どうしてお風呂に入ると疲れが取れるの? 「MAQUIA」2月号では、美眠&リカバリーを叶える、お風呂での簡単ケア術を専門家が教えます。
疲労物質をリセット
美眠&リカバリー編
お話を伺ったのは
フロフェッサー
後藤康彰さん
日本健康開発財団 温泉医科学研究所主席研究員。「日本の入浴」を研究。著書に『女子力UPのための最新入浴法』(虹有社)。
ナイトケアアドバイザー
小林麻利子さん
睡眠改善インストラクター。著書に『ぐっすり眠れる、美人になれる! 読むお風呂の魔法』(主婦の友社)など。
エステティシャン
髙橋ミカさん
「ミッシィボーテ」主宰。女優やモデルからの信頼も厚く、「M’S COSME」などのプロデュースも手がける。
Q.どうしてお風呂に入ると
疲れが取れるの?
A.血流で疲労物質が回収されるから
「温まると血流が促進されて酸素と栄養が運ばれる一方、二酸化炭素や疲労物質が回収されることで疲れをリセットできるのです。末梢の血流は肌にも影響します」(後藤さん)
Q.ストレス解消できるって本当?
A.浮力にリラックス効果あり
「湯船に首までつかると、浮力の作用で体重は10分の1程度に。関節や筋肉も重力から解放されるためリラックスできます。好きな香りをプラスすればより効果的」(後藤さん)
Q.美眠に導くお風呂のタイミングは?
A.起床時刻から逆算するのがコツ
「起床時刻から就寝時間を決め、その1~2時間前には入浴する"逆算美容"を。帰りが遅い日は湯船につかるだけにして翌朝髪を洗う『分浴』でもOK」(小林さん)
Q.スポーツの試合に向けて
コンディションを高めたい
A.2日前からHSP入浴法
「傷んだ細胞を修復するタンパク質(HSP)を増加させるHSP入浴法でいい結果につながるかも。試合の2日前から42℃で10分、41℃なら15分の全身浴を」(後藤さん)
Q.筋肉痛にはシャワーのほうがいい?
A.入浴で疲労物質の排出を
「入浴で血行がよくなれば疲労物質が排出されます。ぬるめのお湯にゆっくりつかり、筋肉をほぐしましょう。筋肉が熱を持っているなら入浴せずに冷やして」(後藤さん)
Q.運動後、お風呂で疲労回復するには?
A.スポーツによって違いあり
ランニング
●入浴はクールダウン後
すぐに汗を流したくても、まずはしっかり水分補給を。その後、ストレッチなどで体を十分にクールダウンしてからの入浴がベスト。
●朝or昼ラン派は夜にしっかり
走った後に仕事があるならシャワーのみでOK。夜は40℃前後のぬるめのお湯に肩まで20分つかり、その日のうちにリカバリー。
●ナイトラン派は軽めに入浴
体温が高い状態で入浴すると交感神経が優位なままで眠りに悪影響。38?39℃で10分程度つかり、快眠による疲労回復を目指して。
ゴルフ
●ゴルフ場で全身浴+半身浴
ラウンド後は5分の全身浴で首&肩周りの血行を促進し、10分の半身浴で体を温めて。ただし手首などを痛めた場合はシャワーに。
●帰宅後ぬるめに15分
じつは長距離ドライブも疲労のもと。帰宅後は40℃くらいのぬるめのお湯に全身浴で10~15分程度つかって、ゆっくり血行促進。
●好きな香りで緊張をほぐして
ラウンド中は神経を集中するため心も緊張するもの。好きな香りの入浴剤を使えば、副交感神経が優位になってリラックス&快眠へ。
Q.ぐっすり眠れるお風呂の
温度と入る時間は?
A.40℃で15分
「お風呂の効果を最大限に得るなら40℃で15分、全身浴でつかるのが理想的。浴室暖房やシャワーで浴室をしっかり温めるなど、環境を整えることも重要」(小林さん)
Q.体を洗っていると冷えてしまう
A.お風呂の入り方を間違えている証拠!
「お湯の温度や入浴時間が足りていない可能性大。また、温風でも濡れた体には冷風となるので24時間換気も含めて風は遮断して。髪を洗う時は足湯で冷え防止に」(小林さん)
Q.目の疲れも解消したい
A.目を閉じるだけでも効果的
「お湯につけたタオルなど40℃の温熱を目にあてるとストレスホルモンが低下し副交感神経が高まるというデータが。目を閉じて光の刺激を遮るだけでも効果的」(小林さん)
Q.全身浴ってどこまでつかればいい?
A.リンパの出口がある鎖骨まで!
MAQUIA2月号
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/榛沢麻衣 スタイリスト/梅林裕美 モデル/福吉真璃奈(マキアビューティズ) イラスト/さとうあゆみ 取材・文/国分美由紀 構成/芹澤美希(MAQUIA) 協力/アワビーズ UTUWA
【MAQUIA2月号☆好評発売中】