このご時世、強く美しいからだ作りのために意識して摂りたいのが、【免疫力UP】食材。そんな食材を手軽に補える簡単スープを、管理栄養士・料理研究家の金丸絵里加さんに教えていただく連載の第3回目。今回は、老化防止のほか、女性にうれしい成分たっぷりの「玉ねぎ」を使ったスープをご紹介します。
\エイジングケアにもおすすめ!/
管理栄養士/料理研究家
金丸絵里加さん
女子栄養大学講師。“おいしい!と顔がほころぶような料理作り”をモットーに、健康にいいおうちごはんを提案。最新のレシピ本は『夫婦ふたりの健康を守る!シニアごはん』(エイムック)。
Q.免疫力アップにおすすめの食材は?
A.玉ねぎ
【解説】「玉ねぎに含まれる硫化アリルという物質は、刻んだりして空気に触れると、アリシンという物質に変化します。アリシンには血流を促す作用があり、これが免疫アップに一役買います。免疫細胞は骨髄や胸腺などで作られ、血管やリンパ管を行ったり来たりしますが、血流がよくなると、それがスムーズに運ばれるようになるからです。そのほか、玉ねぎには、高い抗酸化作用があるポリフェノールの一種のケルセチンも含まれ、体のサビつきを防ぎ、生活習慣病の予防にもつながります。料理に使うときは、細かく刻むほど空気に触れる部分が増えるので、みじん切りやスライスにするのがおすすめで、刻んでから10分程度放置するとアリシンが増加します」(金丸さん)
鮭と玉ねぎ、長芋の
ゆずこしょうチャウダー
材料(2人分)
●鮭……2切れ
●塩・こしょう……少々
●小麦粉……適量
●玉ねぎ……1/2個
●長芋……120g
●しめじ……1パック
●ブロッコリー……1/4個
●オリーブ油……大さじ1
●小麦粉……小さじ4
●水……2カップ
●コンソメスープ素……小さじ1/2
●無調整豆乳……1カップ
●塩……小さじ1/3
●ゆずこしょう……小さじ1/2~1
RECIPE
①鮭はひと口大のそぎ切りにし、塩、こしょう、小麦粉をまぶす。玉ねぎは1cm幅のくし形に切り、長いもは7~8mm幅の半月切りに。しめじは小房にほぐし、ブロッコリーは小房に分ける。
②フライパンにオリーブ油を熱し、鮭を並べ入れてサッと両面を焼き、一度取り出す。同じ鍋に玉ねぎを入れ炒めていき、蓋をして蒸らし、しんなりしてきたら小麦粉を加えて弱火で1~2分炒める。水とコンソメを加え、しめじと長芋を加えて蓋をしたら約10分煮る。
③鮭を戻し入れ、再度煮立ったら豆乳を加えてさらに5分ほど煮る。塩とゆずこしょうを溶き入れて味を調え、器に盛る。
\ココがポイント/
POINT①
「玉ねぎは、蓋をして蒸らしながら、しんなりするまで炒めるところがミソです」(金丸さん)
POINT②
「玉ねぎがしんなりとしてきたところで小麦粉を加える際には、焦げやすいので、注意しながら炒めましょう」(金丸さん)
Comment
まろやかでクリーミーな味わいの中に、
ゆずこしょうのほんのりとしたスパイシーさが加わった
大人の味わいを楽しめるチャウダー
「女性ホルモンと似た働きをする大豆イソフラボンを含む豆乳を使った、女性にうれしいスープです。鮭は、抗酸化作用が高いアスタキサンチンが豊富で、血管を元気にして生活習慣病を防いだり、老化対策などに効果的です。また、ブロッコリーには免疫力アップによいとされるビタミンCや、皮膚や粘膜を健康に保つために欠かせないβ-カロテン、血流をよくするビタミンEが多く含まれます。ビタミンC、β-カロテン、またビタミンEはどれも抗酸化作用が高く、シミ予防もサポートしてくれます」(金丸さん)
レシピ・料理/金丸絵里加 撮影/豊田朋子 フードスタイリング/竹中紘子 撮影協力/UTUWA 取材・文/和田美穂 企画・構成/鈴木里緒(MAQUIA ONLINE)