「MAQUIA」12月号の特集『「変化」を味方につける私のトリセツ』から、30代で起こる体の変化をご紹介。食生活で気をつけることや、今やっておくべきことを専門家が教えます。
年代、季節、1カ月、1日……「私」はどんどん変わるから。
「変化」を味方につける
私のトリセツ100問100答
医学博士・皮膚科専門医
慶田朋子先生
銀座ケイスキンクリニック院長。美肌に導くスキンケア、安心安全な美容医療などを的確に診断&解説。
産婦人科医・心療内科医
小野陽子先生
対馬ルリ子女性ライフクリニックにて診療。Addots GINZA代表。心と体の両面から女性を支える診療を。
医学博士
木村容子先生
東京女子医科大学附属東洋医学研究所所長・教授。日本内科学会認定医。東洋医学・西洋医学の両面から診療。
仕事に、子育てに大忙し
ライフイベントも多い
30代
30代女性の特徴
Q 30代ってどんな時期?
A 女性ホルモンが充実、社会生活にも慣れ輝く時期。
後半は女性ホルモンが減少
「女性ホルモンの分泌のピークが続く30代半ば頃までは、不調が少なく体力も安定。ただ後半になると不調が出始める人も」(小野先生)
Q メンタル的にはどう?
A ストレスが多いけれど、力の抜きどころもわかってくる世代
「結婚や転職、出産などライフイベントが多い年代でストレスを抱える人も。ただ20代より経験値が上がり、楽になる人も多い年代」(木村先生)
Q 体型はどう変わる?
A 35歳頃から太りやすくなり、お腹周りに脂肪がつきやすい
「35歳を機に食べたものをエネルギーに変える力が衰え始め、太りやすくなります。とくにお腹周りに脂肪がつき、ぽっこりお腹になりやすく」(木村先生)
Q 30代が太る原因って?
A 代謝の低下が始まり、食べ過ぎ&運動不足で太る
「30代後半くらいから代謝の低下が始まるので、20代と同じように食べ過ぎていたり、運動不足だと、てきめんに太りやすくなります」(木村先生)
Q 体型維持におすすめの方法は?
A 全身運動と下腹部を強化する運動を
「ラジオ体操のような全身運動のほか、お腹に脂肪がつきやすくなるので下腹を中心に下半身の筋肉を鍛えるスクワットなどを。代謝もアップ!」(木村先生)
❶足を肩幅より少し広めに開き、つま先をやや外側に向けて立つ。左右の腕は胸の前でクロスさせて手を肩に置く。
❷もも裏が床と平行になる位置までしゃがむ。このとき背骨とすねを平行にし、目線はまっすぐ前に。次に❶に戻る。これを10回。
Q 30代になるとやっぱり、卵子って減るの?
A 30代後半から激減します
「生まれた頃には数百万個の原子卵胞が存在していますが、年齢とともに減り、30代後半からは激減するため、妊娠能力も低下します」(小野先生)
出生時には200万個もある原子卵胞が、30代には5〜6万個に、40歳以降は5000個ほどまで減少。50代にはほぼゼロに。
Q 髪が薄くなってきた気が……
A まずは鉄分不足をチェック
「貧血やダイエットによる薄毛で悩む人が増えています。貧血が進んでいると気づかず薄毛で気づく人も。鉄分不足がわかる貧血検査を受けて」(慶田先生)
Q スキンケアはどう選んだらいい?
A 再生スイッチをオン
「再生スイッチを入れるという意味でエイジングケアをスタート。保湿をしつつ、レチノールなどターンオーバーを高めるアイテムを組み込んで」(慶田先生)
A レチノール誘導体を配合。艶やかでハリのある肌へ。C-クエンスセラム1 35ml ¥15000/エンビロン B ハリと潤いを生み出す、濃厚エッセンス。スーパー100シリーズ EGF 10ml ¥3000/ドクターシーラボ
Q 最近、リカバリーが利かなくなりました
A ビタミンCを積極摂取
「ストレスを軽減し、疲労回復効果が明確なビタミンCのサプリを集中的に服用するのも手。より即効力を求めるなら高濃度ビタミンCの点滴も◎」(慶田先生)
独自のビタミンC吸収システムで全身に。リポ カプセルビタミンC 30包 ¥7200/スピック
Q 食生活で気を付けることは?
A ストレス食いに注意。鉄分もしっかり補って
「ストレスによる過食に注意。また、月経周期が短くなってきて、月に2回も月経がきたりすると、鉄分が失われやすく。意識して補給を」(木村先生)
Q 30代に起きやすい体調不良は?
A 冷えや足のむくみ
「巡りが悪くなり始める30代は、冷えやむくみが起きやすくなります。このどちらの不調の改善にも効果的な、“三陰交”(さんいんこう)のツボ押しで予防を」(木村先生)
内くるぶしのてっぺんから指4本分上の、すねの骨のキワのくぼみが三陰交。指の腹で2〜3秒かけて押し、3秒押し続けて、2〜3秒かけて力を抜く。これを5回。
Q 30代に多い婦人科系疾患は?
A 子宮内膜症や子宮筋腫のほか、PMSがひどくなることも
「30代にも多いのが子宮内膜症や子宮筋腫。PMSがひどくなる人も。35歳頃から乳がんになる人が増え始めたり、女性ホルモンの減少による不調が出始める人もいます」(小野先生)
Q 30代のうちに卵子凍結しておいたほうがいい?
A 卵子凍結を考える前に日頃からきちんと卵巣ケアを
「まずは、禁煙や運動習慣や食生活に気をつけ、低用量ピルの服用で卵巣を休ませたりとケアを始じめることが先決。その上で必要に応じて専門機関に相談を」(小野先生)
Q 肝斑やイボが出てきました……
A 抜かりない紫外線対策を
「皮ふの老化現象でもある脂漏性角化症といった、年を取ることでできるイボがアラサーでも出てくることがあります。日に当たる部分に数多くできるのでUVケアは万全に」(慶田先生)
Q PMSが最近ひどい気が
A ひどいなら低用量ピルや漢方薬なども検討して
「ストレスはPMSを増悪させます。まずはリラックスと休息を心がけ、症状がひどい場合は、婦人科を受診して。低用量ピルや漢方薬、抗うつ薬などで改善が可能です」(小野先生)
Q 美容医療でやっておくといいことは?
A タイタンなどのたるみ治療を開始
「効率的に再生力を高めるため、たるみに有効なタイタンやスマスアップ、サーマクールFLXなどを始めるのにちょうどいい頃。例えば年に1回サーマクール、フォトフェイシャルを2回受ければ土台崩れのケアは完ぺき」(慶田先生)
Q 40代に向けて今、何ができる?
A 意識的に力を抜きエネルギーを蓄える
「30代半ば以降は、気(エネルギー)の無駄づかいをしないこと。家事も仕事も何でも100%こなそうと思わないことです。意識して力を抜くこと。頑張ることがよいことだと思っている人は発想の転換を」(木村先生)
MAQUIA 12月号
イラスト/本田佳世 取材・文/和田美穂 轟木あずさ 構成/山下弓子(MAQUIA)
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