花粉シーズンの肌荒れにおすすめのスキンケアは? 「春になると肌に赤みやかゆみなどが現れる」「花粉対策っていつ頃から始めるといいの?」etc. 花粉シーズンの肌荒れのお悩みに専門家が回答。花粉症のインフルエンサーがおすすめする花粉対策もチェック!
- どうして花粉で肌荒れが起きるの?
- 花粉対策に! 外的刺激から肌を守り、肌荒れを防ぐためのQ&A
- 花粉などの刺激から肌を守るおすすめコスメ5選
- 花粉などの影響で肌の不調を感じたらどうケアする?
- 花粉シーズンの肌荒れ防止法&対策法を水井真理子さんにが解説
どうして花粉で肌荒れが起きるの?
春先に肌が敏感になる2大原因を皮膚科医の髙瀬聡子先生が解説
ウォブクリニック中目黒総院長。東京慈恵会医科大学卒業。スキンケアコスメ”アンプルール”の研究開発に携わり、敏感肌とコスメの関係にも精通。丁寧でわかりやすい美肌ケア解説で、各メディアから引っ張りだこ。
【原因1】変化する気温、湿度に対応できず 肌がエラー状態に
春先は、真冬にくらべて気温、湿度ともに上昇します。しかし、三寒四温というようにまだまだ寒い日もあり温度差、湿度差にバラつきが。皮膚は外気から守るため、汗腺や皮脂腺、神経を総動員して対応しようと頑張ります。ところが、あまりにめまぐるしい変化にアジャストできず、うるおいを手離してしまったり、皮脂を出しすぎてしまったりというエラーが。すると、肌のバリア機能がダウン。春の敏感肌の道へと進んでしまいます。
【原因2】紫外線量の急増、花粉・黄砂・PM2.5の付着で肌に炎症が起こる
原因1でバリア機能がダウンした肌は、外的刺激を受けやすい状態。強さを増す春の日差しを浴びたり、花粉、黄砂、PM2.5といったアレルゲンが付着すると、もろに刺激に。肌内部が炎症を起こし、ゆらぎ肌状態に陥ります。するとバリア機能はさらにダウン。もっと外的刺激を受けやすくなって炎症が慢性化し、敏感肌へ。長引くコロナ禍のマスク摩擦も、それに拍車をかけています。
こんなサインが現れたらゆらぎ肌、敏感肌のサイン!
春になるとあたりまえのようになってしまうカサつき、ムズムズ、ニキビのポツポツ。間違ったケアや、かいたり、いじったりすることで敏感症状が悪化してしまう。
1. カサつく
バリア機能を担う細胞間脂質、NMF(天然保湿因子)、皮脂膜の状態が悪化し、肌からうるおいがダダもれ。うるおしてもうるおしても乾く肌状態に。
2. 赤み
頬の赤みは、紫外線や花粉、黄砂、PM2.5などが刺激となり、肌内部が炎症を起こしている可能性大。小鼻まわりの赤みは、マスク着用で皮脂分泌が過剰となり、炎症を起こした状態。
3. ムズムズ
バリア機能がダウンした肌に、空気の乾燥や紫外線、花粉などのアレルゲンが刺激となり、肌の神経を刺激。
4. ニキビ
脂性肌ではないのにニキビができるのも春敏感肌の症状のひとつ。肌の水分と油分のバランスがくずれ、ターンオーバーが乱れることで、古い角質が毛穴に残り皮脂が詰まってアクネ菌が繁殖するのが原因。
5. コスメがしみる
バリア機能がダウンし、肌はいわばスカスカの無防備状態。コスメがダイレクトに入りすぎて、せっかくの成分が刺激に。
花粉対策に! 外的刺激から肌を守り、肌荒れを防ぐためのQ&A
「切らないハッピーリバースエイジング」を叶える美容皮膚科として患者から厚い支持を集めている。多方面で活躍中。
資生堂 グローバルイノベーションセンター 研究員
菊田雅之さん
季節や寒暖差などでゆらぐ肌をケアする製品開発や、大気汚染を寄せ付けないシールド技術の情報開発などに携わっている。
季節の変わり目にだけケアするのはもう古い! 今や年中ケアが必須となった外的刺激を徹底ブロック。
Q 肌をざわつかせる外的刺激って?
A 花粉やPM2.5、大気汚染などです
「花粉や黄砂、PM2.5、タバコの煙、大気汚染物質など私たちを取り巻く環境にあるあらゆるものが外的刺激となって肌や人体に影響を与えます。紫外線やブルーライトなどの光も外的刺激のひとつです」(慶田先生)
Q 花粉対策っていつ頃から始めるといいの?
