Snow Manが4枚目となるオリジナルアルバム『RAYS』を引っさげ、初の5大ドームツアー『Snow Man Dome Tour 2024 RAYS』を開催中。“9つの光線(RAYS)が世界を駆けめぐる”をテーマに掲げたステージは、ダイナミックな演出あり、よりアップデートされたパフォーマンスあり、メンバーの仲のよさが感じられる場面ありで、あっという間の2時間45分でした。12月15日に東京ドームで行われた公演の中から、マキアが選んだ見どころを5つに分けてお届けします!
見どころ①見たことのないド派手な演出の連続!
まず特筆すべきが、オープニング。スクリーンには、ラウールさんがプロデュースを手がけた映像が流れ始めます。最初にその映像に登場したのは、古代遺跡を思わせる場所でロープにつかまる目黒蓮さん。すると次の瞬間、リアルな目黒さんが東京ドームの上空からスライダーでステージに降り立ちます。
映像の中で大型バイクにまたがり荒野を駆け抜けていた岩本照さんは、実際にバイクでセンターステージを横切って花道を疾走! 約10分間にわたって、メンバーひとりひとりが映像と連動する形で会場のあちこちから姿を現す演出は、圧巻のひと言でした。
そして、岩本さんの「東京、騒いでいこうぜー!!」のアオリとともに、1曲目の『EMPIRE』がスタート。高さ12mまで上がる噴水と約500発の炎がモーツァルトの『交響曲 第25番 ト短調』を大胆にサンプリングしたエッジーな1曲を彩り、ここからどんなステージが繰り広げられるのか、ワクワクが止まりません!
さらに2曲目の『Dangerholic』も9人を乗せたメインステージが前進するなど迫力満点の演出は続き、『Snow World』では向井康二さん&渡辺翔太さん、岩本さん&深澤辰哉さん、ラウールさん、目黒さん&阿部亮平さん、宮館涼太さん&佐久間大介さんの5組に分かれ、巨大な気球に乗り込みドームの外周に沿って移動。曲の終わりに阿部さんが「みんな、ペンライト準備~! 雪だるまボタンを押すよ!」とアナウンスすると、すべてのペンライトが真っ白に輝き、まさに“Snow World”が出現。その後の『ドレス&タキシード』で、ペンライトの色が歌割りに合わせて次々とメンバーカラーへ変わっていく演出も印象的でした。
見どころ②Snow Manだから表現できる多彩な歌とダンス
Snow Manといえば、あらゆる世界観を表現できるパフォーマンス力の高さに定評があるグループ。その魅力は、今回のコンサートでも存分に発揮されていました。ダンスナンバーが続くブロックでは、見たことのないほど細かく斬新な振付の連続にも関わらず、一糸乱れぬダンスで5万5千人の視線をくぎ付けにします。
いっぽう、9人のわちゃわちゃが微笑ましい曲では、メンバー愛が炸裂♡ 気球でふたりきりになった向井さんと渡辺さんがお互いの頭を引き寄せてキスしそうになったり(!)、『君の彼氏になりたい。』で目黒さんに目を見て「大好き♡」とつぶやかれた向井さんが本気で照れたりする場面もありました。
ところが、この日YouTubeでも生配信された初披露の新曲『SBY』を歌い始めると、「さっきまでイチャイチャしていた人たちと同一人物⁉」と思うほど9人の雰囲気がガラリと一変。ミディアムバラードにのせた伸びのある歌声とエモーショナルなダンスで、ここまで来ることができた感謝とこれからも一緒に進んでいこうという強い意志を届けてくれました。(その後のMCで、宮館さんが激しい動きにより「ズボンが破れました……」と自己申告する事態が発生。確認した向井さんが「破れてます! そうけんびきょう? 顕微鏡? あ、双眼鏡で見ないでください!」と叫んで、ちゃっかり笑いもとっていました)
見どころ③ライブでしか聴けない替え歌やアレンジが満載
