【せいろ蒸しレシピ9選】せいろの選び方や使い方も解説！火付け役“りよ子さん”直伝

今、巷で、ヘルシーで簡単にできると「せいろ蒸し」が大ブーム。その人気の火付け役となったりよ子さんに、せいろ蒸しの魅力やせいろのサイズ選び、使い方、おすすめレシピを教えていただきました！

免疫力アップ＆冬太り防止！ヘルシーで美味しい「せいろ蒸し」レシピ

せいろに入れて蒸すだけだから忙しい日にも◎

「せいろ蒸し」の魅力に取り憑かれ、2023年からインスタグラムでレシピを投稿し、現在21万人以上ものフォロワーを誇るりよ子さん。

「せいろ蒸しは、忙しくてクタクタになって帰宅した日でも、お湯を沸かして、あり合わせの材料を入れて蒸すだけで、おいしい夜ごはんに。せいろで蒸せば野菜のカサが減ってたくさん食べられるし、肉は脂が落ちるのでヘルシーです。体調を崩しやすいこの時期の免疫力アップや冬太り防止にもおすすめです。一度せいろを使ってみると、その手軽さとおいしさにハマりますよ」（りよ子さん、以下同）

メリット1：油を使わず、食材の脂も落ちるからヘルシー

「せいろ蒸しは、蒸すだけだから油を使う必要がありません。肉の脂も落ちるので、さらにカロリーが抑えられダイエット中の人にもぴったり。食べ過ぎがちなこの時期のリセット食にも！」

メリット2：ゆでるより、栄養分が残る

「ゆでたり煮たりすると、食材の栄養分が水分中に出てしまいますが、せいろ蒸しなら栄養分が残ります。同じ食材でもゆでると栄養分が50%以上流出するのに対し、蒸せば80%以上残るというデータもあるそう」

メリット3：食材の甘みやうまみが引き出され、少ない調味料でもおいしい

「せいろは金属製の蒸し器より熱の伝わり方が優しいうえ、天然素材は吸湿性もあるのでほどよく蒸気の量を調整してくれます。そのためホカホカふわふわに蒸し上がり、野菜はしっとりと甘く、肉や魚はうまみが凝縮されます」

せいろのサイズは、1人分なら直径18cmが最適

せいろの大きさは1人分なら直径18cm、2人分、または余裕をもって蒸すなら21cmがおすすめ。せいろをのせる鍋は、外径がせいろとほぼ同じで、鍋の縁の内側に段があるものを。お湯をたっぷり沸かすので、深めの鍋がベター。
※今回のレシピではすべて直径21cmのせいろを使用しています。

蒸し板を使えばフライパンでもOK

ちょうどよい大きさの鍋がない場合は、市販の「蒸し板」を使うのがおすすめ。手持ちの鍋やフライパンに蒸し板をのせ、上にせいろをのせるだけ。せいろとサイズが合わなくてものせられて便利。
※鍋のほうが小さいとせいろに火が当たり、燃える危険性があるので注意。

せいろにはクッキングシートを敷いて、食材によっては穴を開ける

せいろに食材をそのまま入れてもOKですが、脂や水分の多い食材、色移りしやすい食材ならクッキングシートを敷いて。脂や水分の多い食材の場合、クッキングシートに包丁で数カ所穴を開けます。

不足しがちなたんぱく質と野菜がしっかり摂れるレシピをご紹介。脂が落ちてカロリーが抑えられ、野菜はカサが減ってたっぷり摂れる！

～ピリ辛だれでいただく絶品のふっくら蒸し鶏～

【材料（2人分】
・鶏むね肉…1枚（300g）
・水菜…2束（140g）　
・しょうが…10g
＜たれ＞
・しょうゆ…小さじ2
・コチュジャン…小さじ1
・酢…小さじ1/2
・豆板醤…小さじ1/4
・ラー油…適宜

【作り方】
1鶏むね肉は約１cm幅に切る。水菜は5cm長さに切る。しょうがは薄切りにする。たれは材料を混ぜ合わせておく。
2せいろにクッキングシートを敷いて穴を開け、水菜を敷き、鶏肉としょうがをのせて蓋をして中強火で10分蒸す。
3蒸し上がったら器に取り分け、たれをかけていただく。

◆ヘルシーPOINT
高たんぱくで脂肪の少ない鶏むね肉が、せいろ効果で脂が落ちてさらにヘルシーに。水菜からはビタミンCや食物繊維を摂ることができ、しょうがの効果で冷えも撃退。

