女性はホルモン分泌の変動により、1カ月のうちでも体や心、肌の調子は大きく変化するもの。そこで、それぞれの周期に合わせた最適な食事プランをドクターが伝授。今回は【排卵後】に摂取したい栄養素について。レシピも必見!
周期に合わせて食べ方を変える、という選択肢
ホルモンサイクル別 おすすめ食事プラン
成城松村クリニック院長。女子栄養大学食生活指導士の資格も持つ。著書『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)も話題。
4つのホルモン周期別・食べ方プラン
生理中、生理後、排卵後、生理前の4つの時期別に、摂るべき栄養素や食材、レシピなどをご紹介。時期に合わせて取り入れて。
排卵後(Day15~21)
食物繊維、乳酸菌、カリウムで不調を予防
「便秘やむくみが始まる時期。便秘は食物繊維や乳酸菌を含む食品を摂って予防を。食物繊維には、水に溶ける水溶性食物繊維と、水に溶けない不溶性食物繊維がありますが、お腹が張りやすい人には水溶性がおすすめ。むくみ対策には、余分な水分を塩分とともに排出するカリウムが多い食品を」
この時期に摂りたい
栄養素&食材
□食物繊維
善玉菌の餌になり、血糖値の急上昇を抑える働きもある水溶性食物繊維は、海藻や長いも、納豆、りんごなどに、腸のぜん動運動を活発にする不溶性食物繊維は、いも類、豆類、きのこ類などに多い。
□乳酸菌
腸内環境を整えたり、免疫力を高めたりする働きがある乳酸菌。ヨーグルトやチーズなどに多く含まれる動物性の乳酸菌と、漬物や味噌、キムチ、しょうゆなどに多く含まれる植物性乳酸菌がある。
□カリウム
ナトリウムとお互いに作用し合い、体内の浸透圧を維持しながら、水分や成分濃度を調整するカリウム。トマトやさといも、ゴーヤ、きゅうり、小豆、バナナ、じゃがいもなどに多く含まれる。
排卵後におすすめのレシピ
水溶性食物繊維のペクチンが多いりんごと、チーズの組み合わせ
春菊とリンゴ、
カマンベールチーズのごま和え
●材料(2人分)
・春菊…1束 ・りんご…1/4個
・カマンベールチーズ…1/3個
A
・すり白ごま…大さじ2
・砂糖…大さじ1/2 ・しょうゆ…小さじ2
●作り方
①春菊は根元のかたい部分を取り除いて3~4㎝長さに切り、さっとゆでてざるに上げ、水気をきる。
②りんごは皮付きのまま、薄いいちょう切りにする。カマンベールチーズはくし形に切る。
③ボウルにAの材料を入れて混ぜ、①と②を加えてさっくり混ぜて器に盛る。
食物繊維が多いオートミールのごはん化でダイエットにも
オートミールの豚キムチチャーハン
●材料(2人分)
・オートミール…100g ・水…200ml ・豚こま切れ肉…120g
・キムチ…100g ・にら…1/2束 ・卵…1個
・ごま油…大さじ1 ・鶏がらスープの素(顆粒)…小さじ1/2
・みりん…小さじ1 ・しょうゆ…大さじ1/2
●作り方
①オートミールを耐熱ボウルに入れて水と鶏がらスープの素を加えてかき混ぜ、ラップをせずに電子レンジ(600W)で1分30秒加熱し、取り出してよくほぐし混ぜる。
②豚肉は大きければ半分に切り、キムチはざく切り、にらは2㎝長さに切る。卵は溶きほぐす。
③フライパンにごま油半量を入れ、豚肉をほぐしながら焼き色がつく程度に炒め、一度取り出す。フライパンをさっとふいて残りのごま油を強火で熱し、卵を入れて①のオートミールも加えてさらにほぐしながら炒める。
④キムチを加え、豚肉を戻し入れて炒め混ぜ、みりん、にらを加えて炒め、汁気を飛ばしながら中火でさらに炒め、最後にしょうゆを鍋はだから加えて手早く混ぜ、器に盛る。
白湯でむくみ対策を
「むくみやすいからといって水分を摂らないと血流が滞り、余計にむくみやすくなるので水分補給は大切。ただし冷たい水分は体を冷やしてむくみを招くので、白湯でこまめに水分補給を」
太りやすい時期なので、食べ順に注意!
「太りやすくなる時期なので食べ順に注意。食物繊維が多い野菜を最初に摂ると血糖値の上昇が緩やかになって太りにくいので、野菜、汁物、肉や魚などのメイン、炭水化物の順で食べて」
ためこみモードが始まる時期。
巡りアップの食を
「排卵を境にエストロゲンは減り始め、プロゲステロンの分泌が増え始めます。プロゲステロンは栄養素や水分をためこみやすくするので、この時期、体がむくみやすくなり始める人や、肌の調子が落ち始める人、便秘気味になり始める人も。メンタルの状態は、イケイケだった生理後に比べるとだんだんのんびりモードに。便秘やむくみ対策によい食品を摂って予防を」
MAQUIA 3月号
撮影/安井真喜子 スタイリスト/竹中紘子 レシピ・料理製作/金丸絵里加(管理栄養士) イラスト/いいあい 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
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最終更新日: