「色気」という言葉が、これほど似合う人がほかにいるだろうか。わかりやすいセクシーさとは違う、佇まいや言葉、表情から滲む“大人の色気”。その正体を探るべく、41歳になった鈴木亮平さんの“今”に迫ってみた。
“余白”が想像を掻き立てる
鈴木亮平 抗えない大人の色気
多くのTVドラマや映画に出演し、そのストイックな役作りが度々話題に。3月に行われた第17回アジア・フィルム・アワードで、日本人で4人目となる「Excellence in Asian Cinema Award」を受賞。インスタのアカウント(@ryoheisuzuki_cityhunter)もチェック。
お風呂の水切りに床掃除。
日常生活も大事な一部
本当の自分を見せないと言う意味では、役者というのは色っぽさがある職業なのかもしれない、と語る鈴木さん。たしかに、私たちと同じような日常生活を送る鈴木さんはあまり想像できない。
「めちゃくちゃ普通の生活してますよ。お風呂に入った後、ワイパーで水滴を取ったり(笑)。もう毎回それをやらないと気が済まなくて。年末の大掃除で必死に水垢を取るのが嫌なので。部屋の掃除もね、ベッドの下なんかはすぐにホコリがたまるから、フローリング用のワイパーをしょっちゅうかけてます。まあ、俳優は私生活をそんなに見せない方がいいんだろうなとは思いますけど……と言いつつ、インスタも始めちゃいましたが(笑)。私生活でいうと、最近ハマっていることがあって。『物理』なんですけど、僕は文系なので基礎から全くわかっていないんですが、今はYouTubeでなんでもわかりやすく教えてくれるじゃないですか。重力だったり、宇宙の始まりだったりを学んでいくと、“自分は所詮、分子でしかないんだ”って、俯瞰して見られるようになるんですよね。どれだけ失敗したところで大したことないし、どれだけ成功したところで調子に乗るほどのことじゃないっていう風に、いろいろと楽に考えられるようになるのが面白いです」
一番の美容的課題は保湿。
ストレスは演技で解消
ひとつのことにのめり込むタイプだという鈴木さんだけれど、美容面ではどうなのか? 引き締まったボディや目立つアラのない肌の秘訣を聞いてみた。
「マキアの読者のみなさんにとっては基本中の基本だろうから、言うのが恥ずかしいですが……、この冬初めて寝室に加湿器を置いたんです。年齢とともに潤いが減ってきているのを実感しまして。肌もそうだし、水を飲まないと咳が出るみたいな(笑)。もともと乾燥肌なので昔から化粧水と乳液はつけていたんですが、今まで使っていたものではもう足りなくなってきて、もっと保湿できるものを探しているところです。ボディケアに関しては、体を作り込む役が今まで結構あったので、プロテインを飲むのが習慣になっていますね。筋トレする時はL-グルタミンのサプリを飲んだり、たまにビタミン類も摂っています。意外と少食で、忙しいと食べ忘れることも多く、どんどん痩せてしまうので、食事内容にはあまりこだわらずに食べています。あとはストレスを溜めないことですかね。僕は演技することがストレス解消になっていて。自分じゃない何者かになって人と心を通わすっていうのは、言ってみればすごい遊びじゃないですか。って、こんなこと言うと、また役者バカって言われちゃうかな(笑)」
「きちんと生きた」と思えるよう
挑戦する心や愛を大切にしたい
鈴木さんの最新作は、Netflix映画『シティーハンター』。主役の冴羽獠をコミカルかつかっこよく演じている。
「冴羽獠に関しては、僕の一部みたいな感覚。もともと原作が好きで憧れがありましたし、僕自身、獠ちゃん的な部分を持っていると思います。出しちゃうと社会的によろしくないので抑えていますが(笑)。それほど近く感じられる役でした。バカやってるけど実は本心を隠していたり、そういう意味では色気は僕よりもありますね」
そんな鈴木さんも3月で41歳に。人生の折り返し地点とも言われる40代に入り、これからについて思うこととは?
「40代になって体力の衰えを感じることも(笑)。でも、抗わずに生きていきたいですね。ちゃんと加齢しないと役が進化していかないと思うので。シワも魅力になりますし。そのためにも、一生懸命に生きたいです。自分なりにチャレンジして、全力を尽くして、愛する人を大切にして。振り返った時に、きちんと生きたなって思える人生を歩みたいなと思っています」
INFORMATION
Netflix映画『シティーハンター』
4月25日(木)よりNetflixにて世界独占配信
©北条司/コアコミックス 1958
単行本の累計発行部数が5000万部を突破の大人気コミックを日本で初実写化。相棒の槇村秀幸と共に、有名コスプレイヤーくるみの捜索を請け負った“シティーハンター”こと冴羽獠。その頃新宿では謎の暴力事件が多発し、警視庁の敏腕刑事 野上冴子は手を焼いていた。息の合ったコンビネーションでくるみを追う獠と槇村だったが、捜査中、槇村が事件に巻き込まれ死亡。現場に居合わせた妹・槇村香は兄の死の真相を調べてほしいと獠に懇願する。
MAQUIA 6月号
撮影/柴田フミコ ヘア&メイク/Kaco〈ADDICT_CASE〉 スタイリスト/臼井 崇〈THYMON Inc.〉 取材・文/宮下弘江 構成/火箱奈央(MAQUIA)
シャツ¥195800、パンツ¥217800/ジョルジオ アルマーニ ジャパン(ジョルジオ アルマーニ)
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