年末に向けて、コスメの収納やお掃除、片付けをする人も多いのでは? そこで、コスメの「捨てどき」「洗い方」のポイントをプロに教えてもらいました。
美容好きさんのテクが大集結! 美のお片付け・超決定版
コスメのお手入れ&収納BOOK
コスメの捨てどき・洗い方を解説
どんなにお気に入りでも、古いコスメは仕上がりがイマイチだったり肌に悪影響を与えることが。捨てるタイミングを見極めて、常に自分&コスメをアップデートしよう!
長年化粧品メーカーで商品開発に携わってきた知識を活かし、正しい美容情報を発信中。
わかりやすいメイクテクニックが大人気。今回、参考にしたいコスメの収納術も公開。
資生堂PR
小林智美さん
コーセーPR
木寺佑妃さん
花王 化粧品PRチーム
千代田清掃事務所の皆さん
コスメの捨てどき・替えどき早見表
ビューラー
本体は1年目安で交換
「フレームの歪みはまつ毛を傷めるので、本体の交換は1年を目安に。ゴムは弾力がなくなったら取り替えて」(小林さん)
ネイル
蓋やハケの状態で判断
「分離しても振り混ぜて違和感がなければOK。フチに付着した液が固まり蓋が開かない、塗りにくいようなら処分」(岡部さん)
マスカラ
機能を感じなくなったら×
「ボリュームアップやカールキープといった機能を感じなくなったり、液がパサつくなどの変化を感じたら新しいものに」(岡部さん)
チーク
イヤなニオイがしたらOUT
「油分や水分を含んだリキッドやクリームは、パウダーよりも劣化しやすい性質が。発色やニオイに異変を感じたら処分」(岡部さん)
ファンデーション
色の変化やニオイの変化で判断
「リキッドやクリームは分離していても、振って混ぜ合わせれば使えます。ですが、異臭や変色を感じた時は使用の中止を」(岡部さん)
アイシャドウ
のびが悪くなり異臭があればNG
「リキッドやクリームは、異臭やのびの悪さを感じたら捨てどき。パウダーも発色や使い心地の悪さを感じたら処分対象に」(岡部さん)
リップ
油っぽいニオイの有無をチェック
「水滴のようなものがついて汗をかいたような状態でも使えますが、油っぽいニオイがしたり塗り心地が悪いなら処分を」(岡部さん)
アイライナー
<筆タイプ>
筆先が開いたりかすれた時
「かすれたり筆先が割れたりする時は、筆先の汚れを拭き取ってみて。それでも改善せず描きにくいままなら、替えどき」(岡部さん)
<ペンシルタイプ>
芯が固くなったら処分
「芯に粉が付着したように白っぽくなっていても使えますが、手の甲などで試し描きをして描き味が悪いようなら諦めて」(岡部さん)
香水
香りが変化したらアウト
「アルコール分が揮発して香りが変化し、好みではなくなったら処分対象。消臭剤やルームスプレー代わりに使うのも手」(岡部さん)
スポンジ
表面がゴワついてきたら取り替え
「汚れたスポンジはムラづきや肌荒れの原因に。表面が粗くなり、ゴワつきを感じたら新しいものに取り替えを」(小林さん)
ブラシ
チクチクしたらアウト
「毛先が開いてきたり、肌あたりが悪くなったら取り替えどき。粉含みが悪いようなら洗ってみて、それでもダメなら処分」(岡部さん)
スキンケア
異臭や変色、濁りはNG
「使いかけでも、きちんと蓋を閉めて保管していれば1年程度はもつことも。ただし異臭や変色があれば即処分を」(岡部さん)
スキンケアでもメイクでも
保管の年数に関わらず中身の確認を
「化粧品は、未開封で最低3年間は品質が保たれるよう製造しています。しかし高温多湿や直射日光が当たるなど、保管状態次第では未開封でも変質の可能性が」(木寺さん)
長持ちさせるための使い方
クリーム類はスパチュラを使用
「クリーム類は直接指先で取らず、スパチュラを使用して。使用後はティッシュで拭き取り、常に清潔を心がけて」(花王化粧品PR)
アイシャドウやチークの表面は、
使用後にティッシュで拭く
「皮脂や汗などの影響で、パウダータイプのアイシャドウなどは表面が固くなることが。使用後には表面をティッシュで拭き、予防を」(長井さん)
こんな時は捨てどきのサイン!?
