気力もキレイもむしばむ脳疲労。デジタル漬けで「余白がないな」と感じている人は要注意! 脳疲労をケアするルーティンを身につけて。

\オフの時間も余白を作れないあなたへ/
脳疲労を癒やす方法

脳科学者
西 剛志先生
東京工業大学大学院生命情報専攻修了。博士号を取得後、特許庁を経て、うまくいく人とそうでない人の違いを研究する会社を設立。
脳疲労に
まつわるQ&A
デジタル機器に依存した生活で陥りがちな脳疲労。そのとき脳内では何が起こっている?放っておくとどうなる?
Q.脳が疲れると身体、肌、心も疲れる?
A.脳のネットワークの切り替えがうまくいかず、すべてがお疲れモードに
人の脳は、セントラルエグゼクティブネットワークをオフにして、デフォルトモードネットワークをオンにすることでリラックス。デフォルトモードネットワークオンの時間が短いと、心はギスギス、血流が悪くなり肌はあれてくすむ。
Q.脳が疲労すると、脳のどこがダメージを受けてしまうの?
A.「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」にダメージが。続けば若くても萎縮する
ネットを見るのも、時間が短ければドーパミンが出てストレス解消になるが、長時間見続けるとずっと背外側前頭前野が情報処理をし続け、使い過ぎによるダメージが。ダメージが積み重なると若くても萎縮し、脳が「慢性疲労症候群」の状態に。
脳が疲労するとここが萎縮!

背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)
前頭前野の左右に位置し(鬼の角が生えているあたり)記憶や学習、理解、推理、判断、注意、感情のブレーキを司る。計画や意思決定、人との柔軟なコミュニケーションに不可欠な部分。
\脳の重要な2つのネットワーク/
セントラルエグゼクティブネットワーク
何かのタスクを効率的に行うときに働くネットワーク。背外側前頭前野が活発化。ネットの見過ぎなどで背外側前頭前野がダメージを受けているとうまく働かない。
デフォルトモードネットワーク
ぼんやりしているときに働いている脳のネットワーク。何も考えずにボーッと散歩しているときなどに活発化。セントラルエグゼクティブネットワークで入力した情報を統合。
Q.脳にダメージを与えすぎると、先々どんなデメリットが?
A.集中力がなくなり、キレやすいなど感情のコントロールに問題が。ダメージが進むと、引きこもりやうつ状態に
背外側前頭前野がダメージを受けると感情のブレーキがきかず、イライラしがちに。ささいなことでキレて、人とのコミュニケーションがうまくいかず、うつ状態に陥ることも。また優先順位がつけられなくなるため身の回りにゴミがたまり、雑然とした環境でさらに脳が疲弊。
Q.記憶や直感も鈍るもの?
A.「背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)」の萎縮で集中力が落ち、記憶力はダウン
デジタルのマルチタスクでネット漬けだと、背外側前頭前野がダメージを受け集中力が低下するため、忘れっぽくなる。また、デフォルトモードネットワークが働かないため、情報の統合がうまくいかず直感や決定力も鈍る。
MAQUIA 1月号
イラスト/腹肉ツヤ子 取材・文/小田ユイコ 構成/萩原有紀(MAQUIA)
公開日:



























































































