毎日何時間も何気なく過ごしているその動作が、あなたの不調の原因だとしたら? 「立つ」「歩く」が不調につながる理由と、見直しポイントを解説します。
座りすぎ注意報発令!
「座る」「立つ」「歩く」を見直して不調改善
“楽”だと感じるその姿勢が危険!
立つ・歩く
座る以外に多い姿勢といえば、立つことや歩くこと。私たちがリセットすべきは「重心」だった!
プロフェッショナルウォーキング協会代表理事。著書に『美人マインド きれいになる人の40の考え方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
首・肩こり、だるさ…
つらさの原因は姿勢のクセにあり
「体が正しく使えていないと、肩こりや腰痛、猫背、内股、すり足の原因に。特に現代は前重心の人が増えています。猫背は内臓を圧迫するので呼吸が浅くなり、腸内環境も悪化。腹筋が使われずお腹がゆるめば、骨盤が後傾してぽっこりお腹に。体は中心軸からズレるほど重力に引っ張られるので、首が前に出て、顔もたるんでいきます」(今村さん、以下同)
自分のクセを知る方法は?
まず、自然に立った時に手が体の真横より前に来ていれば巻き肩で重心が前寄りのサイン。「上のイラストのように、壁につま先をつけて立ち、かかとを上げた時に頭が壁にぶつかりそうな人はかなりの前重心です。重心が安定していれば、本来は壁と平行に体が上へ上がります。前重心の人は前側の筋肉で体を支えるので、巻き爪、足指の腹が硬い、前ももが張っている、疲れやすいといった特徴も」
荷物が多い時は体の真横or後ろに
私たちの体は中心軸からズレるほど重力の影響を受けるので、前重心の人が荷物を体の前で持つと、より重く感じるのだそう! 「ふくらはぎのヒラメ筋や太もものハムストリング、臀筋、脊柱起立筋など重力に抗うための筋肉は体の後ろ側にあります。それらの筋肉を使った方が体にとって負担が軽くなるので、荷物は体の真横もしくは後ろ側へ。ひじから下げるより、体の近くで持つ方が楽です」
正しい立ち方、歩き方を身につけるとメリットいっぱい
正しい動きを身につけると、お腹周りの筋肉はもちろん大腰筋や内転筋、足底の筋肉が鍛えられて、立つ・歩くといった日常の動作が筋トレ代わりに。「体の重心を支える背面側の筋肉が使われることで、脚の歪みを含めた姿勢改善やヒップアップ、肩こりやストレートネックの改善にもつながります。また、肩の力が抜けることで肩甲骨が動きやすくなると褐色脂肪細胞が活性化され、ダイエット効果も。お腹を凹ませる習慣ができると自然と肋骨が締まり、くびれも出現します」
MAQUIA6月号
イラスト/本田佳世 構成・文/国分美由紀 企画/村岡真知子(MAQUIA)