ブライトニング時代到来!「MAQUIA」5月号の『ブライトニング・UVグランプリ2021』から、3人の美賢者が語る、これからのニュースタンダードについてお届けします。
私らしい肌のために、“美白”のその先へー
ブライトニング・UVグランプリ2021
3美賢者に聞く!
どうなる? これからのブライトニング·UV
美白=白ではない、ブライトニング時代到来! そこで、美賢者の3人にこれからのニュースタンダードを語ってもらった。
美容エディター
平 輝乃さん
常に最新美容にアンテナを張り、数多くの取材をこなす。難解なスキンケアもわかりやすく解説する企画ページが人気。
松倉クリニック代官山 院長
貴子先生
形成外科・美容皮膚科医。患者ひとりひとりの肌悩みに向き合う丁寧な診察に定評が。最新美容、コスメにも造詣が深い。
美容エディター
安倍佐和子さん
先進のスキンケアからホリスティックビューティまで幅広く網羅。豊富な知識を生かした美容解説が多くの女性に支持される。
この数年の傾向は、画一的な白ではなく、
ブライトスキンへ
安倍 近年は、白さを追求するのではなく、肌全体のクオリティを上げる美白ケアが主流になってきた中で、世界的なBLM(ブラック・ライヴズ・マター)の機運もあり、よりその傾向が強くなった印象。日本市場では、これまで通り美白ケアは伸張するとは思うけれど、“美白”から、“ブライトニング”という概念へ。
貴子 クリニックでも、以前であればシミ治療がダントツだったのが、ここ数年はハリや潤い、ツヤを求める方が多いですね。
平 元々私は美白信奉はなく、自分の骨格的にはテラコッタの肌のほうが合っているという経験則から、人によって求める肌の色が違うと思っていたんです。たとえば、ふんわりとした白肌が似合う人もいれば、もっと硬質な肌感が似合う人もいる。この価値観に気づき始めた人が増えたように感じます。
貴子 シミやくすみ予防にはメラニンケアが必須ですが、美肌に見せるにはハリを高めたり、赤みを軽減するなど、それ以外のアプローチが必要。結果、ブライトニングだけでなく、エイジングケアできる製品が多くなった。
平 混沌とした今、肌が明るければ気持ちも明るくなるしね。
安倍 確かに。マルチタスクになってカテゴライズするのが難しくなってきたけれど(笑)。
今、目指すのは
生き生きとしたヘルシー肌
安倍 コホート研究により長期間のデータを集めて“美しい肌”を解析したシャネルをはじめ、血管領域やリンパ管など、ブライトニング製品だけどメラニン一辺倒ではなく、もっと大きく人体を捉える、より専門的な生物学的アプローチが目立ちましたね。
貴子 医学的見地からも真皮や血管の研究は必須です。
平 マキア世代って、きちんと紫外線対策をしている人が多いから、大きなシミがある人は多くない。だからこそ、ピンポイントの悩みじゃなく、肌全体の印象、くすみがより気になるんだと思う。それに肌の濁りがないと、元気にも健康的にも見えるから。
安倍 もちろん、メラニンケアも大切だけど、ヘルシースキンには透明感と血色感が大切。
貴子 そもそもヘルシースキンは、肌自体のターンオーバーが整っているということ。つまり、ヘルシースキンを作れば、自ずとブライトニングが可能なんですよ。
UVケアアイテムはもはや
マルチプロテクター
貴子 家にこもることが増え、日焼け止めを使わない人がいるようですが、スマホやPCからのブルーライトの影響は当たり前。窓から入り込むUV-A波や換気による空気中の汚染物質の影響、紫外線暴露量が増えている今、プロテクションは絶対です。
平 日差しの強さ=紫外線量と思われがちだけど、UV-A波は通年で照射しているし、春先は晴天率が高いから、きちんと日焼け止めを塗らないと。幸いにも今季は、大気物質が肌に付着するのを防ぐものも多いから、なおさら使ったほうがいい。
貴子 マスク荒れの増加により、敏感肌タイプのプロテクターも今季は多かったですしね。
平 シワもシミケアも同時にできるタイプも。
安倍 そう、今の日焼け止めは、もはやマルチプロテクターと言ったほうが正解なのかも!
MAQUIA 5月号
撮影/藤澤由加 ヘア&メイク/輝・ナディア〈Three PEACE〉 取材・文/藤井優美〈dis-moi〉 構成/村岡真知子(MAQUIA)