「MAQUIA」11月号で連載中の『EMI SAYS...,』では、読者のお悩みや質問に鈴木えみがアンサー。今月は、一人の母として生きる上で、日頃から心がけていることについて、語ります。

母としての鈴木えみが答えます! 「子供とのコミュニケーションで大事にしていること」

えみはどう考えて、どう思う?
EMI SAYS...,

Q
子供とのコミュニケーションで
大事にしていることは何ですか?

A

子供扱いをせずに、
一人の人間として接すること


寂しい思いはさせたくない。
なるべく一緒にいたいし
スキンシップも多めです
私自身、小さい頃に親と離れていた時期があったから、おばあちゃんに育ててもらっていた思い出の方が多くて。漠然と「子供には寂しい思いをさせたくないな」っていう思いはあったかも。だから、なるべく一緒にいたいし、スキンシップも多い方だと思う。基本的にいつもキャッキャッしていて、クレープを作ったり、トトロのぬいぐるみで遊んだり、実験をしてみたり、なるべく多く一緒の時間を楽しんでます。娘が生まれるまでは全く子供との接し方も分からなかったけど、自分の経験を踏まえて子育てに反映していきました。

「生きることは楽しい」。
そう、子供たちに示してあげたい
私が子供だった頃、周りにはたくさんの大人がいて、みんなそれぞれ人生を楽しんでいる人ばかりだったの。それはモデルを始めてからも同じで、みんなキラキラしてた。それに、みんなが私のことを同等に扱ってくれたんだよね。その記憶がずっと強く残っているから、今度は私たちが「人生って楽しいんだよ」っていう見本になりたいと思ってます。それで私たちの上を行く人生にしてほしい! 親だけじゃなくいろんな“引き出し”に触れてほしくてよく家にお客さんを呼ぶんだけど、いつも「ねぇ、今日誰か来る!?」って聞いてくるように(笑)。お陰で人見知りをしない、でもきちんと相手のことを知ろうとする子に育ってくれています。

風船

自分のことは自分にしか守れない。
だから、命に関わることは厳しく
結局のところ、“人に迷惑をかけないこと”と“命と身体を大事にする”こと、この2つが一番大事! 例えば、娘が道端で急に止まったり走り出したりとか、命に関わるような危険な事柄に関しては、きちんと怒ってなぜダメなのかを伝えるようにしてます。身体に関しても、私が虫歯になりやすかったから2歳までは甘いお菓子を避けるようにしたり、ずっとYouTubeを見ていたら「視力が落ちたら戻すのは難しいから大事にしてね!」って伝えたり。人を育てるのって、多少は向き不向きがあるかもしれないけど、成長が手に取るように分かるからやりがいとして実感しやすい。だからこそ「失敗しちゃダメだ」って思いがちだけど、でも、この2つさえ大丈夫なら、きっと残りのことはかすり傷のようなもの。だって、何かあっても取り返せたり、やり直せると思うから。

自分にしか出来ないこと、
夢中になれることを
見つけてほしいから
出来る限りサポートしたい
情報過多な世の中で、自分が「好き」と思えたり夢中になり続けられるものを見つけることって大変だと思うの。「子供は勝手に育つ」って言葉もあるけれど、触れて初めて「好き」になるための選択肢に入るわけだから、押し付けることなく、なるべく広く良質なものを見せてあげたくて。色々な場所に行ったり、経験させたり。その後は本人次第だけど、最初の入り口を見せるサポートは、出来る限りしたいと思ってます。

きちんと褒めること、
意見を尊重すること
「生きていく上で色々な人がいるけれど、周りと比べる必要はないよね」って、思えるようになってほしい。それには自信を持つことが大事だと思うから、褒めるべきところはちゃんと褒めるように。それから、自分の意見が通る経験って大きいと思っていて。子供だからと蔑ろにしないで、「ママはこう思うけど、あなたはどう? 何か意見があるなら教えて」って話し合うようにしてます。学力ももちろん必要だけれど、それ以上に大切なのはやっぱり人間力。ロボットには出来ない、自分らしいコミュニケーション能力に長けた人になってくれたらいいな。


MAQUIA 11月号
撮影/toki ヘア/Satomi Suzuki〈S-14〉 メイク/ANNA〈S-14〉 スタイリスト/Marie Higuchi モデル/鈴木えみ(マキアミューズ) 構成・文/森山和子 企画/吉田百合(MAQUIA)

MAQUIA書影

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