今、静かなブームの神秘的な香木「パロサント」ってなに？ 人気の秘密を探ってみた！

スペイン語で「聖なる木」を意味するパロサント。美容のプロたちの間でも愛用者が多く、その豊潤な香りや癒し効果に注目が集まっている。悪いものを遠ざけ、幸せを呼ぶとされる香木の魅力と使いこなし法とは？

A 「パロサントは中南米原産の香木で、古くから邪気を払う力があるとされてきました。インカ帝国の時代から儀式のときなどに焚かれていたもので、魔除けとして使われたり、民間療法にも取り入れられていたそうです。そして時代を超え、心身にいい作用をもたらすものと信じられてきました。最近、日本でも人気が高まっているのは、コロナ禍を経て自分の空間にこだわり、自分自身に目を向ける人が増えたからかもしれませんね」（松木さん、以下同）

A 「ただ心地よいというだけでなく、どこかエキゾチックなムードのある豊潤な香りを放つパロサント。燃焼させたときの煙は、空間を浄化すると言われています。煙をくゆらせるという行為自体にも心を鎮める効果がありますが、その香りは日々のストレスで落ちてしまった気分を上向きにして、リラックスさせてくれます。また、ほんのり柑橘系の香りを漂わせるリモネンという成分が含まれていて、これには虫を遠ざける作用もあります」

A 「その木片を器などに入れて置いておくだけでも、いい香りをいつでもほのかに楽しめます。より強く香りを感じて気分を切り替えたい、リラックスしたいというときは着火して。パロサントスティックに直接火をつけ、炎を消せば煙だけが立ち上ります。これをスマッジングといい、豊かに香り立ちます」

A 「自分の周りの空間を浄化したいときや、よい『気』を呼び込みたいとき。あるいは強ばった心を解きほぐしてリラックスしたいとき、ネガティブな気持ちをなくしたい、気分を切り替えてリフレッシュしたいときなどにおすすめです」

A 「燃焼させる場合は、まず換気に注意して。そのまま放っておいても3分ほどで自然に消えますが、眠るときはちゃんと消えたのを確認して下さいね。また、赤ちゃんやペットは香りに対する耐性がないので、気配りが必要です。特に猫はアロマの成分を体内で分解しにくいので、猫を飼っている方は気をつけて。最低限、部屋を分けて使用するなど工夫して使ってみましょう」

A 「パロサントの人気が高まるにつれ、違法に採取されたものも出回っているといわれています。オンラインのお店でも店頭でも、必ず原産地が明記されているかどうかをチェックしましょう」

パロサントを日常に取り入れ、幸運を呼び込むために。「何を買ったらいいの？」というビギナーにもおすすめのアイテムを、スティックから空間を格上げするセットまで厳選紹介。

※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

取材・文／巽 香　構成／中村千夏（MAQUIA ONLINE）