を武器に、幅広い場所で注目を集める京本大我さん。そんな彼の輝きの秘密に迫る。

SixTONES 京本大我

気高き美しさ、磨き続ける努力
京本大我
原石が輝きを放つまで

譲れない美学

僕の中には“譲れないこと”が沢山ある。
貫きたい美学やルールが多く
自分でも「頑固で面倒臭いやつだな」とたまに思う。


悩んだり迷ったとき、僕はあまり周りに相談しない。相談したところで結局は自分の答えはすでに決まっていて、周りが「こっちだよ」と言っても動かない自分を知っているから。僕は自分の直感を信じて踏み込むことを大切にしている。たとえ、それが大失敗だったとしても悩みまくって出した結果ならきっと納得できると思うから。

品性

もしも、僕から“品”を感じると思ってくださるのなら、それは一人っ子で育ったのがとても大きいんだと思う。
テレビ番組のチャンネル権を奪い合ったこともなければ、食卓でオカズを取り合ったこともない、
一人っ子として育った僕は どこかのんびりしていて。
ゆえに、ジャニーズJr.として活動するようになってからまず驚いたのが、
差し入れやお弁当の争奪戦(笑)。
目の前にあるものはちゃんと食べられるのが当たり前、そう思って生きてきた僕はいつも出遅れて惨敗。取ろうと思ったときにはもうそこには何もない、みたいな。そういう、他の人よりちょっとのんびりしているところが周りの方々の目には“品”に映るんじゃないのかなって自分では勝手にそう分析しております(笑)。

ライバル

ライバルは誰かと聞かれたら、僕は「いない」と答える。
僕自身の中には“誰かと競う”感覚があまりない。
それはきっと「この年齢までにこれを成し遂げたい」、「次はこういうことができるようになりたい」と、自分の外側ではなく内側しか見ていないからなんだと思う。何をやっても上手くいかないと感じていた時期、先輩方が僕に届けてくれたのが「それぞれのタイミングがある」という言葉でした。それが早く訪れる人もいれば、遅れてやってくる人もいる。だからこそ、腐ったり、諦める前に、自分の実力を磨いて、僕はいつか自分のもとにも訪れるであろうタイミングをちゃんと自分のものにできる人になりたいと思った。
大事なのは他人と自分を比べることじゃない。
チャンスを掴む握力を鍛え続けること。
よそ見をせずに自分自身と向き合うこと。

天才と努力家

ジャニーズ事務所に入ったとき、僕は何も持っていませんでした。音楽の授業中に「もう少し、小さな声で歌おうか」と先生に注意されるほど歌もヘタクソだったし、運動神経が悪くてダンスも上手に踊ることができなかった。だからこそ、僕は家の鏡の前でカーペットが擦り切れるほど踊り続けたし、放課後は一人カラオケに行って自分の歌声を録音しながら練習を続けた。
「天才か努力家か」と聞かれたら、僕はきっと後者だと思う。
でも、自分では「努力している」という感覚はなくて。全ては「好きだから」やっていることなんです。今振り返ると、歌の練習も一人カラオケを繰り返すより、プロの先生に教わった方が早いのになって思うんだけど。先生に指導されると歌を嫌いになってしまいそうで。あの頃の僕はきっと、それが怖かったんだと思う。
「好き」だから没頭できるけれど、
「好き」だから遠回りもしてしまうこともある。
周りからすると不器用に見えるかもしれないけど、僕のこの歩み方はこれからも変わらないんじゃないかな。

美しさは“心”に宿るもの

美しくあるために意識していることがあるとしたら、それは外見ではなく中身。 “心”の大切さです。地位や名声のためでなく“心”で仕事をすること、周りにいる人達に真心を持って接すること。邪(よこしま)な心を持たずに自分の信念に沿って生きること。
人を惹きつけるのは上っ面の美しさではなく
その人が持つ心の美しさであることを
僕は父の背中から学びました。
美しいと思う女性もまた心を大切にしている人。その心もやっぱり「どれだけ自分の好きなものを大事にしているか」「どれだけ周りの人を大切にしているか」に表れる気がする。例えば、大勢で食事をするとき、僕は好きな女性が自分の友達とどう接するのかをつい見てしまう。惹かれあっている相手ならば良いところを見せようと思うのはお互い様。だからこそ、そうじゃない相手にちゃんと思いやりを持てるのか、そこがとても大事な気がして。美しくメイクし装うことはとても素敵なことだと思う。
でも、その下に隠れている本当の美しさに
ちゃんと気づける自分でありたいよね。

 

TAIGA KYOMOTO

1994年12月3日生まれ。SixTONESのメンバーで、ミュージカル、映画、ドラマと幅広く活躍。その美声で多くのファンを虜に。放送中のドラマ『束の間の一花』で連続ドラマ単独初主演を務めている。

『束の間の一花』

『束の間の一花』
余命宣告を受けている「哲学講師(京本さん)」と「生徒(藤原さくら)」。いつ終わりを迎えるかわからない日々を過ごすふたりの儚くも温かい恋の物語。何気ない日常を愛しく思える。(毎週月曜深夜24:59~/日本テレビ系)

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取材・文/石井美輪 構成/萩原有紀(MAQUIA)

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