女性はホルモンの変動によって、1カ月のうちでも体や心、肌の調子が大きく変化するもの。それぞれの時期に最適な食事、栄養素、食べ方のコツを知って、毎日をもっと快適に過ごして。
周期に合わせて食べ方を変える、という選択肢
ホルモンサイクル別 おすすめ食事プラン
成城松村クリニック院長。女子栄養大学食生活指導士の資格も持つ。著書『医者が教える女性のための最強の食事術』(青春出版社)も話題。
4つのホルモン周期別・食べ方プラン
生理中、生理後、排卵後、生理前の4つの時期別に、摂るべき栄養素や食材、レシピなどをご紹介。時期に合わせて取り入れて。
生理中(Day1~7)
失われがちな鉄や、血行をよくするビタミンEを
「生理中に摂りたいのは、経血と共に失われがちな鉄。鉄にはヘム鉄、非ヘム鉄があり、動物性食品に含まれるヘム鉄のほうが体への吸収率が高め。冷えやすいので血行をよくするビタミンEを摂るといいですし、解毒機能を高めてデトックスを促す辛味成分、血液をサラサラにして生理痛を緩和するEPAも◎」
この時期に摂りたい
栄養素&食材
□鉄
牛肉や豚肉、いわし、かつお、あさり、卵などにはヘム鉄が豊富。ほうれん草や小松菜、黒ごま、ひじきなどに含まれる非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒に摂ると体内でヘム鉄に変わり、吸収率がアップ。
□ビタミンE
ビタミンEは、血行を促進するほか、女性ホルモンのバランスを整え、生理不順や生理痛を改善する作用も。かぼちゃ、にら、うなぎ、アボカド、赤ピーマン、バジル、卵黄、煎茶などに多く含まれる。
□辛味成分
しょうがに含まれるジンゲロンやショウガオール、ねぎ・にんにく・たまねぎに含まれるアリシン、唐辛子のカプサイシンなどの辛味成分は、肝臓の血流を増やして解毒機能を高めデトックスを促進。
□EPA
あじやさば、さんま、かつお、ぶり、まぐろなどの青魚に多く含まれるのがEPA。EPAは生理痛を引き起こすプロスタグランディンというホルモンの産生を抑え、生理痛をやわらげる働きも。
生理中におすすめのレシピ
この時期に摂りたい4つの栄養素をまとめてチャージ
あぶりまぐろのアボカドタルタルのせ
●材料(2人分)
・まぐろ(赤身さく)…1さく(200g) ・塩、こしょう…少々
・オリーブ油…小さじ1 ・ベビーリーフ…1パック
A
・アボカド…1個 ・トマト…小1個(120g)
・たまねぎ(みじん切り)…1/8個
・塩…小さじ1/3
・甘酒…大さじ1(※はちみつ小さじ1で代用も可)
・レモン汁…小さじ1 ・粒マスタード…大さじ1
●作り方
①アボカドは種と皮を取り、7~8㎜角に切り、トマトも同様に切る。ボウルにAの残りの材料を入れてアボカドとトマトを加え、トロッとするまでよく混ぜる。
②まぐろはキッチンペーパーで挟んで余分な水気を取り、塩、こしょうをふる。フライパンにオリーブ油を薄く塗り広げて強火で熱し、まぐろの表面を焼き、焼き色がついたらすぐに裏に返して焼き目をつけたら、まな板の上に取り出して、食べやすい大きさに切る。
③器に②をのせ、①を盛りベビーリーフを添える。
ビタミンEが多い明太子、カプサイシンを含む赤パプリカを使用
明太豆乳クリームと水菜の混ぜうどん
●材料(2人分)
・水菜…1/2束 ・赤パプリカ…1/3個 ・辛子明太子…1/2腹(50g)
・無調整豆乳…1/4カップ ・マヨネーズ…大さじ1・1/2~2
・しょうゆ…小さじ1 ・冷凍うどん…2玉 ・刻みのり…適宜
●作り方
①水菜は食べやすい長さに切り、赤パプリカは縦半分に切ってから横に薄切りにし、大きめのボウルに入れる。
②明太子の薄皮を取って別のボウルにほぐし入れ、豆乳とマヨネーズ、しょうゆを加えてなめらかになるように混ぜる。
③冷凍うどんはさっと濡らして耐熱皿に並べ、ラップをふんわりとかけて電子レンジ(600w)で7~8分加熱する。(たっぷりの湯を沸かして、袋の表示通りにゆでてざるに上げ、水気をきる方法でもOK)
④ ③が熱いうちに①のボウルに入れてさっと混ぜたら、②を加えて全体になじむように味を絡め、器に盛り、好みで刻みのりをのせる。
温活ドリンクも◎!
ごまきな粉はちみつシナモン豆乳
生理中には、温め効果の高い食材を組み合わせた温活ドリンクをおやつに。きな粉大さじ2、すり白ごま小さじ2、シナモン小さじ1/3、はちみつ(きび砂糖や黒糖でもOK)大さじ1をカップに入れてよく練り混ぜ、お湯50mlを少しずつ注ぎ入れながらなめらかに溶き、豆乳150mlを加えてかき混ぜればでき上がり。
サプリも上手く取り入れて
1日分にEPAの1日の目標量の1/3の334mgを配合。さらにDHA、DPAも配合。EPA&DPA 150粒¥1296/ファンケル
体への吸収がよいヘム鉄を、1粒に4mgと高濃度に配合。TAKAKO STYLE the Fe 60カプセル ¥6156/TAKAKO スタイル
経血&老廃物のデトックス
期間は鉄分を摂取して
「生理中は経血や老廃物が排出されるデトックスの時期。体温が下がるので体が冷えやすくなり、生理痛が起こったり、経血とともに鉄が排出されて貧血気味になる場合も。生理の不快感によってテンションが低めにもなりがち。生理前の過剰な皮脂分泌は治まるので肌の調子は回復。血行をよくする栄養素や、デトックスを促すもの、鉄などを補うのがポイント」
MAQUIA 3月号
撮影/安井真喜子 スタイリスト/竹中紘子 レシピ・料理製作/金丸絵里加(管理栄養士) イラスト/いいあい 取材・文/和田美穂 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
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最終更新日: