「ほぐピラ」を続けるとどんな効果がある? 予約の取れないトレーナー・星野由香さんが「ほぐピラ」の基本から、腰や首、お腹などのポイント別、悩み別の応用編まで徹底解説。おすすめのローラーなどの道具や、動画もチェックして今すぐほぐピラにチャレンジ!
- パーソナルトレーナー・星野由香さんがレクチャー
- ほぐピラとは?
- ほぐピラに必要な道具
- ほぐピラ基本の5動作
- コリがひどい、痩せない、スタイルアップしたい人はこの3パーツをほぐす!
- 寒い季節に効く! 冬におすすめのほぐピラ
- 動画でチェック! 星野由香先生の簡単ほぐピラ
パーソナルトレーナー・星野由香さんがレクチャー
美容家・神崎恵さんをはじめ、多くのモデルやタレントたちが信頼を寄せるカリスマトレーナー。体の可動域を広げる的確な指導で、美ボディづくりの名手と評判。
著書『ほぐピラWORKOUT 「ほぐす」+「ピラティス」がいちばん痩せる!』(講談社)
著書『やせ体質になれる やさしいほぐピラ®』(主婦の友社)
ほぐピラとは?
こりかたまった筋肉や筋膜をほぐしながら、ピラティスの動きで体幹にアプローチしていく、星野さん考案のオリジナルエクササイズ。続けるうちに全身のめぐりがスムーズになり、正しく筋肉を使うことでボディラインもすっきり変化してやせ体質に! 「大切なのは、回数やお手本通りにやることではなく、体の感覚にしっかりと意識を向けながら行うこと。ほぐピラを終えた時に一番疲れる場所=いつも酷使している場所。ピンポイントの疲れではなく、プール後のような疲労感があれば全身バランスよく使えている証拠です」(星野さん)
「ほぐして」「鍛える」これが鉄則です!
「やみくもに鍛えても、美しく痩せるのって難しいですよね。それは、正しくスムーズな動作を邪魔する、筋肉や筋膜のコリのせい。まずは、これをほぐしましょう。ほぐしながら鍛えるという動作が大切なので、コリ部分をほぐしつつピラティスの動きで体幹を鍛える『ほぐピラ』を考案しました。体中の臓器や筋肉、血管などを包むようにつなげている筋膜は、シャツにたとえるなら、コリがある状態はゴワゴワと硬い麻のシャツのようなもの。けれど『ほぐピラ』をすると、強張りがほぐれてハリが戻るとともに動きがスムーズになり、しなやかでなめらかなシルクシャツのように変わります。ぜひ、この状態を目指してください」
ほぐしながら鍛える「ほぐピラ」をすると…
体がしなやかに動くようになり、美BODYに!
ほぐして鍛えるとこんなに良いことがある!
「ほぐれてさえいれば、可動域はぐんと広がり、正しく筋肉を使うことができます。結果、代謝も効率的になり、運動量もアップ! コリ解消やダイエットはもちろん、正しい姿勢や美しいラインになり、しなやかボディに変わっていけますよ。」(星野さん)
ほぐピラに必要な道具
ランブルローラー
凹凸の突起で筋肉の奥まで刺激が届いて、コリやハリなどをほぐせるローラー。ラップの芯などにフェイスタオル2枚を巻いて凹凸ができるように数カ所をゴムで留めたもので代用可。ミドルサイズ ¥9240/フィットネスライフプラン
ムーンボックスライト
胸の下などに置いて使うことでエクササイズをサポート。高さ15cm。¥11000/フィットネスライフプラン
ビースティーボール
背骨周りや首、腰など、使う場所に合わせてボールの間隔を調整できる。ダブルピーナッツ(ハード)¥4950/フィットネスライフプラン
足裏や鎖骨下、頭皮などをほぐすのに使える、凹凸ボール。テニスボールでも代用可。ビースティーボール クリア¥3400/フィットネスライフプラン
キャンディローラー
テニスボールとヘアゴム、フェイスタオルで作るローラー。凹凸がほどよい刺激に。
【作り方】
用意するもの:長めのフェイスタオル、テニスボール6個、ヘアゴム7本
1. フェイスタオルを広げ、その上にテニスボールとヘアゴムを交互に並べる。
2. タオルにのせたヘアゴムを使って、端から順にテニスボールをキャンディのように包みながら縛ったら完成。
ヨガマット
フローリングは硬く冷えやすい上に、圧がかかり過ぎてしまうのでマットを。滑らないのでポーズも作りやすく。編集部私物
ほぐピラ基本の5動作
1. コリを探す
ローラーを転がし、痛みまたは違和感を感じる箇所=コリ部分を探す。
2. コリを伸ばす
見つけたコリ部分を支点にして左右や上下に動かす。ストレッチ効果が得られる。
3. 圧をかける
ローラーの上に乗ったまま、そのままキープ。コリ部分に縦の圧をかけていく。
4. 深く圧をかける
コリを支点にして曲げる&遠くに伸ばす動作を。テコの原理でより深く圧がかかる。
5. よじる
コリを支点にして伸ばしながらよじる動作を行う。頑固な筋膜の癒着を剥がすイメージ。
コリがひどい、痩せない、スタイルアップしたい人はこの3パーツをほぐす!
