9月22日にデビュー20周年を迎えるSUPER EIGHTが同じく創刊20周年のMAQUIAに初登場。客席が埋まらなかったデビュー時、メンバーの脱退、改名など、いくつもの壁を乗り越え、決して平坦ではない道のりを歩んできた5人。それでも歩みを止めず、話し合い、磨き、笑い続けてきた彼らに、“続けること”の意味や重みを問いかけてみた。続けることに縛られる必要はない。けれどその過程にも、その先に見える景色にも、唯一無二の美しさがある。彼らが愛され続ける理由がここにある。
20年を、強さと誇りに変えて
今こそ届ける希望のうた
SUPER EIGHT
スーパーエイト●2004年9月にシングル『浪花いろは節』でCDデビュー。ダンス・バンドどちらもこなすパフォーマンス力はもちろん、明るいキャラクターでお茶の間に愛されている。
メンバーとファンと共に…続けることで見えた景色
丸山デビューしてからの約20年は、とにかく濃厚な時間でしたよね。
横山長かったような気もするし、短かったような気もするし。
村上良いことも悪いことも、楽しいことも悔しいこともあったし。
大倉ピンチも経験したしな。
安田色にたとえるとほんまにカラフル。こんなにたくさんの経験ができたのは20年続けてきたからなんやろうなって、今はそんな実感です。
「忍耐強い」エイターに支えられてここまできた
——9月22日にデビュー20周年を迎えるSUPER EIGHT。いくつもの困難を乗り越えながらも足を止めずに走り続けてきた5人。
安田“続ける”って簡単なことのようでそうではないんだよね。僕たちの20年を振り返っても、メンバーの脱退があったり、コロナがあったり……。いろんな要因で立ち止まりそうになったことも、立ち止まらざるをえないときもあったし。
——決して順風満帆とは言えなかった彼らの歩み。壁にぶち当たるたび、それを乗り越える力になったのが“話し合う時間”だったそうだ。
村上僕たちは大阪時代にスポットライトがなかなか当たらない下積みを経験しているんですけど。そのときに、ちゃんと経験してぶつかって、全員で話し合うっていう下地ができた。だからこそ、しんどいときもあれば面倒くさくなることもあったけど、誰も逃げずに向き合い話し合うことができた。それはやっぱり大きかった気がするな。
——壁を乗り越えるたびに強まっていった5人の絆。「誰かが一人でも諦めていたら、20周年はなかったと思う」と丸山さんは続けます。
丸山メンバーもやけど、それはファンの皆も同じですよね。皆が諦めずに僕たちのことを信じ続けてくれたから、僕たちはステージに立ち続けることができているわけで。
村上エイター(ファンの呼称)はほんまに忍耐強いなって思う。こんなにも傷だらけのグループを愛してくれて、人生の貴重な時間までベットしてくれているわけですから。
丸山確かに忍耐強いよな。
大倉愛情も深いしな。
横山最近、客席見ていると思うもんね。オレらも歳をとったけど、皆も歳をとったなって。でも、そんなふうに一緒に歳を重ねていることが嬉しかったりもするんだよね。
安田一緒に人生を歩んでくれている、それはほんまに感謝よな。
20年前のスーツを今でも着こなせる男
安田僕ね、ライブ会場に向かう道のりが好きなんです。何度も見てきた景色だったりするんだけど、それだけに、いろんな思い出が蘇って。あぁ、今からあの素敵な時間が始まるんやなって気持ちになるんです。
丸山初めて広い会場でライブをやったときも感慨深そうに言っていたもんな。「ここに『Do you agree?』が流れるんやなぁ」って。
安田京セラドームでね。あれを歌えたときは嬉しかったなぁ。初めて僕らがもらった曲やからね。
――たくさんの思い出を共有しながら、一番近くでお互いを見守り続けてきた5人に“メンバーのいい意味で変わったところ、変わらない素敵なところ”を尋ねてみると……。
村上ヨコの変わらないところといえば、やると決めたことを絶対に貫く意志の固さと強さ。ダイヤモンドよりも硬いですからね。で、ヤスの変わったところといえば、やっぱり死生観でしょうね。大きな病気を経験したことで、我々はまだわからない価値観や感覚を手にしているから。
丸山そんなヤスくんの変わらないところといえば……蓄膿症?