～蒸して甘みが増したレタス&豚肉にさっぱりだれが合う !～

【材料（2人分）】
・レタス…1玉
・豚薄切り肉…100g
＜たれ＞
・大根…6cm程度
・ポン酢しょうゆ…大さじ1・1/2　

【作り方】
1 せいろにクッキングシートを敷いて穴を開け、ちぎったレタスの上に豚肉を広げ、交互に重ねていく。
2蓋をして1を中強火で10分蒸す。
3蒸している間に大根をおろし、ポン酢しょうゆと合わせておく（市販の大根おろしでもOK）。
4 蒸し上がったら器に取り分け、おろしだれをかける。

◆ヘルシーPOINT
レタスをたっぷりと丸ごと1玉使っているので食物繊維をしっかり摂ることができます。豚肉のビタミンB群で疲労回復、大根おろしで消化促進効果が期待できる。

～コクうまだれときのこが鱈のおいしさをアップ～

【材料（2人分）】
・鱈…2切れ
・しめじ、えのきたけ、エリンギなど、好みのきのこ…150g
・長ねぎ（青い部分）…1/3本（45g）
＜たれ＞
・マスタード…大さじ１
・味噌…小さじ1
・マヨネーズ…小さじ1

【作り方】
1しめじと、えのきたけは石づきを切り落としてほぐす。エリンギは食べやすく裂く。長ねぎは斜め薄切りにする。たれは材料を混ぜ合わせておく。
2 せいろにクッキングシートを敷いて穴を開け、きのこ、長ねぎ、鱈の順に重ね、蓋をして中強火で10分蒸す。
3蒸し上がったら器に取り分け、たれをかけていただく。

◆ヘルシーPOINT
高たんぱく低脂肪の鱈に、食物繊維が豊富なきのこと長ねぎを組み合わせたヘルシーなせいろ蒸し。きのこのうまみと、長ねぎの香味成分が鱈をおいしく演出。

食べ過ぎがちで太りやすい冬。油を使わずに肉をがっつり食べられるヘルシーなせいろ蒸しなら安心！

～コクのあるたれと香味野菜が鶏肉とご飯に合う！～

【材料（2人分）】
・冷やご飯…150g
・鶏もも肉…1枚（250g）
・セロリ（茎）…1/2本
・パクチーの葉…適宜
・にんにく…1片
＜たれ＞
・長ねぎ（白い部分）…10cm
・しょうが…10g
・しょうゆ…大さじ1
・酢…小さじ１
・ごま油…小さじ1
・砂糖…小さじ1/2

【作り方】
1 鶏もも肉は塩少々（材料外）をふり2cm幅に切る。セロリは斜め切り、にんにくは薄切りにする。長ねぎとしょうがをみじん切りにし、その他のたれの材料と混ぜ合わせておく。
2 クッキングシートを敷いたせいろにご飯を広げ、上に鶏肉、セロリ、にんにくをのせる。
3蓋をして中強火で15分蒸す。
4 蒸し上がったら3にたれをかけ、ざく切りにしたパクチーの葉を添える。

◆ヘルシーPOINT
油を使わずに作れて鶏もも肉からたんぱく質をしっかり補えるのでヘルシー。ご飯と一緒に蒸すことで、鶏肉のうまみや野菜の栄養分を余すことなく摂ることができる。

～ふっくら野菜とひき肉が甘辛いたれと絡んで美味！～

【材料（2人分）】
・冷やご飯…150g
・もやし…60g
・にんじん…1/3本（60g）
・にら…5本　　　
・合いびき肉…50g
・温泉卵…１個　
・キムチ…適宜
＜たれ＞
・コチュジャン…小さじ１
・味噌…小さじ１
・しょうゆ…小さじ１
・白すりごま…小さじ１

【作り方】
1にんじんは細切り、にらは５cm長さに切る（市販のカット野菜ミックスでもOK）。
2 クッキングシートを敷いたせいろにご飯を広げ、野菜とひき肉をのせ、混ぜ合わせたたれを回しかける。
3 蓋をして中火で10分蒸す。
4蒸し上がったら温泉卵、キムチをのせ、全体をよく混ぜる。

◆ヘルシーPOINT
蒸すことで油を使わずに作れるからカロリーオフ。トッピングの卵からもたんぱく質が補える。野菜からは食物繊維をしっかり摂れるので、便秘太り解消にも効果的。

