「MAQUIA」8月号の『神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場』では、ノースリーブファッションを着こなすテクニックをご紹介。色使いやヘアのバランスも参考にして。
神崎 恵
Megumi Kanzaki
mnuit主宰。美容家としての活動の他、累計122万部を超える著書の執筆をはじめ、雑誌撮影やトークショー、セミナーなどで全国を飛び回る日々。また、4月にファン待望の新刊『この世でいちばん美しいのはだれ?』(ダイヤモンド社)が発売に。現在は新しい著書の執筆活動に入り、ますます多忙を極めている。
ノースリーブを着る日
ヘルシーさと女っぽさを両立させた、オレンジブラウンメイク
男たちがほぼ全員声をそろえて言う。「女性のノースリーブはどきっとする」と。若いころにはピンとこなかったこの「女の魅力」が、今になってよくわかるようになった。ノースリーブ、あえて選ぼうとしなければ、着ることがない服かもしれない。袖がまるごとないその服は、わきから二の腕、腕の内側までもが、無防備にむき出しになる。20代半ばくらいからは、特にゆるみやもたつきも気になる部分なだけに、「できれば隠しておきたい部位」になってくる。でも、この本当は隠しておきたい部分には、特有の女が香るものだということを知っておきたい。尖った肩先からふっくらなめらかに続く二の腕、肘からすっと流れる腕。四季のうちほぼ隠れていることの多いこの部分だからこその透明感。女という生き物のやわらかさや儚さ、可憐さに強さ、包容力、そんな愛おしいニュアンスが、目に見える形と質感として見事に香り立つ部位を見せつけることになる。だからこそノースリーブを着こなしている女性に出会うと、「ああ綺麗、降参」と思ってしまう。これが異性なら、魅せられてしまうのは当たり前。「普段は隠れている、裸の延長にあるものだからこそ、なおどきっとする」という男たちの言葉にも素直に共感できる。
ただ着るだけ。それだけでこんなに男心を引くものなら、いつだって美しく着こなせるようにいたい。
休日のノースリーブ。カジュアルに転びがちなところを、ヘルシーだけれど女っぽく、加えて脱力感をほどよく感じさせるよう纏いたい。ポイントになるのは、その雰囲気を網羅してくれる色を効果的に差し込むこと。今年なら、オレンジブラウンの目元。夏の開放感を感じさせつつも、深い女っぽさを表現できる。そこに、大人のぬくもりと余裕を感じさせるブラウンベージュのリップを合わせる。軽やかなベースで整えた肌にも美しく映え、顔の印象も深まるのに厚化粧には見えないこのバランスが絶妙な組み合わせ。大人のノースリーブは、軽やかに鮮やかに女っぽく着るのが正解。
夏の開放感が生まれるアースカラーを
メイクにも服にも纏う
夏のノースリーブはゆるりと女っぽく着たい。だから、顔の上もその空気感に合わせ、力を抜きつつもしっとりとした女らしさが沸き立つよう組み立てる。キーにしたいカラーは、オレンジブラウン。夏の日差しにも映え、肌にも透明感をくれる。目元にオレンジブラウンを潔く纏い、その分唇はぬくっと落ち着いたブラウンベージュを組み合わせることで、夏の開放感と女性らしいぬくもりのある顔に。
髪はゆるく巻き、艶めきつつも風にちゃんとなびくようさらさらとしっとりのバランスをヘアオイルでつくりだす。ノースリーブはシンプルにし、体のディテールを浮き立たせる分、ボトムは動きのあるものを選び、女っぽさを忘れないこと。
神崎流・美人レシピ
MAQUIA8月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/中島 洸〈まきうらオフィス〉 ヘア/赤羽麻希〈joemi by Un ami〉 スタイリスト/コギソマナ〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
【MAQUIA8月号☆好評発売中】