スキンケアの容器のフチにザラつき発見!
中身の品質には問題なし
容器のフチに付着した中身の水分が蒸発すると、ザラつきに。「ティッシュなどで拭き取れば大丈夫です」(小林さん)
オーガニック系スキンケアの香りの劣化を感じる!
雑菌などが繁殖している可能性大
「ニオイの変化は劣化のサイン。特にオーガニック系は防腐剤フリーのものも多く、香りの劣化を感じたら処分対象に」(岡部さん)
使用途中のスキンケアの正しい捨て方は?
使いかけのコスメの中身はどう捨てるのが正解? 編集部のある千代田区の場合について、清掃のプロ・千代田清掃事務所に聞きました!
化粧水や香水などの液体
→紙や布類に染み込ませてビニール袋に
不要な紙や布に染み込ませ、ビニール袋で包んで燃えるゴミに。香水は人のいない外で、アルコールやニオイを揮発させてから処分を。
クリーム・乳液・パウダー
→紙などに包んでビニール袋にイン
中身が多い場合は不要な紙や布類に中身を染み込ませてから、少量の場合はプラスチック容器に残ったまま燃えるゴミに出してOK。パウダー類は粉が飛散しないようビニール袋などに入れ、空気を抜いて燃えるゴミに。不要な紙や布類に包んで捨てるのも○。
ヘアスプレーなどのエアゾール缶
→使い切ってから自治体の指定通りに廃棄
できるだけ中身を使い切り、製品表示に従ってガス抜きをして自治体の指定通りに廃棄を。ガス抜きは、火気のない外で行って。
※化粧品には揮発性のあるものやニオイの強いものが多いので、廃棄方法には十分注意を。また、ゴミの分別方法は各々の自治体によって異なる場合があるので、お住まいの地域の分別方法に従ってください。
お道具の洗い方&お手入れ法
スポンジやブラシなどのツールを気持ちよく使うための正しいお手入れの仕方を、資生堂PRの小林さんが伝授。
スポンジ・チップ
クリーナーで洗う
乾いたスポンジの汚れに直接クリーナーを含ませ、指先でもみ込むようにしてなじませる。
中性洗剤で洗う
中性洗剤をうすく溶かしたぬるま湯の中にスポンジをひたし、指の腹で押し洗いをする。
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すすぎ
汚れが浮いてきたら、押し洗いしながら水またはぬるま湯が透明になるまで十分にすすぐ。
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乾燥
手のひらで包んで絞り、乾いたタオルに挟んで水気を切る。風通しの良い日陰で十分に乾かす。
風通しの良い容器で清潔にキープ
朝使ったスポンジや乾かし中のスポンジ置きには、100円ショップなどで売っている卵スタンドや通気性のいいパフスタンドを使うと衛生的で◎。
右の写真は長井さん愛用の韓国で購入したパフスタンド。左は美容エディター藤井さん愛用のキャンドゥのパフスタンド。
ブラシ
<使うたび>
ティッシュオフ
ティッシュの上でブラシを軽く動かし、毛先に残ったパウダー類などの汚れを落とす。
「洗ったブラシやスポンジは、キッチンペーパーを敷いたワイヤーの籠などで乾燥させておくと風通しもよく、便利ですよ」(長井さん)
<汚れたら>
振り洗い
中性洗剤をうすく溶かしたぬるま湯に汚れた毛先部分をひたし、軽く振り洗いをする。
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すすぎ
毛先に洗剤が残らないよう、泡立たなくなるまで十分にすすいでから筆先の水気を軽く絞る。
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乾燥
乾いたタオルで水気を拭き取る。指先で毛先を整え、陰干しして毛先をしっかり乾かす。
MAQUIA 1月号
撮影/長谷川 梓(長井さん・藤井さん分) アートワーク/鈴木菜小美 取材・文/関本陽子 髙橋美智子(MAQUIA) 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
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