コンサート中に多く見られたのが、歌詞を替えて歌うメンバーの姿。『ブラザービート』で佐久間さんが自分のパートを「ただいま絶賛ライブ中!」と歌えば、渡辺さんは「東京! 騒げ、この野郎~!」と替え歌して客席をアオっていきます。間奏では阿部さんが「幸せになりたい人~⁉ 5万5千人と俺たち9人で幸せになろうぜ!」と呼びかけ、「すっごいね! すっごい…ごいごい……」(向井さん)「スー!」(客席)、「イーアールサンスー! イーアルサンスー!」(深澤さん)「イーアールサンスー! イーアルサンスー!」(客席)のコールアンドレスポンスも飛び出しました。
曲中の甘いセリフが人気の『ドレス&タキシード』は、「さぁ、こっちにおいで」(ラウールさん)、「キミを迎えにきたよ」(岩本さん)、「ずっと待っててくれたんだよね」(阿部さん)、「幸せにするから」(佐久間さん)と、途中まではひとりひとり歌詞の通りにささやいていたのですが……。向井さんの「ボク以外見ないで!」に、なぜかその後の深澤さん、宮館さん、渡辺さん、目黒さんもつられて「ボク以外見ないで」と言ってしまい、最後に向井さんが「ボク以外も見てくださーい!」と叫ぶハプニングも(笑)。
また、CDとはちがったアレンジで楽曲を聴けるのも、ライブの醍醐味。8thシングル『タペストリー』と『W』は和楽器の音をふんだんに加え、しっとりした雰囲気ながら激しさを感じさせるバラードバージョンへと進化。9人が2曲を歌い終えると、客席からは大きな拍手が起こっていました。
見どころ④ジュニア時代からの人気曲もセットリストに!
自己紹介ラップ『Nine Snow Flash』は、阿部さんが作詞を手がけ、ジュニア時代から少しずつ形を変えて歌われ続けてきた楽曲。メンバーがメンバーをラップで紹介していき、客席から名前をコールされたあとに飛び出すセリフは楽しみのひとつ。この日は、「ただいま!」(岩本さん)、「会いたかったぜ!」(深澤さん)、「長袖をください」(ラウールさん)、「(投げキス)」(渡辺さん)、「愛しマッサマン!」(向井さん)、「好きだっちゃ♡」(阿部さん)、「東京、俺の地元!」(目黒さん)、「愛し合おうか」(宮館さん)、「東京ドーム、幸せにしてやるよ!」(佐久間さん)でした。
セットリストには、ほかにも『Party! Party! Party!』や『Cry out』といった、コンサートに欠かせないジュニア時代からの盛り上げ曲も。特に本編のクライマックスで披露された『Cry out』は、数えきれない炎が上がる中、岩本さんが上半身裸になると、鍛え上げられた腹筋がモニターに映し出されるたびに大歓声が上がっていました。そして、その熱さにこたえるように向井さんも着ていたタンクトップを破り捨て、会場の熱気は最高潮に!
見どころ⑤メンバー同士の絆にほっこり♡
鼻の手術を行ったため活動を一部制限していた岩本さんが、この日の公演からコンサートに復帰。MCで、阿部さんが「みんな、たぶん言いたいことあるんじゃない?」と切り出すと、深澤さんが「岩本さん、おかえりなさいということで」と言葉を続け、会場があたたかい拍手に包まれました。そして、5万5千人からの「ひかる~! おかえり~!!」の声を聞いた岩本さんは、「…ただいま(照)」と笑顔に。鼻の状態は順調に快方に向かいつつもまだ完全には笑えないということで、向井さんが「ごめんね、今日あんまり笑いとらへんからよろしく!」と言うと、深澤さんから間髪入れずに「いつもいつも!」とツッコミが。さらに、向井さんは「マジでさぁ、俺けっこう前半戦(岩本さんと)向かい合わせのシーンが多いから、ちょっと泣きそうになったわ。“照兄がおる!”って」とポツリ。深澤さんに「どう? ステージに立ってみて?」となぜかやや上から目線でたずねられた岩本さんは、ペンライトが自分のメンバーカラーの黄色に染まった客席を見て、「Snow Manのファンのみんなはあったかいんだなぁ~って」と、心の底からうれしそうな表情に。ほかのメンバーからも、9人そろってステージに立てるよろこびが伝わってきた瞬間でした。
勢いが止まらないSnow Man。今後の活躍がもっと楽しみになる素晴らしいライブでした。
撮影/詫間由佳 取材・文/吉川由希子