圧巻のステージから、進化したSnow Manの5つの魅力をクローズアップ

セカンドアルバム「Snow Labo.S2」を引っさげ、グループ2度目となる全国アリーナツアー「Snow Man LIVE TOUR 2022」を開催中のSnow Man。コロナ禍に突入する直前の2020年1月にデビューし、これまでの“普通”が通用しない激動の時代に揉まれながらも、一歩一歩、確実にSnow Manらしさを確立してきた。

アリーナの舞台に立つ9人は、もはや新人らしい初々しさとは無縁。約3年間、それぞれが経験を重ねて身につけてきた自信がにじみ出ていて、神々しささえ感じるオーラを放っていた。プロフェッショナルなこだわりが随所に光る、アーティストSnow Manのライブの魅力を、10月5日に行われた横浜アリーナ公演から紐解いていく。

【1】ダイナミックさを増したダンス

【「Snow Man LIVE TOUR 2022」レポート】圧巻のステージから、進化したSnow Manの5つの魅力をクローズアップ

Snow Manのパフォーマンスの魅力といえば、やはりダンス。すべり台で降りてくる意外な演出でオープニングを飾り、難解な振り付けで魅せる人気のダンスチューンで、一瞬にして会場をブチ上げさせた。激しい演出が続く中、「ちゃんとバランス取れる……?」というこちらの心配をよそに、クールな顔でおなじみの“バランすのダンス” を披露するなど、一糸乱れぬキレキレのシンクロぶりは圧巻。9人の動きが揃うことで生まれる強烈な吸引力は、横浜アリーナという大きな空間だからこそ、さらに際立って感じられた。

ライブの前半は、Snow Manの明るさと爽やかさを感じさせる演出が多かったものの、後半は一転。黒とゴールドの衣装に身を包み、観客を煽りながらワイルドなダンスで畳み掛ける演出で、危険な雰囲気のダークサイドを惜しげもなく見せてくれた。

ちなみに宮舘涼太さんと目黒蓮さんは、バク転を披露。一瞬の出来事だったため、「あれ? 今のって……」と動揺するファンも多数。普段、あまりアクロバットを披露する機会のない目黒さんの見事なパフォーマンスは、嬉しいサプライズとなった。

【2】会場を笑顔で包む仲の良さ&トーク力

「君の彼氏になりたい。」で首をキュートにかしげるポーズを決めた最年長の深澤辰哉さんに対し、最年少のラウールさんが「30歳でやっていい角度じゃない」とツッコむなど、Snow Manらしい仲の良さも際立っていた今回のライブ。

ある曲では、パフォーマンス中になぜかすべり台を逆さまに落ちてきた向井さん。その両肩を宮舘さんと目黒さんが必死で支えるものの、ずるずると頭から落下していくシュールな光景が。その謎すぎる展開に、会場は爆笑で包まれた。

MCでは、なにわ男子のメンバーがライブに駆けつけていることが明らかに。すると、ラウールさんは観客席の異変を察知。「双眼鏡めっちゃ出すやん!」とクレームを入れ、渡辺さんも「よく堂々と浮気できるね」とぼやくなど、ファン対しても容赦なくツッコみを入れていた。

圧巻だったのは、MC明けの曲振りを約4分にわたって焦らしに焦らした宮舘さん。無言で客席の注目を引きつける彼の強心臓ぶりはもちろん、宮舘さんにしかできない壮大なボケを、8人がツッコミを入れながら盛り上げる姿も微笑ましかった。「この(動きの)スピードは王にしか出せない」(佐久間)、「もうソロコンだよ」(ラウール)、「見てられる」(目黒)、「腕の動き腹立つな(笑)」(渡辺)、「安い演出や」(向井)などなど、愛あるガヤにも個性が光っていた。

