新星のごとく私たちの前に現れた美しい“王子様”。彼はどこからやってきたのか、そして、どんな人なのか。インタビューから見えてきた“意外な素顔”をお届けします。
Special Interview
今、いちばん興味深い彼と一日過ごしてみた
ギャップの王子様
渡邊圭祐
ドラマ『推しの王子様』の好演が話題に。演技はもちろんのこと、まさに“リアル王子様”な美ビジュアルでも注目を集めている渡邊さん。
「そう言っていただけるのは嬉しいのですが、実際は“王子様”からかけ離れているかもしれない。僕が大事にしているのは外見よりも中身。どちらかというと“面白さ”に重きを置いて生きてきたタイプなので(笑)。学生時代の友達も同類が集まっていて。笑いに厳しく貪欲で面白くない奴はどんどん淘汰されていく、そんなグループに最後まで残ることができたのが僕の誇りだったりして」
美しいだけでなく面白いなんて、間違いなく女子からモテたはず‼
「それが、そんなことなくて。僕の人生は完全に男子モテ。女子からは全然モテなかったんですよ。それどころか、あまり感情表現が大きくなく口調も淡々としているせいか、最初は“クールぶっている”“カッコつけている”なんてネガティブなイメージを持たれがちで。クラス替えの度になぜか女子から敬遠されるんですよ。で、時間が経ってようやく“面白い奴じゃん”に変わり仲良くなれるっていう。本来の自分とは違う先入観を持たれてしまうこともある。この外見のせいで損をしたことも実は多かったりするんですよ」
面白いこと、楽しいこと、
そして、人が何より好き
外見だけのつまらない男にはなりたくない、それが渡邊さんの美学。中身がどれだけ大事か力説しながら「でも、他校の女子生徒からは“王子様”と呼ばれていました。それだけはちょっと自慢させてください」と笑う。近寄りがたさすら感じる美しさとは裏腹に素顔はとてもフランク。
「気づいたら居酒屋で隣の人と一緒に飲んでいる、それも僕にはよくあること。地元の仙台は壁がないというか、集まる場所が限られているので、自然と同じ店に顔見知りが集まるんですよね。友達の友達はみんな友達っていう感覚も強くて。友達のSNSで見かけた人がいれば“乾杯”。結果、飲み友達がどんどん増えていくっていう(笑)」
楽しいことが好き、面白いことが好き、そして、人が好き。それは今も昔もずっと変わらないこと。
「それだけに、上京してからは一抹の寂しさを感じることも。僕が役者デビューしたのは約3年前。『仮面ライダージオウ』の撮影後、すぐに新型コロナウイルスが蔓延してしまったので。飲みにも行けないし、東京も全く満喫できていないんですよ」
日常が戻ったら行きたいのはやっぱり飲み屋。「オシャレなバーは緊張するから苦手。赤提灯系の居酒屋が好き」と語り「ふと隣を見たら僕が飲んでいる。そういうこと、普通にあると思いますよ」と笑う。
「話しかけてくれて全然OKです。ただ“キャー♡”と言われるのは慣れていないだけに戸惑ってしまうので……。“あれ、友達だったっけ?”くらいのフランクさで話しかけてくれるとありがたいです(笑)」
MAQUIA1月号
撮影/中野敬久 ヘア&メイク/松岡奈央子 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 モデル/渡邊圭祐 取材・文/石井美輪 企画/萩原有紀(MAQUIA)