ネイルサロンに行く時間がないからと、ケアを怠ってしまいがちなのが足の爪。でも、セルフケアでキレイな形に整えることは可能なんです! 育爪スタイリストの嶋田美津惠さんに足爪の形の整え方を教えていただきました。
育爪スタイリスト。育爪サロン「ラメリック」代表。大手ネイルサロンに勤務後、付け爪なしで爪の形が変わるネイルサロンを開業するも、化学物質過敏症を発症し、それを機に有機溶剤を一切使わずに素の爪を育てる育爪サロンに完全移行。現在、大阪と東京で2店舗を経営。爪を飾る必要すら感じないほど、美しい爪になると評判。著書に『女は爪で美人になる ネイルしない、磨かない、ムリしないでキレイになる』(SBクリエイティブ)などがある。
【足の爪はセルフケアで、驚くほどキレイになる!】
足爪を自分でケアするときのポイントを、嶋田さんに伺いました。
「足の爪は、つい切りすぎてしまうことが多いのですが、短く切りすぎると、両角を削れずに角が残るので、指の皮膚に食い込んでしまい、指に痛みが生じる原因になります。ですから、紙やすりで形を整えるのがおすすめです。爪の長さは、足指と同じ長さか、1〜2㎜ほど長いのが理想的。それ以上、短くすると爪が皮膚に食い込んで痛みの原因になるのでNG。また、普段からネイル用のオイルで保湿をすることも大切です。オイルを爪の裏からたらすだけでも格段にキレイに。朝、晩の1日2回、保湿するのが理想的です」(嶋田さん、以下同)
足爪を整えるときのおすすめの形は、
角が緩やかな楕円形カーブの「アークスクエア」
足の爪を整える前に知っておきたいのが、嶋田さんおすすめの足爪の形。
「足爪は、緩やかな楕円形のカーブを描いた『アークスクエア』という形がおすすめです。この形は、平たい爪でもキレイで立体的な爪に見えるうえ、つま先が何かに当たっても滑って衝撃を受け流してくれるため、爪がダメージを受けにくいというメリットもあります。ただ、足の爪は、指ごとに形や大きさが違っていたりして、アークスクエアに整えることが難しい場合もあるので、厳密にこの形に整えなくてもOKです。あくまでも目安に」
まず、爪の表面にへばりついている
薄皮をコットンで拭き取る
さっそく足爪のケアをスタート。最初に、爪の薄皮を拭き取ります。
「薄皮というのは、爪と甘皮の間にある薄い膜で、爪の表面にへばりついています。これを取り除くと爪がキレイに見えますし、薄皮と甘皮がつながってできるささくれを防ぐこともできるので、まず最初に拭き取って取り除きましょう。足爪全体をぬるま湯に1〜2分つけてから薄皮をふやかし、次に、手の親指に濡らしたコットンを巻き、足爪の表面にコットンを当てて根元に向かって押し上げるように拭き取ります。すべての足爪に行いましょう」
足爪を紙やすりに垂直に当て、
横方向に引いて長さを整える
次は、長さを整えていきます。用意するのは、爪用の紙やすり。
「ネイルファイルと呼ばれる爪用の紙やすりを用意します。紙やすりは、動かすスピードや力の入れ方を加減しやすく、爪を短くしすぎないのでおすすめ。きめの粗いほうは爪の長さを整えるときや、カーブやサイドを整えるときに使い、きめの細かいほうは、形が整った後、最後に断面を整えるのに使いましょう。まずは、足爪の長さを整えます。足の親指の爪を紙やすりに垂直に当て、横に一方向にゆっくりと引いて長さを整えます(イラスト2)。爪の長さは、足の指と同じか、指より1〜2㎜ほど長いのがベスト。親指以外の指は、少し持ち上げて、ほかの指に当たらないようにし、同様に、紙やすりを横に一方向に引いて長さを整えましょう(イラスト3)」
爪のカーブを作ってサイドを削り、角を整える
「次に、カーブを作ります。紙やすりを爪に当てた状態で、爪の一方の角から反対側の角までを往復させて、弧を描いた楕円の形にしていきます(イラスト4)。すべての爪に行いましょう。次に、サイドを削ります。爪のサイドの下に紙やすりを入れて、爪の先のほうに向かってゆっくりと引きながら削ります(イラスト5)。両サイドとも削りましょう。すべての爪を同様に。ただし、爪の長さが短い指は、サイドは削らなくてOK。続いて、角を整えます。爪の角に紙やすりを当て、緩やかなL字を描くようなイメージでゆっくりと往復させながら動かします。スマホの角のような角丸にするイメージです(イラスト6)。すべての爪を行いましょう。すべての工程で、足の指が揺れないようにしっかりと手の指で押さえながら行うのがポイントです」
爪の繊維カスの“バリ”を取り除き、
断面をなめらかに整える
続いては、“バリ”を取るケア。「爪は3層の繊維でできていて、爪の先端を削ると、断面に繊維のカスのようなものが出てきます。これを“バリ”と言います。これを取り除くために、まず足指全体をぬるま湯に10秒ほどつけます。そうするとバリが浮いてくるので、タオルで水分を拭き取ったら、紙やすり(目の細かいほう)を爪と水平に当てて動かし、浮いてきたバリを取ります(イラスト7)。濡らしたコットンで拭き取ってもOK。最後に、形を整えた足爪の断面に紙やすりの目の細かいほうを当て、そのまま爪の一方の角から反対側の角までを往復させて、断面をなめらかにします。すべての爪を行ったら終了。仕上げにネイルオイルを爪の裏から塗って保湿をしましょう」
【編集部セレクト 爪のセルフケアにおすすめのアイテム】
足爪のセルフケアには、市販の紙やすりを使用しましょう。安く手に入る紙やすりでOK。また、ネイルオイルは、好きな香りのものなどを選んで。最新のネイルオイルは、以下の2品です。
手軽に買いやすい、無印良品の爪やすり
爪の長さや形を整えるハード面と、表面をなめらかにするソフト面が裏表になった爪やすり。爪やすり (2枚入)¥250/無印良品
西陣織「HOSOO」とのコラボで生まれた
春らしく華やかな香りの限定ネイルオイル
西陣織「HOSOO」とukaのコラボで生まれたネイルオイル。桜餅を思わせるトンカビーンズに、ダマスクローズ、ジャスミン、イリスを配合した春らしく華やかな香り。蓋を開けたときに見える内筒部分には「HOSOO」のテキスタイルをプリント。uka ネイルオイル サクラサク 5ml¥4180/uka Tokyo head office(3/17より限定発売)
8種類の植物オイルとシュガースクワランで、
爪や甘皮を柔らかく整えて健やかに
オリーブ種子油やマカデミア種子油など8種類の植物オイルと、皮脂膜の形成に役立ち、バリア機能をサポートするシュガースクワランが、爪や甘皮をしっとり柔らかく整えて健やかに保つ。トーン キューティクル ネイル オイル 10㎖¥1980/トーン
足の爪はもちろん、手の爪の正しい「育爪」方法をさらに詳しく知りたい人は、嶋田さんの著書『女は爪で美人になる ネイルしない、磨かない、ムリしないでキレイになる』(SBクリエイティブ)をチェック! 育爪サロン特製の素の爪専用 紙やすり付き。
イラスト/二階堂ちはる 取材・文/和田美穂 構成/中村千夏(MAQUIA ONLINE)
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