【3】聴きどころ満載の歌唱力

【「Snow Man LIVE TOUR 2022」レポート】名曲が多いSnow Manの楽曲を、生でじっくり聴くことができるのもライブの醍醐味

名曲が多いSnow Manの楽曲を、生でじっくり聴くことができるのもライブの醍醐味。特に際立っていたのは、歌唱力で力強くSnow Manを牽引する渡辺翔太さんの表現力。伸びやかな美声にうっとりさせられたかと思えば、後半のワイルドな楽曲では迫力のあるガナリ声でドキリとさせられる。その振り幅の大きさこそが、Snow Manの歌の魅力をさらに高める要因となっているのは間違いない。

さらに、真っ白な衣装に身を包んで披露したメロウなバラード曲では、ラウールさんのイノセントさ、阿部亮平さんの優しさ、向井さんのハスキーさ、そして佐久間さんの曇りのなさや岩本さんの色気など、9人のエッセンスが絶妙に混じり合い、極上のハーモニーを奏でていた。

【4】パワーアップしたド派手な演出

今回の公演で演出を担当したのは、阿部さんと深澤さん。オリエンタルな雰囲気のトラックが印象的なHIPHOPナンバーでは、8mの高さから垂らされた白いすだれ “スノクラゲ”の中に入ってパフォーマンス。メンバーカラーに照らされたすだれが、ダンスによってヒラリ、ヒラリと動くたび、官能的で妖しい雰囲気に。

【「Snow Man LIVE TOUR 2022」レポート】観客をアッと湧かせたのは、“アイアーチ”と名付けられた巨大やぐら

そして、観客をアッと湧かせたのは、“アイアーチ”と名付けられた巨大やぐら。高さ12メートル、横幅22メートルものやぐらが、アリーナ席の観客の頭上をゆっくりと移動する様は迫力満点。「想いよ、届け!」と言わんばかりに、やぐらの上からエモーショナルな楽曲を熱唱する彼らから、ファンはきっと、大きな愛を受け取ったはずだ。

【5】ファンとの距離をぎゅっと縮めるインスタ開設

この日の最大のサプライズは、公式インスタの開設。公演終了後の21時頃からは、早速インスタライブをすることが発表された。ただし、横浜アリーナからの帰宅途中にスタートしてしまう可能性があるため、「気をつけて帰るのが一番だからね」(目黒さん)、「みんなのほうが大事だから」(阿部さん)とすかさずフォロー。何よりもファンを大切にしてくれる、その細やかな気遣いと優しさにときめいた。

まだステージの興奮の余韻が冷めやらない9人が、おそろいのツアートレーナーに身を包み、ぎゅっと肩を寄せ合ってインスタライブに挑戦すると、同時視聴者数はなんと35万人超え! 使い方に慣れない9人のわちゃわちゃはもちろん、ハートマークを深澤さんがパクパク食べる仕草を見せるなど、初々しい反応は最高にキュートだった。

「舘様、パパに似てる」というコメントに宮舘さんが「おかえり」と返し、「受験生を応援してください」というコメントに「今が踏ん張り時、Snow Manの楽曲聴いて頑張って!」と阿部さんがエールを送るなど、リアルタイムでできる双方向のやり取りに、ファンとの心の距離はグッと縮まったよう。どれだけ大きなステージに立とうと、どれだけファンを増やそうと、いつもそばにいてくれるような親近感がある。それこそが、Snow Manの最大の魅力かもしれない。

そしてさらなる高みへ・・・・・・

「D.D.」でデビューした当時、「テッペン見せてあげよう」という歌詞には、覚悟と未来への期待感が満ち溢れていた。それから約3年……。ファーストアルバム「Snow Mania S1」はミリオンを達成。9月21日にリリースしたセカンドアルバム「Snow Labo.S2」も、それに迫る快進撃を続けている。さらに、インスタのフォロワー数は、開設から数日であっという間に100万人を突破。

まさに、有言実行。個性を磨き、ファンを拡大させ、さらにファンとの心の距離を縮めてくれるSnow Man。これからもきっと、たくさんのテッペンを見せてくれるはずだ。

撮影/詫間由佳 取材・文/松山 梢

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