～野菜の自然な甘みを満喫！ ホムパにもぴったりの一皿～

【材料（2人分）】
・豚薄切り肉…350g
・にんじん … 1/2本（90g）
・長いも…120g
・さつまいも…120g
・小松菜…2株
＜中華だれ＞
・コチュジャン…小さじ１
・しょうゆ…小さじ２
・酢…小さじ１／２
・豆板醤…小さじ１／４
・ラー油…適宜
＜ごま味噌だれ＞
・味噌…大さじ１
・白すりごま…小さじ１
・すりおろししょうが…小さじ１
・水…小さじ１

【作り方】
1にんじん・長いも・さつまいもは5cm長さの食べやすい太さの棒状に切る。小松菜は5cm長さに切る。
2野菜を1種類ずつ豚肉で巻く。
3せいろにクッキングシートを敷いて穴を開けて2を並べ、蓋をして中火で15分蒸す。
42種類のたれの材料をそれぞれ混ぜ合わせて添える（塩で食べてもOK）。

◆ヘルシーPOINT
自然な甘みが凝縮されたホクホクの野菜とうまみたっぷりの豚肉がベストマッチ。野菜からはビタミンや食物繊維を、豚肉からは代謝を助けるビタミンB群が補える。

せいろ蒸しというと、ついお決まりの食材を蒸しがちだけれど実は意外な食材も蒸すことができる！ そんな変わりダネレシピをご紹介。

～休日の朝食に。せいろ一つでパンも卵も野菜も摂れる～

【材料（作りやすい分量）】
・食パン（6枚切り）…1枚
・ベーコン…3枚　
・卵…1個
・じゃがいも…1個
・さやいんげん…6本
・オリーブオイル…小さじ1/2
・塩…適宜

【作り方】
1食パンを半分に切り、クッキングシートを敷いたせいろに入れる。
2 耐熱皿にオリーブオイルを塗ってベーコンを敷き、卵を割り入れ、せいろに入れる。
3薄切りにしたじゃがいも、5cm長さに切ったさやいんげんをせいろに入れ、蓋をして中強火で10分蒸す。
4蒸し上がりに、野菜に塩を振る（好みでマヨネーズでも）。

◆ヘルシーPOINT
食パンと卵と野菜をまとめて蒸した朝食にぴったりの一品。一度に蒸すので手間要らず。食パンは蒸すことでふっくら柔らかく仕上がるのが特徴。栄養バランスも◎。

～もちもちのうどんを梅＆とろネバ食材でさっぱりと～

【材料（作りやすい分量）】
・うどん（冷凍）…１玉
・なめこ…1/2袋
・乾燥わかめ…小さじ1　
・梅干し…1/2個
・オクラ…2本　
・白だし…小さじ1・1/2
・ごま油…小さじ１

【作り方】
1冷凍うどんは解凍せず、クッキングシートを敷いたせいろに入れる。
2なめこはさっと洗い、わかめは水で戻す。梅干しは種を取って軽く叩く。オクラはヘタとがくを取って縦半分に切る。
3 うどんの上に2をのせ、白だしを回しかけたら蓋をして中強火で15分蒸す。
4 蒸し上がったらごま油を回しかける。

◆ヘルシーPOINT
うどんは蒸すことでもちもちの手打ち麺のような仕上がりに。なめこやわかめ、オクラには食物繊維が多く含まれ、腸活に効果的。梅干しのクエン酸で疲労も回復。

～ふんわりと柔らかいお餅を好みの味付けで楽しんで～

【材料（2人分）】
・切り餅…3個
・油…少々
・きなこ…大さじ３
・砂糖…大さじ１
・焼きのり…3切れ
・しょうゆ…適宜

【作り方】
1切り餅は食べやすい大きさに切る。せいろにクッキングシートを敷き、油を塗る。
2 餅をせいろに入れる。蒸し上がったときにくっつかないよう、少し間隔を空けて並べる。蓋をして中強火で5分蒸す。
3 蒸している間に、きなこと砂糖を混ぜておく。
4 蒸し上がったら、きなこをまぶす。磯辺巻きは、しょうゆをつけてのりを巻く。

◆ヘルシーPOINT
蒸した餅は、焼いた餅と違って、ふんわり柔らかく仕上がるのが特徴。きなこや磯辺巻きのほか、あんこ、おろしじょうゆなど、自分の好みの味付けで楽しんで。

MAQUIA 12月号
料理製作／りよ子　撮影／佐藤顕子　スタイリスト／来住昌美　取材・文／和田美穂　構成／髙橋美智子（MAQUIA）