1997年、『硝子の少年』で鮮烈なデビューを飾ったKinKi Kids。ふたりはそこから25年、共に歩み、数々の美しい音楽を世に送り出してきた。どんな思いで時を重ね、走り続けてきたのか、今の思いを聞いた。
祝25th Anniversary
ふたりにしか奏でられない世界を支えてきた、その美学とは?
KinKi Kids
美しく時を重ねるということ
唯一無二の個性が重なった時、美しいハーモニーが生まれる
守るもの、自由にやるもの、そのバランスが大事です
「僕たちはKinKi Kidsの活動も、ソロ活動も両方やっていますけれど、それぞれ、守るものと、自由にやるもののバランスをどう保つかが、大事だと思っています。というのは、年齢とともにどうしても守らないといけない部分が多くなります。一方で、自分の中で、ある意味、余裕みたいなものが生まれて、自由にできる部分も増えてきました。このバランスが崩れると、『これを守らなきゃ!』ってガチガチになって、遊び心がなくなってしまうので、今後もいいバランスを保っていきたいです。」
Koichi
考えてなさそうで考えている、“二人”という関係性の話
「僕らは趣味嗜好が異なるし、性格も全然違う。その分、混ぜた時に想像通りにいかない点が面白い部分なのかな。二人だとできることに限りはあるけれど、お互いがよければ何でもアリな柔軟さも。夫婦と同じで二人ならではのネガな面とポジな面があって、双方に揺れる中でリズムが生まれて未来に進んでいっている感じですね。何せ苗字が一緒ってところから始まった妙な縁なので(笑)、それをいかに自分たちらしく有意義なものにするかを考えながら、始まりの延長を今も生きています。」
Tsuyoshi
二人のシンボル色が混じる一瞬を歌詩に
「『Amazing Love』では、山下達郎さんの曲に、二人で歌詩を書くことになりました。振り返ると、剛くんとの出会い、達郎さんとの出会い、ひとつひとつが奇跡のようだと思って、それを歌詩に込めたいと思ったんですね。日没時の短い一瞬をマジックアワーと言いますけれど、僕たちのカラーである赤と青が混じる、魔法のような瞬間を描きたいと考えていたら、剛くんも同じことを考えていて。KinKi Kidsとして、二人の目指す方向が同じだったとあらためて感じました。」
Koichi
歴史を守るためには変化も必要
「今の後輩くんたちを見ると、楽曲も衣装も昔のジャニーズとは違うなって感じます。変化を拒む人もいるけれど、僕の故郷である奈良が1300年前の話をデジタルで伝えているように、ジャニーズの歴史が守られるためには切り拓いていく部分も必要だと思う。自分の音楽で……なんていう意識は全くないけれど、僕のやってきたことが少しでも後輩くんたちにとっていい道に繋がっていたらいいなと思っています。」
Tsuyoshi
女性も失敗を恐れずチャレンジを
「大きいチャレンジだと勇気がいるから、メイクとかファッションで、ちょっとしたことで冒険してみるというのがいいんじゃないですか。えっ、彼女がちょっと変わったメイクでデートに来たらどうするか? 『どうした? それ』って言いますね(笑)。そこで彼女が『最低!』って怒ったりしたら、『いや、知らんし』ってなっちゃいますけど、『これがかわいいの!』『これが今流行りなの!』ってちゃんと主張してくれたら、『勉強になります』って納得すると思います(笑)。」
Koichi
二人で曲を作ることにすごく意味を感じます
「『Amazing Love』は二人で詩を担当しましたが、山下達郎さんの楽曲に詩を書ける人は限られているので非常にラッキーだったと思います。僕自身は二人で作ることの意味を強く感じていて、できるのであれば合作曲を出し続けたい。とはいえ光一くんには舞台もあり、タイミングが難しいという現実も。なので何が何でも……というわけではないですが、いろんなタイミングが合う時があれば、僕は何の担当でもどう分業しても何でも大丈夫ですよっていうスタンスでいます。」
Tsuyoshi
1997年にシングル『硝子の少年』でCDデビュー。デビュー25周年イヤーとなる今年は、先日開催されたドーム公演『24451 〜君と僕の声〜』や、16社の企業のテレビCMに25円で出演する異例のキャンペーン『#キンキ25円でCM出演』など、さまざまなメモリアル企画を展開している。
『Amazing Love』
CDデビュー25周年第2弾の45thシングル。デビュー曲を手がけた山下達郎氏による楽曲に、KinKi Kidsの2人が共同作業で歌詩をのせたアニバーサリーソング。【通常盤】¥1210/ジャニーズ・エンタテイメント
MAQUIA10月号
取材・文/佐藤裕美 真島絵麻里 構成/清田恵美子(MAQUIA)
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