【動画で見る】永尾まりやさんと一緒にほぐピラにトライ!
【背中ほぐピラ】疲れオフ&お腹引き締め
「長時間のスマホ作業やデスクワーク、睡眠不足で背骨が凝ると、血流が悪くなって老廃物が排出されにくくなり、疲れやすく、痩せにくい体質に。“背中ほぐピラ”を行えば、胸が開いて呼吸が深くなり、お腹も引き締まりますよ」
ローラーをあてるのは……肩から腰までの背面を全部
1. 背中をあてローリング
上体を倒し、ローラーを背中にあて、両ひざを立て足を腰幅に開く。両手で頭を支えたらお尻を浮かせ、ローラーを矢印方向にゆっくり10回往復。「まずはコリを見つけて!」(星野さん)。
2. ひじを開いて左右にねじる
手で頭を支え、ねじった側のひじを開きながら胸を開く。上半身を左右に5回ずつねじる。ねじりながらもっとも痛い箇所で、そのまま止める。
3. 呼吸に合わせて頭を上下
コリがいちばん強い部分をあてたまま、頭をゆっくり10回上下。息を吸いながら頭を落として。首の重みで、首前とお腹に力が入るのを実感。
【二の腕ほぐピラ】二の腕もサイドもすっきり
「二の腕が凝って巡りが悪くなると、太くなったり、首が短くなったり、鎖骨が埋まったりと見た目の印象にも影響大。“二の腕ほぐピラ”なら、二の腕はもちろんブラの脇肉まですっきり。ウエストのくびれができ、肩コリも解消します」
ローラーをあてるのは……振袖肉が気になる二の腕
1. 二の腕をあてて転がす
横たわり、両ひざを曲げ、上側の手を床について体を支える。反対側の二の腕にローラーをあて、ローラーをゆっくり転がす。
【これはNG!】イタイ時は無理に動かさない
転がさずにこのまま少し体勢をキープすると痛みが和らぐ!タオルを巻くのも◎
2. 腕の曲げ伸ばしを繰り返す
1で凝っていると感じたところでストップ。そのまま、ひじの曲げ伸ばしを繰り返す。この時、お腹を少し上げると横腹が鍛えられる。
3. 腕を前後に動かす
ひとり腕相撲をするように、ひじから先を前後に10回動かす。1~3の動作を、反対側も同様に。上半身は動いてしまってもOK!
【前ももほぐピラ】細く長い美脚に
「長時間座っていると股関節周りの筋肉がカチコチに。脚もほとんどの人が凝っているんです。“前ももほぐピラ”は、脚の前側のハリを取りながらも、腹筋や太もも裏、ヒップまで効率よく鍛えて、細く長い脚のシルエットが叶います」
ローラーをあてるのは……太もものつけ根から前側部分
1. ローラーをあて縦に動く
うつぶせになり、ひじをつき、片脚を伸ばし、反対側のひざを曲げる。伸ばした脚の太もものつけ根にローラーをあて、体を縦に動かす。
2. ねじりながら左右に動かす
1のいちばん凝った箇所でステイ。伸ばした脚の太もものつけ根にローラーをあてながら、脚を少しねじるように左右に動かす。
3. 脚を上げ下げする
2のコリ部分でステイしたまま、うつぶせ状態に。伸ばした脚の指先を息を吐きながら上げ、吸いながら下げる。徐々に大きく上下させていく。1~3を反対側も同様に行って。
寒い季節に効く! 冬におすすめのほぐピラ
【基本の背骨ほぐし】忙しい時はこれだけでもOK!
