美肌づくりには肌修復力の底上げが必須。そこで、美肌をつくる食事をプロに教えてもらいました。特に意識したいのは、たんぱく質&ビタミンB群&ビタミンC!
愛でて鍛えて育んで。筋肉は美の源
筋肉のしくみを知って
美肌も! 小顔も!
美肌をつくる食事
管理栄養士
浅野まみこさん
エビータ代表。これまで18000人以上に栄養指導を実施。『コンビニ・ダイエット』(星海社新書)など著書多数。
ビタミンC
たんぱく質と摂ることでコラーゲン生成をサポート。1回の吸収率に限度があるので、1000mgを上限に1日数回摂るのが効率的。
たんぱく質
筋肉や皮膚など体のあらゆる材料になる。肉、魚、卵、大豆製品などに多い。1日あたり手のひら4枚分、体重(㎏)×1gが目安。
ビタミンB群
肉、魚、卵、大豆製品に含まれる。細胞の再生を促すB2、肌トラブルを防ぐB6などが美肌をサポート。レバーやブリ、納豆などに多い。
Q 忙しくてちゃんと食事できなかった……そんな日は翌日に倍量の栄養を摂ればリカバーできますか?
残念ながらできません!
量よりもバランスを重視して
「栄養素は一度に吸収できる上限があるので、足りないから一気に摂ればいいというものではありません。翌日以降はビタミンやミネラルをバランスよく摂るよう意識しましょう」(浅野さん、以下同)
Q たんぱく質には植物性と動物性がありますが、美容面ではどちらを摂るべき?
効率を考えれば動物性が◎。
ただし必ず野菜を添えて
「動物性の方が効率よく吸収できます。脂質の少ない鶏むね肉やささみ、豚や牛はヒレなどの赤身を選んで。ただ、動物性は体を酸性に傾けるので、野菜などアルカリ性食材とセットで摂りましょう」
Q 運動をしていなくても筋肉のためにプロテインを摂るのはアリ?
1日に必要なたんぱく質は食事で十分にまかなえます
「液体のプロテインばかり摂ると胃腸がきちんと使われないので機能が衰えて、消化吸収がスムーズにいかなくなります。たんぱく質を意識したバランスのいい食事で胃腸を動かすことも大切な筋トレと考えましょう」
Q 筋肉をつくるのはたんぱく質だから、炭水化物はカットしてもいいですよね?
NO! 代謝を上げてくれるスターターなので必須です
「炭水化物は糖質だけでなく、水分や食物繊維、ビタミンやミネラルも含んでいるので、たとえ少量でも摂ってほしい栄養素。また、糖質は代謝のスターターになるので体を燃やす上でも必要です」
Q 間食したくなったとき、何を選べばいいでしょうか?
満足感もたんぱく質も多いおつまみコーナーに注目!
「たんぱく質もビタミンも摂れるアーモンドと小魚のミックスはおすすめ。うずらのたまごの燻製、チーズ、するめなど、コンビニのおつまみコーナーには効率よくたんぱく質を摂れるものが充実!」
Q 仕事で食事バランスが乱れがちなときはサプリに頼るのもアリ?
自分の体調に合わせて摂るべきものを選びましょう
「サプリで摂るなら、まずはマルチビタミンで栄養バランスのベースを上げましょう。その上で、貧血気味なら鉄や葉酸を、免疫アップにはビタミンDをプラスするなど、目的に合わせて選びましょう」
Q 美容筋を育てるために、避けた方がいい食べ物は?
酸化した油には要注意。
とくに調理用オイルは盲点
「揚げ物やカップラーメン、スナック菓子などの酸化した油は肌に悪影響。調理にはフレッシュなエクストラバージンオリーブオイルがおすすめです。魚油のサプリやアマニ油、えごま油も2週間程度で酸化するので要注意。小さなサイズをすぐに使い切る工夫が必要です」
Q 甘いものってやっぱりNG?
食べるなら納得感があるもので罪悪感を減らして
「せっかく食べるなら意味があるものを。甘党なら、短鎖脂肪酸を増やして腸内環境を整えるカカオ分80%以上のチョコ、たんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富なオートミールを食べるのも手です」
MAQUIA10月号
イラスト/斉藤ヨーコ 取材・文/国分美由紀 企画/火箱奈央(MAQUIA)