「MAQUIA」3月号では、怒りやキレる感情と上手に付き合う「アンガーマネジメント」を大特集。実際にイライラした時はどうすればいい? よくあるシチュエーション別に、今日から実践すべきテクをご紹介します。

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イライラムカムカ 怒りやキレる感情は肌にもストレス!
アンガーマネジメント」して上手に怒りと付き合うには?


教えていただいたのは
アンガーマネジメントコンサルタント 安藤俊介さん
日本アンガーマネジメント協会代表理事。日本にアンガーマネジメントを導入した第一人者。著書に『「怒り」が消える心のトレーニング』など。


イラッときたら即実践
怒りを抑える12のテクニック

怒りで後悔しないための
“技術”を身につけて

「怒る行為は、“安上がりなエンターテインメント”なんです。人間は、怒ることで気持ちよくなったり、“自分が正義”と勘違いしやすい。けれど、怒りは人生を壊してしまう唯一の感情でもあります」(安藤さん、以下同)

怒りの感情自体が悪いわけではなく、大切なのは振り回されないようにコントロールすること。「アンガーマネジメントとは、怒りの感情で後悔しないこと。そして自分の価値観を知るためのトレーニングでもあります。失敗しても反復練習を続けることで、誰もが習得できる“技術”なのです」

無駄にキレないだけでなく、上手に怒りを伝えることも重要!「具体的なリクエストをシンプルに、明確に伝えましょう。怒っていいポイントは、事実・行動・結果です。相手の性格・能力・人格を否定してはいけません」


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01
上司から八つ当たりされた
事実だけを聞く

相手が感情的になっている場合、すべてを真に受ける必要はなし。「“事実”と“思い込み”を切り分けること。聞かなければならないのは業務に関する“事実”のみ。理不尽な意見や八つ当たりは、ただの“思い込み”なので、聞き流せばOK。普段から判断基準を持っておきましょう」(安藤さん、以下同)


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02
気分屋な上司に振り回されてストレス
相手ルールを観察する

「アンガーマネジメントは合気道のようなもの。積極的に動くより、相手の怒りを受け流すことを優先させましょう」。まずは相手を観察し、ルールや優先順位を見極めて。もしルールがぶれる人なら、できるだけ受け流す工夫を。また、いい結果につながるパターンがあるなら、ぜひ再現にトライ!


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03
ベッドに入っても怒りが収まらない
真っ白な紙をイメージする

怒りをエスカレートさせないために効果的なのは思考の切り替えではなく、思考を停止させること。「頭の中で真っ白な紙をイメージしてみてください。怒りを反芻したり、原因を探るよりも、イメージの力を借りて怒りを手放すことが重要。ほかに、イライラした気持ちを丸めてゴミ箱に投げ捨てるイメージも有効です」


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04
昔の嫌な記憶が蘇ってモヤモヤ……
目の前のものを実況する

ものの数や色、材質、温度、造形、触り心地、ついている傷などを観察し、それを頭の中で実況することに集中を。「今、この場所のことだけを考えて、怒りから目を逸らす作業を『グランディング』と呼びます。目の前のものに集中することで怒りのピークをやりすごし、冷静になるための基本テクニックです」


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05
SNSでリア充アピールしている知人が苦手
▶スマホからSNSアプリを外してみる

「不快な情報にわざわざ近づく必要はありません。目にしなければ、何も書かれていないのと同じ。フォローを外すなりブロックして距離を取りましょう。インターネット空間では距離感が失われるため、コメントも辛辣になりがち。いっそスマホからアプリを外すのもありです」


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06
後輩を注意する時、つい感情的になってしまう
ゆっくりと低い声で話す

「変えるべきは相手の性格ではなく、状況であることを忘れずに。低いトーンで、冷静に話をするほど相手に伝わりやすくなります」。にこやかに、視線はそらさず、腕や手でゆっくり大きな動作を心がけると、相手は“受け入れられている”と感じて対話もスムーズに。


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07
満員電車で朝からイライラ
鉄板ワードを心の中で呟く

「イライラを感じたら、自分の心を落ち着かせるフレーズを頭の中でつぶやくことで怒りの増幅を防げます。好きな歌のフレーズ、大切な恋人や子供、ペットの名前でも効果的です。好きな動画や写真をみるのも有効。怒りから、現実に引き戻すアンカー(錨)になってくれますよ」


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08
進行管理がルーズな後輩にキレそう
を主語にする

無駄な怒りは自分を苦しめ、人間関係を悪化させる原因にも。「けれど、必要であれば怒ることも大切。お互いを尊重しながら具体的なリクエストを伝えるコツは『I』メッセージを使うこと。『あなたが悪い』ではなく、『私がこうしてほしい』と伝えることで、相手はあなたの要望を受け取りやすくなります」


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09
些細なことにイライラする自分にへこむ
コミュニティをたくさんつくる

「SNSのように自分から動かないと存在が認められない場所ではなく、そのままの自分が受け入れられるコミュニティを持つことが大切です。仕事でイライラしても、それ以外のコミュニティがあれば、気持ちを発散できます。自分なりの避難場所を複数つくりましょう」


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10
先輩の嫌味に思わず反論
▶ゆっくり6秒数える

反射的な言動はお互いをヒートアップさせ、余計なことを言ってしまう可能性大! 「怒りを感じてから6秒あれば理性が働くといわれています。深呼吸して6秒数える間に気持ちも少しずつ落ち着いていくはず。数える以外にも、ゆっくり深呼吸する、心を無にして思考を止めるという方法も」


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11
家族と話しているとつい喧嘩腰に……
その場を離れてクールダウンする

相手のいる場所で怒りを感じたら、席を立つのもあり。「正直に『少し中断させて』と伝えてもいいし、お手洗いに立ってもいい。歩いたりストレッチしてクールダウンしましょう。そもそも、議論は勝ち負けではなく、お互いの意見をすり合わせるものだと認識しておくことも大切です」


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12
飲食店で店員の態度にムッ!
▶イライラを点数化する

怒りを感じたら10段階で点数化。客観的に見ることで冷静になり、点数ごとの対策も取りやすくなる。「イラっとしただけなのか、爆発寸前なのか、怒りのレベルにも差があることに気づくはず。私たちが開発したアプリ『アンガーログ』やメモなどで記録すると、怒りの傾向も把握しやすくなります」

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MAQUIA 3月号

撮影/藤澤由加(モデル) ヘア&メイク/藤本 希(cheek one) スタイリスト/立石和代(モデル) モデル/福吉真璃奈(マキアビューティズ) イラスト/二階堂ちはる 取材・文/国分美由紀 構成/髙橋美智子(MAQUIA)


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