ポイント別のメソッドを始める前に準備運動として実践してほしいのがこの2STEP。ゆっくり丁寧に行って。
首から腰にかけて、背骨の両側をほぐす。背骨の両側にある脊柱起立筋にアプローチでき体が安定しやすくなる。
1 仰向けになって胸の前にランブルローラーを縦に置く。両ひざを胸に近づけて足首をクロスさせ、ローラーにぶら下がるイメージで抱きかかえる。背中を少し丸めて頭を起こす。お腹に力を入れながら、背骨を小さくゆっくりと左右に転がす。
2 ランブルローラーを横にして胸の下に置く。両ひざを曲げてローラーをおさえながら、両手で足首のあたりをおさえる。お腹に力を入れながらデコルテをローラーに近づけるようにゆっくり上半身を起こし、ゆっくりと戻す。
これはNG!
腕や脚の勢いを使って振り子のように揺らすのはNG。重いゆりかごをゆっくり、小さく動かしていくイメージで。
【背中のほぐピラ編】
ガチガチになった背中の筋肉をしっかり縮めてこわばりを解放!
今の背中の状態をチェック
1 胸の前で手をクロスして、壁に背中をつけて立つ。
2 背骨を壁からひとつずつ離すイメージで、ゆっくり背中を丸めていく。
3 ほぐピラの前後で行い、柔軟性の変化をチェック。
背中を丸めていく時は、軽くあごを引きながら行う。背中がかたくてやりづらい人は、軽くひざを曲げると感覚をつかみやすい。また、左右それぞれ斜め45度に顔を向けた状態でも行い、左右差があるかどうかチェックしておく。
背中を丸める前にお尻で壁を押してしまう人は、背中と胸椎がこわばっている証拠。
一度でいろんな部位を刺激「前ももコロコロほぐピラ」
肩甲骨を動かすことで、肩の張りが解消しやすく。前ももをほぐすと腹筋がゆるみ、筋力バランスアップにも。
前ももがほぐれることで血流を促進し、下半身むくみを解消。ひじを引く動作で、肩関節の動きにかかわる広背筋にもアプローチ。
1 胸の下にムーンボックスライトを置き、太もものつけ根にキャンディローラーをあててうつ伏せに。両足のつま先を立て、両ひじから下で体を支えながらお腹を引き締める。腕の力は使わず、肩甲骨を寄せる→戻す動作をしながら体を小さく前後に動かす。
2 顔を左に向け、左腕を上げる。クロールの息継ぎをする要領で、左ひじを後ろに引き肩甲骨を寄せる。5回繰り返し、反対側も同様に行う。背中の状態チェックで左右差があった人は、動きにくい方を多めに行って。
【胸郭のほぐピラ編】
柔軟性を保つことで背中側の筋肉を縮めて姿勢をリセット
今の胸郭の状態をチェック
1 左手の指先を肩先の左端にのせる。
2 ひじを顔の正面よりできるだけ内側に入れる。
3 できるところまで上げる。
(右も同様)
片方ずつ行ってみて、腕の重みや動きに左右差がないかをチェック。動きづらい人や痛みがある人は、筋肉が正しく働いていない状態。
腕を伸ばして物を出し入れする時やドライヤーで後頭部を乾かそうと腕を上げた時、肩に痛みを感じる人は、胸郭がガチガチにこわばっている証拠。
肩こりに悩む人必見「首のうしろほぐし」
猫背や巻き肩で前に突き出した首をほぐし、姿勢を整えて胸を開きやすい状態に。
首のつけ根の部分を重点的に。ここの動きが悪いと肩や背中、胸の筋肉がこわばりやすい。
1 上半身を少し前に倒し、ビースティーボールを首のつけ根にあてる。
2 両ひじを上下させながらビースティーボールを転がして筋肉をほぐしていく。ひじを動かす際、肩甲骨の動きを意識すると効果的。
肩がこわばりすぎていると、ひじではなく首を上下させやすいので注意。
胸が開いて呼吸もスムーズに「デコルテほぐし」
デコルテ部分の筋肉の可動域が広がり、伸びきった背筋を縮めることで呼吸が深く。
鎖骨の下の一帯を丁寧にほぐす。特に意識したいのは、鎖骨の端と中央部分。
1 ビースティーボールを右手で持ち、左鎖骨の端の下にあてる。手のひらでボールを押しながら転がし、胸の中央に向けてほぐしていく。回数や時間は意識せず、全体的に柔らかくなるまでほぐす。
2 特にかたいところを見つけたら、右手でボールを固定し、左手を鎖骨の端にのせる。そのまま、左ひじで小さく円を描く。反対側も同様に。
深呼吸&めぐりを実現「肋骨ほぐし」
しっかりほぐすことで、背中まで空気が入って深い呼吸ができるようになり、血流やリンパのめぐりもアップ。
胸の下側にある肋骨周辺の筋肉をほぐすことで胸郭や背中の動きをなめらかに。
1 右向きに寝転がり、胸の下のラインにキャンディローラーをあてる。ひざを曲げて両足を揃える。右ひじから下を床について体を支え、左手は左側の肋骨に。
2 上半身だけをひねりながらゆっくり床に近づけ、1の姿勢に戻る。5回繰り返したら反対側も同様に行う。
【大腰筋のほぐピラ編】
上半身と下半身をつなぐ重要なインナーマッスルは正しい姿勢の要!
