美容成分からコスメを選びたくなったら始めどき。おなじみの成分から話題の新成分まで、正しい知識を#美容成分辞典でディープに楽しく学んでいきましょう。ここでは、「サルチル酸」の特徴や働きについてコンパクトに解説。
医師が回答するMAQUIA公式ブロガー・美容ライターなど美容に関心の高い方からのさらに踏み込んだQ&Aも掲載しているので、美容成分について、もう一歩深く知りたい方にお勧めです。
≫ニキビケアにも! クリニックでピーリング剤にも! 「サルチル酸」の実力
つるんとなめらか肌を目指せる「サリチル酸」の働き
元々は自然界に存在する成分で、19世紀には鎮痛・解熱作用をもつ成分として注目されました。殺菌作用があるため、ニキビケアの医薬部外品有効成分として認められています。また、シャンプーや化粧品、歯磨き類などの製品の抗菌・防腐目的で配合されたり、角質軟化作用があるため、タコやウオノメを除去する医薬品にも使用されています。
ニキビやニキビ痕を治療するためのピーリング剤として、クリニックでサリチル酸マクロゴールを使用することがあります。
※イメージ図
「サリチル酸」配合の化粧品による肌トラブルは……
「サリチル酸」は1960年代にWHOから毒性の勧告を受けたことにより、飲食物への配合は一切されなくなりました。ただし、化粧品への配合量は厚労省から定められており、その範囲内では肌への刺激性やアレルギー性、光毒性といったリスクはほとんどない、きわめて安全性の高い成分であるといえます。
≫美容成分Q&A
医師が回答! 美容成分「サリチル酸のここが知りたい 」
美容に関心の高い方から募った「サリチル酸」についての疑問を、医師・友利新先生に伺いました。
内科・皮膚科医
友利 新先生
医師(内科・皮膚科)、日本内科学会会員、日本糖尿病学会会員、日本皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会会員。東京女子医科大学卒。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。「体で一番大きな臓器である肌を健やかに保つことは、健康を保つことにつながる」をポリシーに、見た目だけでなく心のQOL(生活の質)を上げていく丁寧な診察で人気に。現在都内クリニック勤務のかたわら、美容と健康のための正しい情報を発信する啓蒙活動を、マキアを始めとした雑誌やWEB媒体、テレビなどで多く手がける。2004年第36回準ミス日本。YouTubeやInstagramでの発信も好評。著書多数。最新刊は、YouTubeで紹介したトピックスを中心に美容知識と最新情報を盛り込んだ『女医が教えるキレイのとっておき 読む 友利新チャンネル』(飛鳥新社)。
Q.毎日使うことで副作用は出ないでしょうか? 強い効果があるイメージなので、使い続けることで肌の免疫力が弱くなってしまうのではないかと感じてます(MAQUIA公式ブロガー やまさやさん)
A.「おっしゃるようにサリチル酸はピーリング作用が強いので、敏感肌の方は使用を控えた方がよいと思います。ただし濃度にもよりますので、サリチル酸が配合された化粧品がすべてNGというわけではありません。
また、使い続けることで肌の免疫力が落ちることはないので、そもそもアレルギーがあるというケースを除けば、免疫力への影響は心配しなくて大丈夫です」(友利先生)
取材・文/高見沢里子 イラスト/きくちりえ 構成/有住美慧
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