A 年間を通して対策を
「春先に花粉や黄砂は増えますが、種類は違えど花粉は年中飛散しています。自分の肌がどの季節に荒れやすいかなどを把握し、適切な対策を行って」(菊田さん)
Q 花粉で目の周りだけかゆみが出るときのおすすめアイテムは?
A 粘膜周囲はざわつきやすい要注意ゾーンです
「目や鼻などの粘膜部分は花粉などが付着しやすく、アレルギー反応が出やすい要注意部分。こするとさらに悪化するのでメガネなどで事前の対策を」(慶田先生)
目もとや鼻の周りをイオンのベールでガード。イハダ アレルスクリーンジェル EX 3g ¥990(編集部調べ)/資生堂薬品
Q 花粉などの外的刺激をブロックするスプレーの上手な使い方を知りたい
A ベースメイクの仕上げに適量を
「外的刺激から肌を守る効果を最大限に発揮させるには、ベースメイクの仕上げとしてお手入れの最後に適切な量をムラなく均一にスプレーすると○」(菊田さん)
ひと吹きで花粉、ウイルス、PM2.5をまとめてブロック。イハダ アレルスクリーン EX 50g ¥990(編集部調べ)/資生堂薬品
Q 花粉やPM2.5をガードするコスメ、塗るのとスプレー、どっちが効果的?
A どちらも効果アリ
「どちらも外的刺激をブロックする効果は同じなので、使いやすい方を選ぶといいでしょう。併用する場合は、製品の用法に従ってください」(菊田さん)
スプレーや塗るタイプも優秀!
(右から)4種の植物成分配合。アレルテクト スプレー 50g ¥935(編集部調べ)/コーセー 透明バリアと擬似バリア、ふたつの膜で肌を守る。フイルナチュラント エクスバリア スキンプロテクト スプレー 70g ¥1320/ドクターフィル コスメティクス ブルーライトもカット。イーブン ベター シティ ブロック アクア ジェル 45 SPF45・PA+++ 30ml ¥6050/クリニーク 均一膜で肌をガード。アベンヌ アーバンプロテクション UV フェイス&ボディ SPF50+・PA++++ 40ml ¥3080(編集部調べ)/ピエール ファーブル ジャポン
Q 花粉などの外的刺激をブロックするにはどうすれば?
A トラネキサム酸やレチノール配合のコスメで肌に膜を
「抗炎症作用のあるトラネキサム酸や抗酸化作用のあるレチノールなどが配合されたものを塗って膜を作っておくと、刺激物を防御しつつ炎症も抑えてくれるので一石二鳥」(慶田先生)
(右)ひと塗りでパッと明るく。トランシーノ薬用 ホワイトニングCCクリーム(医薬部外品)SPF50+・PA++++ 30g ¥2860(編集部調べ)/第一三共ヘルスケア (左)バリア機能を高めながらくすみ知らずの肌に。サエル ホワイト CCクリーム コンセントレート SPF50+・PA++++ 25g ¥4950/ディセンシア
Q 花粉などをオフするにはW洗顔必須?
A そうとは限りません
「花粉などがメイクと混ざっている可能性があるのでクレンジングは必須。洗いすぎを防ぐためにも、W洗顔不要のもので短時間でサッと落とすのが○」(慶田先生)
Q 花粉などの外的刺激から肌を守る食べ物ってある?
A 生芋こんにゃくやほうれん草などがおすすめです
「セラミドが含まれている生芋こんにゃくや、抗酸化成分のあるほうれん草や長ネギ、小松菜などが○。ビタミンB2、B6、たんぱく質もおすすめ」(慶田先生)
Q 花粉やPM2.5によるざわつき対策には、インナーケアとスキンケアどちらが効果的?
A どちらも大切です
「インナーケアで肌の抗酸化力、防御力を高め、レチノールやトラネキサム酸配合のスキンケアで肌にバリアの膜を作っておけば、より効果的に外的刺激を防げます」(慶田先生)
Q オイルを使うと、花粉などが肌に張りつきそう…
A ベタつきが気になる人は夜だけの使用に
「浸透力のあるさらりとした使い心地のオイルもありますが、花粉などの付着が気になるようなら朝は使わず、夜だけの使用にするといいでしょう」(慶田先生)
Q 花粉などが付着している肌のメイク直しはどうすれば?
