今回の連載は、神崎さんの代名詞とも言える色気の提案。黒ワンピ、肌見せ、巻き髪など、これまでの王道色気論を一掃して、新しい時代の色っぽさについてレクチャーします。
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる
Scene:知的な色気が欲しい日
凛々しさや潔さから生まれる
新しい「色気」にアップデート
「今回のテーマは色気でいきましょうか」ーー毎号テーマを決めたら、それに合うコスメと衣装を選び、撮影という流れ。選んだ衣装は、体のラインを程よく拾いながらも、ほんのりリラックス感もあり、柔らかな空気感も含むニットワンピース。デコルテや体のラインが見えることから、黒では色気がたちすぎるので清潔感引き立つ白を選択した。
メイクは肌にフォーカス。眉やアイラインといった、一目瞭然の色気の出し方もあるけれど、今年は断然肌。ぴんと背筋を伸ばした佇まいのような、あの端正な空気感を肌で表現したら、それは色気というものの更新ができるのでは?と思った。選んだのは、ピンッと張り詰めたような、一点の緩みも感じさせない走る艶を作りだすクッションファンデ。ハリがみちるだけではなく、みずみずしさ溢れるところがこのテーマにぴたりとくる。それに加えるのは、多幸感が滲むチーク。1色1質で作る頬ではなく、クリームでじわりと幸せを滲ませ、そこにパウダーを重ね、この幸せを柔らかく包み込む。フォギーな質感で包むことで、幸せの肌あたりが優しくなるからだ。幸せというものは時に、人への触れ心地が自分勝手な圧を出すこともあるから、今回はふんわりと纏い、人への伝わり方にも工夫をしたセレクトだ。
この仕上がりを見て、「意外」と感じる方も多いのでは?と思う。その一番は多分「前髪」。色気というと、髪は柔らかくおろし、顔や肩に優しく流れる。そんなイメージがあるからかもしれない。けれど、ここ数年、わたしの中ではもちろん、時代的にも色気というものが多様化したように感じている。だからこそ、今回はその中でも今、わたしが一番「いいな」と思っているものを選んだ。いいね、かっこいいね、美しいね。今そう感じる色気は、個性や凛々しさから生まれるものだ。多数の曲線や広めの肌面積で作る見慣れた色気とは違う、潔さから香りたつ色気。衣装やメイクで要素を集め、組み立て、このまとめ髪と前髪で仕上げをした。
いわゆる「色気」も、もちろんいい。けれど例えばもうひとつ、新しい色気を楽しむのはどうだろう。
みずみずしい肌艶
×フォギーな血色
肌にピタッとフィットするハリを感じる艶肌に、チークではぬくっとした色気を仕込んで。チークはクリームを頬の中央に広げてから、パウダーを横長になじませ、ふんわりと仕上げる。
a 高発色のクリームと柔らかな発色のパウダーがセットになったチークカラー。今回は肌にすっと溶け込む血色ベージュをセレクト。ブロウンアウェイ ブラッシュデュオ 04 ¥4180/THREE b 高密着でハイカバーながら、みずみずしい艶感を叶える。&be クッションファンデーション ライトベージュ SPF24・PA+++ ¥3520/Clue(3月1日発売)
うなじの美しさが際立つまとめ髪
THE色気を象徴する、ダウンスタイルの巻き髪に頼らない、新スタイルの提案。タイトに仕上げたアップヘアなら、うなじから肩のラインがすっきり見えて、そそるポイントに。
ボディラインを程よく感じる
白のオフショルワンピ
選ぶべきはタイトすぎず、ゆるすぎないニットワンピ。袖を通すだけで誰にでも色気がプラスされる、オフショルがベスト。白という色がもつ上品さ、知的さも加わり、美しさが昇華される。
MAQUIA 4月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/天日恵美子 ヘア/Shuco〈3rd〉 スタイリスト/松島 茜〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
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