自分自身を受け入れ、前に進むにはどうすれば? 「MAQUIA」11月号では、NY在住のメイクアップアーティスト吉川康雄さんがそんな悩みにリモートで回答。今回は、小粒で奥二重な目元が悩みという女性に、吉川さんがアドバイス!

大きい目=美人は幻想! 小粒目の魅力を活かす、吉川康雄さんのメイクセラピー_1

メイクは自分を好きになるツール
吉川康雄さんの
ココロまでキレイになるメイクセラピー

吉川康雄さん

メイクアップアーティスト

吉川康雄さん

NYを拠点に、世界中の雑誌のカバーや広告、著名なセレブリティも手がける人気メイクアップアーティスト。著書に『いくつになってもキレイ!になれる』(世界文化社)がある。

吉川さんがリモートでメイクを指南!

リモートメイク指南の様子

つい、まつエクやアイラインで武装しがち
のっぺりとして凹凸のない
小粒で奥二重な目元が悩みです
「奥二重で腫れぼったい目元なので、まつエクをしたり、アイラインをしっかり引いたりして何とか大きく見せようと研究中。ナチュラルに盛る方法を知りたい」

会社員 泉 梨枝さん(31歳)

会社員 泉 梨枝さん(31歳)

理想の誰かになろうとせず
自分と対話しながらメイクを

目が小さいのがコンプレックスで、自分の写真を見るたび落ち込みます。
吉川 僕はどんな目でも、それぞれの良さがあると思うんだ。大きい目=美人というのは幻想。そういうものに囚われていたらもったいないよ。
それでも大きい目に憧れちゃいます。
梨枝さんには梨枝さんの良さがある。他の誰かになろうとせず、自分に誇りを持ってほしいんだ。
私の良さって、どうやって見つけられますか?
まずは自分の顔の造形や素材の魅力をしっかり研究してみよう。梨枝さんは肌もキレイだし、目と眉のバランスも良い。髪でその良さが隠れちゃっているのがもったいないよ。
もたついた輪郭が嫌いなんです。
全然気にならないから! 完璧を目指そうとしなくていいんだよ。
確かに“こうなりたい”という理想が強すぎるのかも。
洋服も髪型も可愛らしいし、メイクもバッチリ仕上げているよね。言い方を変えると、頑張りすぎているから隙がない。その眉は自分で整えているの?
月1で眉サロンに行っています。
眉周りにはうぶ毛があった方が柔らかさが出るよ。整えすぎると、眉周りは白く目立つから、作り込み感が出てしまうからね。一段暗いファンデでカバーを。あとはコンシーラーで赤みを隠す程度で十分。
それだけでいいんですか?
肌キレイだしね。眉もパウダーでふんわり仕上げて。毛量もあるし、きっちり描かなくて大丈夫。

大きい目も小さい目もそれぞれ魅力がある

Aラディアント タッチ 全6色 各¥5000/イヴ・サンローラン・ボーテ B3D コントロール アイブロウ 02 ¥6500、Cトーン タッチ アイズ 11 ¥3700/SUQQU 

A 欠点をカバーしながらも透明感を引き立ててくれるコンシーラー。厚塗り感ゼロ。ラディアント タッチ 全6色 各¥5000/イヴ・サンローラン・ボーテ B 影と光をともに強調し、抜け感のある仕上がりに。3D コントロール アイブロウ 02 ¥6500、C 繊細なパールが煌めくオレンジベージュ。トレンド感がありながらも、大人っぽく仕上がる。トーン タッチ アイズ 11 ¥3700/SUQQU 

1赤みがある小鼻周りのみAでカバー 2一段濃い色のファンデを眉周りに

3スポンジ→眉はスクリューブラシで整える 4Bの左の濃い色を足りない部分→全体へ

完璧を目指すのではなく、自分の素材研究を

5Cのオレンジをまぶた全体に薄くON 6Cを下まぶた全体に塗りつつ目尻側は軽めに 7全体を引いて見てバランス確認を

大きい目=美人は幻想! 小粒目の魅力を活かす、吉川康雄さんのメイクセラピー_8

もともとの素材を生かすと自然とミニマムに

Dセザンヌ チークスティック 03 ¥600/セザンヌ化粧品 Eエッセンスリップオイルカラー 0A04 ¥3500/SHIRO

D 落ち着いた大人めローズ。薄く広げることで、まるで自前の血色のような赤みに。セザンヌ チークスティック 03 ¥600/セザンヌ化粧品 E オイルベースの美容液リップ。ほんのり色づきながら保湿。エッセンスリップオイルカラー 0A04 ¥3500/SHIRO

8血色の延長カラーDをチョイス 9体温を感じる程度にうっすら頬全体に

10Eをブラシに取り唇全体に広げる 11指でトントンとなじませ自然なツヤに

自分の血色を生かして
メイクは引き算が大切

使うアイテムも時間も、いつもの半分以下です。
そう。素材の良さを生かすためにも、どんどん引き算していこう。目元もまつエクでアイライン効果があるから、ラインレスでOK。シャドウは淡いオレンジで、明るさを出そう。
締め色も使わない?
締めると、せっかくの柔らかい目元印象が削がれちゃうからね。小さな目が魅力なんだから、大きくしなくていいの。
小さな目も私の個性なんですね。
その通り! あとは、血色カラーのチークを頬全体に。
薄いですね……。
もともと血色感あるし、それをサポートするイメージ。
なるほど。
唇は血色も形もキレイだから、グロスでツヤを足す程度で。
盛るよりも削いだ印象なのに、顔が全然違う!
良い素材を持っているからね。表情もグッと魅力的になったよ。

Finish

Finish
気持ちが軽くなったら、
顔も明るくなった気がする

小さい目も可愛くて魅力的だよと吉川さんに言ってもらえて、ずっと固定観念に縛られていたのか、と気持ちが軽くなりました。まだ盛り癖はあるけれど、教えてもらったことを参考に、どんどん引き算していきます。

吉川さんの言葉 に救われました

 


MAQUIA 11月号
撮影/天日恵美子 メイク監修/吉川康雄 ヘア&メイクサポート/秋山 瞳〈PEACE MONKEY〉 取材・文/谷口絵美 構成/火箱奈央(MAQUIA)


※本記事掲載商品の価格は、本体価格(税抜き)で表示しております。掲載価格には消費税は含まれておりませんので、ご注意ください。

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