A 肌表面をブラシで軽く払ってからメイク直しを
「肌への付着物が気になるなら、チークブラシなどで軽く払ってからメイク直しを。化粧水を含ませたティッシュなどでスタンプ式にオフするのもいいでしょう」(慶田先生)
Q 花粉やPM2.5対策のマスクが刺激になりそう
A 肌に直接花粉がつくよりはマシ
「肌に直接花粉がつくよりは、マスクの方がマシです。どうしてもマスクの刺激が気になるなら、外的刺激をブロックするスプレーなどを使ってみて」(慶田先生)
Q 角質ケアは花粉などをオフするのにも効果的?
A 花粉ケアにはなりませんが、2週間に1度を目安に取り入れてみて
「角質ケアをするとターンオーバーが高まり、肌の水分量がアップするというデータがあります。2週間に1度くらいを目安に取り入れてみて」(慶田先生)
(右)水のようなテクスチャーで刺激レス。肌の代謝を整えて肌本来の潤う力を呼び戻す。タカミスキンピール 30ml ¥5280/タカミ (左)古い角質を除去してゴワつく肌も柔らかく整え、つるんとした透明美肌を実感。スキンピールジェル 100g ¥3080/エトヴォス
Q 花粉などで肌がざわついているときはスキンケアは休止したほうがいい?
A ざわついているときこそ保湿が肝心
「肌が荒れているからと何もしないと、ますます肌は不安定な状態に。ざわついているときこそ保湿をしっかり行い、肌のバリア機能を回復させて」(慶田先生)
(右)低刺激処方で敏感肌ケアとエイジングケアを同時に叶える。フラコラ LPS原液 30ml ¥3870/協和 (左)高い浸透力と保湿力で肌の潤い力を強化。ドクターメディオン クラスティブウォーター 80ml ¥4950/メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ
花粉などの刺激から肌を守るおすすめコスメ5選
花粉などの外的刺激から肌を守る、高機能アンチポリューションコスメ。ミスト、ベースクリーム、化粧下地、オイルとさまざまなタイプの中から、おすすめ5品をピックアップ。使うシーンや好みで選んで、環境ストレスに負けない肌に!
1. SHISEIDO ジェントルフォース アレルシールド ミスト
SHISEIDO ジェントルフォース アレルシールド ミスト
30ml ¥1650/SHISEIDO
花粉やPM2.5の肌と髪への付着を防ぐ微粒子ガードスプレー。コンパクトサイズなので手軽に持ち運びができ、いつでもどこでも、メイクの上からも使える。
2. ラフラ UVミスト
ラフラ UVミスト
SPF50+・PA++++ 100g ¥1900、200g ¥3080/ラフラ
国内最高基準のUVカット力に加え、大気汚染、ブルーライト対策成分を配合。さらにフラーレンやビタミンC誘導体などの美容成分が肌に潤いを与えて乾燥から肌をガード。
3. アポコス AP プロテクト ベースクリーム
アポコス AP プロテクト ベースクリーム
SPF50+・PA+++ 20g ¥4950/ピー・エス・インターナショナル
紫外線やブルーライト、大気汚染から肌を守る化粧下地。紫外線吸収剤不使用のノンケミカル処方で、肌への刺激を抑えながら高いUVカット力を実現。汗に強いので、アウトドアシーンにも最適。
4. d プログラム アレルバリア エッセンス BB N
d プログラム アレルバリア エッセンス BB N
SPF50+・PA+++ 30ml ¥2860/資生堂インターナショナル
花粉、ほこり、紫外線ダメージからデリケートな肌を守り、赤みや色ムラを自然にカバーする日中用保護美容液・化粧下地。みずみずしいテクスチャーでするするとのび広がり、これ1本でベースメイクが完了。
5. ビアン ノーズスティック付き
ビアン ノーズスティック付き
15ml ¥3080/レイワメディカルラボ
6種類の天然植物オイルと抗菌活性を持つペプチドを配合した鼻用の保湿オイル。花粉やハウスダスト、PM2.5、ウイルスの付着と鼻腔内の乾燥を防ぎ、本来のバリア機能を高める。
花粉などの影響で肌の不調を感じたらどうケアする?