今の大腰筋の状態をチェック
1 仰向けになり、両手はおへそのあたりにのせる。
2 足首を90度に曲げてつま先を開きながら、片足ずつ上げ下げする。
動きやすさや足の重みの違いをチェック。
スムーズに動かないと感じる人は、大腰筋がしっかり使われていないサインかも。
血をめぐらせ、つらい冷えに打ち勝つ「めぐりほぐピラ」
全身の血流がめぐり、冷えを解消。眠る前に行うと深く眠れて、翌朝のお通じにも◎。
胸下の背中側にキャンディローラーをあてる。大腰筋はもちろん、広背筋と腹斜筋にもアプローチ。
1 ムーンボックスライトに頭をのせ、仰向けに。胸の下、背中側にキャンディローラーをあてる。両ひざを立てたら、片方の手を仙骨にあて、腰を浮かせる。
Point
骨盤の傾きを意識しやすいよう、片方の手のひらをお尻の割れ目のすぐ上のくぼみにあてる。
2 1の姿勢をキープしたまま、骨盤を前後に5往復させる。お腹はできるだけまっすぐに伸ばした状態をキープ。
3 床に腰をおとし、両手を体の横に広げる。両ひざを立てて揃え、手のひらは床に向ける。
4 両手で床を押しながら頭を上げる。お腹に力を入れてお尻を少し浮かせたら、両ひざを小さく左右に5往復。
大腸を刺激しお通じもスルリ「下腹部ほぐし」
下腹部のこわばりをほぐして大腰筋が使われるようにすることで骨盤や姿勢が安定。
キャンディローラーで円をつくりお腹とそけい部にあてる。お腹のほぐしはひざ上の外張りに、そけい部は外ももの張りに効果的。
円状にしたキャンディローラーの下側がそけい部にあたるようにあててうつ伏せに。つま先を伸ばして軽く両足を開き、左ひざを90度に曲げる。左の足裏を天井に向け、左かかとで外回りに小さく円を5回描く。続けて内回りに5回小さく円を描いたら、反対側も同様にする。ローラーの刺激が強い人は、両ひじ下を床について上半身を起こした状態で行う。
腰回りをほぐして軽い体をGET「脚上げほぐピラ」
ゆるんだ腹筋の代わりに酷使されてこわばった腰回りをほぐすことで大腰筋を活性化。
腰より少し上にキャンディローラーをあて、気持ちいいと感じるところを重点的に。大腰筋がほぐれると、背中を動かすのが楽になる。
1 腰の少し上にキャンディローラーをあてて仰向けになり、両ひざを立てる。右足を天井に向けて伸ばし、右手で支えながらお尻を床から浮かせる。右足のつま先を少し外に向ける。
2 お腹に力を入れながら、骨盤を動かして右足をゆっくり上下させる。5回繰り返したら反対側も同様に。
動画でチェック! 星野由香先生の簡単ほぐピラ
初心者向け! 星野由香先生の簡単10分ほぐピラ
カリスマトレーナー・星野由香先生が実際にフォームローラーを使って、話題の「ほぐピラ」を実演! おうちで簡単に10分でできる6つのステップだから続けられる! 続けることでどんどんキレイになっていくこと間違いなしの「ほぐピラ」をトライして、一緒に憧れ美ボディを手に入れよう♪
ヘア&メイクアップアーティスト・河北裕介さんがほぐピラにトライ
ほぐピラをもっと効果的に効かせる方法や、いくつになっても美ボディで居続けるための超重要なマインドの持ち方とは? 星野由香さんと河北裕介さんのトークをお届け。
10分ほぐピラで美くびれGET! 下半身ダイエット&美尻や肌のハリにも◎
半年間、星野由香先生のほぐピラを続けて、見事美ボディを手に入れたマキア公式ブロガーの檀上さん。今回は上級者向けのほぐピラにトライ! ①下半身太り解消「お尻引き上げほぐピラ」②胸筋UP&脇肉解消「背中ほぐピら」③背中を美しく「背骨ほぐピラ」の3ステップを動画で解説。
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編集部
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