安田そうね、まだ治ってないね。
横山この質問、素敵なところを答えるんじゃないの?(笑)
丸山そんな蓄膿症を抱えながらも頑張っているところが、彼の素敵なところなんですよ♡
安田ありがとう♡ そんなマルの変わったところは……。
丸山(安田さんの耳元で小声で)味やな。まさに、大人の味やな。
安田こういう、ちょっと暑苦しいところが増しました。
村上で、今も昔も変わらないのは字の汚さ。完璧ではなく人間味溢れるところが彼の魅力です(笑)。
横山大倉はもうプロデューサー業というか。俯瞰の視点の深さと広がりは進化するばかりだよな。
村上そんな彼の変わらないところといえば……体が弱い(笑)。
大倉からだ、弱いっすねぇ。それが素敵なところかどうかは謎ですけど、弱いっすねぇ(笑)。
村上最後に僕の変化を自己申告しますと、白髪が増えましたね。まるでサンタクロースのように真っ白な父親のDNAをしっかり受け継いで。
横山でも、この人、体型が20年前からほとんど変わってないんですよ。あんなに大量の飯食ったり、甘いもん食べるのに、なんでなん⁉
村上それも遺伝なんかなぁ。特に何もしてないのに、20年前のスーツ、今でも普通に着れますからね、僕(笑)。
男の美しさが宿るのは“中身”なんだと思う
アンチエイジングではなくむしろ、エイジング求む‼︎
村上さっき、スタッフさんから「マキアは美容雑誌なので皆さんの美しさの秘密も教えてほしい」と言われたんだけど。ほんまにね、僕らなんも意識してないんですよ。
大倉食べたいもんを好きなだけ食べたいし、我慢するのも嫌いやし。
横山なんなら、マルと大倉は今でも仕事の合間に弁当とカップラーメンを一緒に食べますからね。
丸山それは体型に影響を及ぼしたりしないのか? もちろん多大な影響を及ぼしますね。なので、パンパンになったときは急にファスティングをしてみたり、急にピラティスに通い始めたり。で、最終的に周りから「そんな急に体を追い詰めたら逆に不健康やぞ。普段からやっとけ」と怒られるのがいつもの流れ(笑)。
横山でもオレ、気を抜いているときのマル、めっちゃ好きやねん。ずっとお菓子を食べていて、途中、満足気にヒゲをさわんの。あの姿、かわいいんだよなぁ(笑)。
――メンバーが集まると楽しい会話が始まり、あちこちでウワッと笑い声が上がる。それもまた、この20年、ずっと変わらないこと。
横山カッコつけるのも得意じゃないし、今も昔も僕らはずっと基本的に自然体ですからね。
村上外見に関しても年相応が素敵というか。エイジングがかっているほうがカッコイイと思うしね。
大倉大事なのは外見よりも中身やなって、年々思うよね。性格が良くて、人間がいい人と付き合いたいし、自分もそうありたいなって。
安田僕はいつか島のおじいちゃんみたいになれたらいいなぁ。島を訪れた若者の話を聞きながら「うんうん、そっか、それが君の答えだよ」って、言ってあげられるような。
丸山今回はSUPER EIGHTもマキアも同じ“20歳”というご縁で誌面を飾らせていただきましたが。いくつになっても「人生は種マキア(種まきや)」(笑)。これからも驕らず、焦らず、今を楽しみながら前進していける自分たちでありたいですね!
SUPER EIGHT Information
7月31日(水)に、SUPER EIGHTの最新アルバム『SUPER EIGHT』 が発売!「SUPER EIGHT=SUPER HERO」をテーマに、物語を紡ぐように構成されたバラエティに富んだ楽曲群が収録。お見逃しなく!
MAQUIA 9月号
撮影/神戸健太郎 ヘア&メイク/山﨑陽子 スタイリスト/袴田能生〈juice&juicy〉 取材・文/石井美輪 構成/萩原有紀(MAQUIA)