ウォブクリニック中目黒総院長。東京慈恵会医科大学卒業。スキンケアコスメ”アンプルール”の研究開発に携わり、敏感肌とコスメの関係にも精通。丁寧でわかりやすい美肌ケア解説で、各メディアから引っ張りだこ。
1 鎮静に徹する
肌内部で起こってしまった炎症を鎮めることが先決。放っておくとサイトカインというタンパク質が暴走してしまい、さらなる炎症の引き金に。グリチルリチン酸、アラントイン、シカ(ツボクサ)などの鎮静成分配合のコスメで炎症を抑えて。
2 とにかくこすらない
摩擦で肌表面の角層が乱れ、バリア機能がダウン。保湿スキンケアの各ステップでは極力摩擦を避けるように塗り、敏感肌のときはコットンでのなじませも、いったんお休み。クレンジング&洗顔でもこすり洗いは厳禁。洗顔後も「拭く」のを止め、タオルで押さえて水分を吸い取るように。
化粧水、美容液、乳液、クリームなどをこすって塗り広げるのは厳禁! 指の腹や手のひら全体でやさしく押し込むようになじませて。
3 紫外線、花粉、PM2.5を寄せつけない
敏感肌は、とにかく外的刺激をシャットアウトすることが肝心。敏感肌でも使えるUVコスメを利用して。
4 シンプルにケア
ゆらぎ肌、敏感肌のときは、保湿のステップも極力少なくしてシンプルに。ステップが多いと、コスメの成分が刺激になる可能性が高まり、なじませ回数が増えて摩擦刺激のリスクも増加。
5 洗いすぎない
汚れを洗い流すとともに、バリア機能に必要な細胞間脂質、NMF(天然保湿因子)、皮脂膜まで少なからず洗い流してしまうクレンジング&洗顔。うるおいを補いながら摩擦レスで洗えるクレンジングや洗顔料を選ぶこと、水に近いぬるま湯ですすぐことが大事。
クレンジングや洗顔の洗い流しは、36℃の水に近いぬるま湯が正解。
6 角質ケアはいったんお休み
スクラブやふき取り化粧水など摩擦刺激になるケアはもちろん、酵素洗顔、ピーリング作用のある保湿コスメなど角層をはがす作用のあるものは使用をストップ。上記のような敏感肌のサインがなくなったら再開してもOKだが、あくまで肌に負担をかけないように。
7 バリア機能をアップする
水分と油分を補いながら、バリアの要となるセラミドなどの細胞間脂質を補うコスメを。ゆらぎ肌、敏感肌のための低刺激処方のコスメから選んで。
花粉シーズンの肌荒れ防止法&対策法を水井真理子さんにが解説
美肌を誇る賢者たちも、春先のざわつきと無縁なわけではありません。水井真理子さんに、春先に起こりやすいざわつきとその防止法&対策法を教えてもらいました!
人を元気にするカウンセリングに定評があり、肌を見るだけで、その人の普段の生活スタイルを見抜いてしまう。男性の肌のお手入れ法にも詳しい。
Q 花粉飛沫のシーズンにおすすめのアイテムは?
A 万能薬的なスキンバーム
「花粉の飛び始めからピーク時にかけて、乾燥から始まりかゆみやひりつきが起こることが。そうなる前に、乾く部分にスキンバーム。万能薬的な存在です」
原材料はミネラルやビタミンなど有効成分のみ。津田コスメティクス スキン バリア バーム 18g ¥5940/ドクター津田コスメラボ
Q 花粉の時期のいたわりケアは?
A 鎮静&保護につきます
「乾燥から揺らぎが始まるので、保湿をより念入りに。アユーラの化粧水で肌を鎮静させながら水分保持力を整え、炎症ケア&保護ができるクリームでラップ」
(右から)慢性的な水分不足肌を解消。リズムコンセントレートウォーター 300ml ¥4400/アユーラ 肌密度を高めて揺らぎにくい肌へ。津田コスメティクス スキン バリア クリーム 35g ¥6050/ドクター津田コスメラボ
Q 日中の花粉対策は?
A プロテクトスプレーが必須
「アレルスクリーン EXは玄関に必ず常備。出かける前に忘れずにスプレーします。顔だけでなく、頭や肩の周りにも吹き付けるのがおすすめです」
特許技術で花粉やウイルスなどの付着を防止。毎年春先は品薄状態に。イハダ アレルスクリーン EX 50g ¥990(編集部調べ)/資生堂薬品
Q 花粉シーズンのざわつき対策のインナーケア、どんな実感が?
A 肌が明るくなりました
「花粉シーズン到来に向けて、潤いキープ力向上を目指して3カ月ほど飲んでいます。真冬でも乾燥が気にならないだけでなく、肌が明るくなった実感も!」
ヒアルロン酸を作らせる独自乳酸菌液を20000mg配合。人工甘味料不使用。ヒアルモイスト発酵液 50ml×10本 ¥4400/日清食品
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※この記事はあくまでも本人の体験談に基づくものであり、効果・効能を示すものではありません。
編集部
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