スーパーポジティブな言動と、人一倍強いサービス精神で周囲を照らし続ける渡辺直美さんにインタビュー。「自分軸で考えられる人は、人にも優しくなれる」というメッセージに込められた意味とは?
私の人生は、私が主人公
渡辺直美
ポジティブ思考のその先
若い頃は人目も気にしていたけど
意外に人のことって「へぇ~」で終わるって気づいて。
他人にそんなに興味なくないですか?
人目を気にした時期もあったし、今も“眉ブリーチ、みんな驚いただろうな〜”とか思ったりもします。でも、意外と誰も人のことに興味なくないですか? 一瞬驚いても、「へぇ〜」で終わる。だったら、自分の好きなことをやった方が楽しいじゃないですか。なので、“迷惑さえかけなきゃよくね?”と自分を持っている人を見ると“いいね〜”って共感しちゃいます。あと私が魅力的だなと感じるのは、自分の短所を理解している人。今ってみんな、人にも自分にも完璧を求めすぎていると思うんです。一人一人が自分の人生の主人公なんだけど、そのせいか“主人公の私がミスをするはずない”と自分の弱みから目を逸らしちゃう。でも、アニメの主人公で完璧なキャラって見たことないでしょ? 足りない部分があるからこそ仲間ができて、それぞれの長所で補い合うことで敵に立ち向かえるんです。そうやって主役目線で考えると、自分の足りない部分を補ってくれる存在に感謝するようになるし、人の短所ではなく長所に目を向けるようになる。そして自分が主役という軸がしっかりある人ほど、周りを俯瞰して人のために動けるようになる気がします。
みんなの人生、自分が主人公!
自分軸で考えられる人は、人にも優しくなれる
どんな人でもその人だけの魅力がある。
瞬時にパッと「長所短所はこれだ!」と見抜いたら、長所にだけ向き合う
ヘアメイクはどんどん挑戦する主義。
いろんな自分の歴史を残しておきたいんです
久々に髪を染めたんですが、気分転換になってめっちゃイイ。髪型もメイクも常に新しいことに挑戦して、いろんな歴史を残したいんです。昔の写真を見ると極太眉の時もあればハイライトで顔中がテッカテカの時代もあり(笑)、そうやってトレンドを追っかけ続けた方が振り返った時に面白いと思うんですよ。私、自分が一番似合っていた髪型やメイクに留まるのがすごく嫌で。年を重ねると結局合わなくなって、時代遅れになっちゃう。なので、トレンドをチェックしつつ年相応な“はっちゃけ”を続けていきたいと思ってます。最近は目元がちょっとたるんできたせいか、パキッとしたシャドウを目頭から入れても強くなりすぎないので、濃いめのアイメイクにハマってます。体づくりに関しては、筋肉の重要性を年々実感。仕事に追われて日々ギリギリだけど、休みの日もダラダラせず運動してます。生活リズムを調整した方が、翌日スッキリして楽なんですよ。ニューヨークにいる時は坂がなくて歩きやすいから、ご飯を食べた後は余裕で3キロくらい歩いて帰ることも。ケンドリック・ラマーのアルバムとか好きなYouTuberさんのトークを聴きながら歩くとクリエイティブなアイディアが浮かんでくるので、散歩はすごく好きな時間ですね。
1987年10月23日、台湾生まれ、茨城県育ち。ピン芸人として活躍する一方、唯一無二のキャラクターが支持されテレビやラジオ、舞台、CMなど幅広く活躍。ミュージカル『ヘアスプレー』(10月2日まで東京公演上演中)では初の主演を務めている。
『ヘアスプレー』
初主演を務める
ミュージカルが絶賛上演中!
60年代のアメリカを舞台に、ダンス好きな少女・トレイシーが憧れのダンス番組出演を目指す姿を描く。「トレイシーの悩みや、理想と現実のギャップに共感。考えすぎちゃうタイプの人は特に見てほしいですね。恋愛ソングもあるんですが、日本語の歌詞が超絶可愛くてオススメ♡」
MAQUIA11月号
撮影/神戸健太郎 ヘア&メイク/根本亜沙美 スタイリスト/相澤 樹〈LUCKY STAR〉 コスチューム(衣装縫製)/我那覇毱花 取材・文/真島絵麻里 構成/火箱奈央(MAQUIA)