「MAQUIA」2月号では、人生を理想の方向へと導くためのさまざまなアプローチを紹介。いま再注目されている「腸活」について、詳しく解説します。
日々の習慣を見直して健やかな明日へ
なりたい私をかなえる100の方法
腸活でなりたい私に
第二の脳とも言われる重要な臓器・腸。免疫力にも大きく関わるため、その重要性はますます高まるばかり。
腸活美容家
小野 咲さん
看護師として腸の大切さに着目。腸活の普及にあたる。著書は『おとな女子の根こそぎよくなる! からだの整え方』(学研プラス)。
1 幸せホルモンの9割は腸で作られる。
腸内環境を整えて
心のあり方を変える
「“幸せホルモン”と呼ばれ、精神を安定させる働きのあるセロトニンの9割は小腸で生成されます。腸の状態がよければセロトニンが正しく生成され、心が穏やかになったり、気持ちが前向きになります。また、やる気を生み出すドーパミンを合成するビタミンを作るのは腸内細菌。腸内環境が良好ならドーパミンも正しく合成され、やる気もアップ。精神面でも腸活は大切なのです」
2 便秘、冷え、むくみ、
肌荒れ、免疫力低下などの
不調を改善する
「腸内環境が悪いと、便秘や下痢になったり、老廃物が血流に乗って肌に運ばれ肌荒れの原因にも。また、血流が悪くなるため、冷えやむくみが起きたり、腸の免疫細胞が正しく働かず免疫力も低下。腸活で腸内環境を整えればこれらの不調の改善につながります」
3 腸によい10の習慣を心がける
◼︎起きたらコップ1杯の水を飲む
「朝起きたらコップ1杯の水を飲むと、その刺激で腸が動き出します。飲む前にうがいをしてから、人肌程度の温度の水を飲んで」
◼︎朝日を浴びる
「朝起きて朝日を浴びると体内時計が整い、自律神経も整います。自律神経は腸と深く関わっているので、腸の状態もよくなります」
◼︎朝食を摂る
「朝食を摂ると腸が刺激され、排便が促されます。また、朝食は体内時計を整えるためにも大切なので、抜かずに摂りましょう」
◼︎朝に必ず排便タイムを作る
「睡眠中は腸は消化活動を行っているので、朝は排便の絶好のチャンス。便意がなくても朝食後に最低10分は排便タイムを確保して」
◼︎食事の時間は決め過ぎない
「一定リズムで消化活動を行うために食事は1日3食が基本。ただし食事は“時間が来たから”でなく、空腹を感じたら食べるのが◎」
◼︎日中は姿勢と呼吸を意識する
「お腹とお尻を締めて姿勢を正すと腸周りの筋肉が鍛えられ便秘が改善。また、深呼吸をすると副交感神経が優位になり、腸が活性化」
◼︎適度な運動を取り入れる
「ウォーキングやストレッチなどの適度な運動は、血流をよくし、腸の動きも活発になるので取り入れて。階段を使うだけでもOK」
◼︎リラックスする時間を作る
「リラックスすると自律神経の副交感神経が優位になり、腸の動きが活発になります。ホッとひと息つけるリラックスタイムを作って」
◼︎入浴でお腹を温める
「38〜40°Cのぬるめのお湯につかると副交感神経が優位になるうえ、お腹が温まって腸の動きがよくなるので、毎日なるべく入浴を」
◼︎腸のゴールデンタイム24時には就寝
「副交感神経が活動のピークを迎えるのは腸がよく働く24時以降。夕食を寝る3時間前に済ませて、24時にはベッドに入りましょう」
4 食事は温かいものから食べる
「いきなり冷たいものを摂ると、胃や腸が冷えて、消化に負担がかかるのでNG。味噌汁やスープなどの温かい汁物など、まず一番に温かいものをお腹に入れましょう」
5 甘いものへの欲が
止まらないときは豆乳を
「甘いものへの欲求が止まらないときは、温かい豆乳を飲むのがおすすめです。豆乳には、たんぱく質が含まれているので満足感が得られます。さらに、腸によいオリゴ糖も摂れます。同じくオリゴ糖が含まれる蜂蜜を入れて摂ったり、ソイラテにしてもOK」
6 腸ストレッチ+腸もみで腸を活性化
「腸を活性化するのに効果的なのが腸ストレッチと腸もみの組み合わせ。腸ストレッチは、お腹に圧をかけることで便通を促し、全身の血流をアップ。腸もみは小腸を刺激して、老廃物の排出を促進」
腸ストレッチ
1 両足を肩幅に開いてまっすぐに立ち、右手は腸骨(腰骨)の下、左手は肋骨の下に当て、鼻から息を吸ってみぞおちを前に出す。
2 ゆっくりと息を吐き、両手で脇腹をもみながら上半身をゆっくりと前に倒す。もみながら左手だけ下にスライドさせていく。
3 そのまま息を吐きながら、上半身が床と平行になるまで倒したら頭を上げる。このとき両手とも腸骨の下に。1〜3を10回。
腸もみ
1 おへそから指2本分外側の左右にあるツボに、人差し指、中指、薬指を当て、息を吸いながら同時に押す。これを10回。
2 おへそから指幅2本分上と下にあるツボに人差し指、中指、薬指を当て、息を吸いながら同時に押す。これを10回。
7 疲れが取れないときは
肝臓さすりを
「代謝機能を担う肝臓の働きが鈍ると、エネルギー不足になり疲れやすくなるので、疲れが取れないときは肝臓をさすって。右側の肋骨の少し下に手を置き、やさしくさすります。温まってきたことがわかるまで最低20秒は行って」
8 自分に自信がなくなったときは
ジャンプで腸を動かす
「自信がないときなどネガティブな感情になっているときは腸が硬くなっています。このとき、ピョンピョンとその場で軽くジャンプをすると骨盤が緩んで腸の動きがよくなり、セロトニンが増えて自信が戻ってきます」
9 副交感神経を優位にして
穏やかで前向きな性格に
「腸が活発に動いているとリラックスをもたらす副交感神経が優位になるので、腸の動きを常によくしておけば気持ちが穏やかで安定しやすくなります。毎日スッキリと便が出ていると体も軽くなり、気持ちも前向きに」
10 バナナ状の便がスッキリ出て、
残便感がないのが理想
「腸の状態は便でチェックできます。理想的なのはバナナ状で、黄土色か黄茶色の便がスッキリと残便感なく出ること。量は片手に乗る程度で、食べ物が発酵したような甘酸っぱいニオイがするのがいい便。黒くて臭い便や、ウサギの糞のようなコロコロ便は要注意」
11 いろんな菌を取り入れるよりも
オリゴ糖で今ある菌を強くする
「いろいろな菌を外から補っても腸に定着しにくいので、まずは自分の腸内の善玉菌を増やして。おすすめは善玉菌の餌になるオリゴ糖。玉ねぎ、蜂蜜、バナナ、大豆製品などに多く含まれます。市販のオリゴ糖を摂るのも◎」
北海道産の甜菜(てんさい)から抽出・精製されたビートオリゴ糖の顆粒。ラフィノース100 2g×60本 ¥3800/日本甜菜製糖
MAQUIA 2月号
撮影/柴田フミコ 橋口恵佑(物) ヘア&メイク/時田ユースケ〈ECLAT〉(塩野さん分) 室橋佑紀〈ROI〉(宮本さん分) スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 山本瑶奈(物) モデル/塩野瑛久 宮本茉由 イラスト/山中玲奈 取材・文/和田美穂 真島絵麻里 構成/火箱奈央(MAQUIA)
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