腸内環境の重要性がますます注目される今、専門家2人の科学的な視点で、心身のバランスを整える腸活の秘訣を伝授。今回は、腸内細菌の育て方と食生活のポイントを紹介します。

千賀健永さん×君島十和子さんも夢中!
腸活最前線
\エビデンスに基づいた/
腸活最新NEWS
腸内細菌の多様性が美容と健康の鍵。國澤先生が教える、科学的根拠に基づいた腸内細菌の育て方と、多様な菌をバランスよく増やす食生活のポイントを紹介。

免疫学と腸内環境の専門家で、豊富な研究経験を持つ第一人者。著書『9000人を調べて分かった 腸のすごい世界』(日経BP)は高く評価されている。
NEWS 01
食べて腸が喜ぶ! 最新キーワードは発酵性食物繊維
「発酵性食物繊維は腸内環境を整えるうえで欠かせません。腸内の善玉菌のエサとなり、善玉菌が活発に働くことで腸内環境が整います。善玉菌が増えると、腸内で酪酸や酢酸などの短鎖脂肪酸が豊富に作られ、免疫のバランスを整えることで腸の粘膜を健康に保ち、全身の炎症も抑えます。特に野菜や果物、海藻、冷や飯などに多く含まれているため、毎日の食事で意識的に摂ることが大切です」(國澤先生、以下同)

NEWS 02
腸内環境を整える菌のリレー。賢い食事で健康を手に入れる
「腸内細菌が生み出し、健康に欠かせない酪酸、酢酸、プロピオン酸の短鎖脂肪酸は、3段階の菌のリレーで作られます。まず納豆菌や糖化菌が食物繊維などを分解して糖を生み出し、次に乳酸菌やビフィズス菌が糖から乳酸や酢酸を作り、最後にプロピオン酸菌や酪酸菌が代謝して短鎖脂肪酸を完成させます。どれかひとつの菌が足りないとバランスが崩れて短鎖脂肪酸が作られないことも。腸内細菌のリレーを成立させるためには、多くの種類の腸内細菌がいることが大切。そのためにはバランスの良い食事が不可欠。納豆やヨーグルトは菌の種類が豊富で手軽に取り入れやすくおすすめ。逆に、“ばっかり食べ”や過度な食事制限は腸内環境を乱す可能性があるので、さまざまな食品を意識して」
腸内で起こる菌のリレー

※イメージ図
NEWS 03
腸内検査が進化中! 健康をデータで把握する新時代
「腸内検査は大きく進化し、細菌の種類やバランスが数値で分かるようになりました。これまで感覚的だった腸活も、データをもとに科学的に取り組めるように。美容面も左右する腸の状態を数字で把握できるのは大きなメリット。自分に合った腸内環境の整え方が見つかり、効果的なケアにつながります。腸内検査を活用し、健康と美を両立させる新基準に」
MAQUIA 8月号
撮影/岡部太郎〈SIGNO〉 イラスト/せかち 取材・文/佐藤 梓 構成/萩原有紀(MAQUIA)
公開日:

































































































