普段、何気なく摂っている「糖」と「塩」。美容と健康にどう影響するのか、上手く付き合うにはどうすればいいのかなどを、専門家に聞きました。今回は、肌との関係をピックアップ。

糖 肌 ハリ 弾力 スキンケア

この2つを制すれば美肌力も健康力もアップ!
「糖」と「塩」のQ&A

お話を伺ったのは
浅野まみこさん

管理栄養士

浅野まみこさん

総合病院、女性クリニック、企業などで18000人以上の栄養相談を行った経験を生かし、現在、食育活動やレシピ開発、食のコンサルティング、講演など多方面で活躍中。

後藤 悠さん

ポーラ B.Aリサーチセンター 副主任研究員

後藤 悠さん

皮膚バリアや保湿、肌荒れに関する基礎研究に従事した後、B.Aシリーズをはじめとする様々な化粧品の開発に従事。美肌に導くための新たなアプローチの提案に励んでいる。

エネルギーの源だけど摂り方にコツあり! 「糖」編
糖ってどんなもの?

「糖」と「肌」

Q 糖が肌に及ぼす影響とは?

A 糖化を招き、肌のハリ弾力の低下くすみなどが起こる
「体内で糖とたんぱく質が結びつくと、AGEsという最終糖化産物が生成される『糖化』という現象が起きます。糖化は肌のハリや弾力の低下、くすみなどの原因になることがわかっています」(後藤さん)

Q 糖化を進めてしまう要因って?

A 糖の摂り過ぎ、紫外線、ストレス、睡眠不足など
「糖質の摂り過ぎはもちろん、体内に活性酸素が増えることも糖化を進めると言われています。紫外線やストレス、睡眠不足など活性酸素を増やすような要素は糖化を進めやすいと考えられます」(後藤さん)

Q 糖化を防ぐための生活習慣とは?

A 食後の運動や、紫外線対策
「紫外線対策をし、ストレスや睡眠不足を防ぐことです。スマホの見過ぎも避けましょう」(後藤さん)、「食後に運動をすると血糖値の急上昇を抑えられるのでウォーキングなど適度な運動をするのもおすすめ」(浅野さん)

Q 汗も糖化するってホント?

A 汗の中のたんぱく質も糖と結びついて糖化します
「ポーラでは、汗に含まれるたんぱく質が糖と結びつき、糖化してAGEsに変わることを発見。さらにAGEsが毛穴の目立ちに関わる因子を増加させることもわかりました」(後藤さん)

Q 肌の糖化を防ぐスキンケアとは?

A 糖化にアプローチするコスメでケアを
「ポーラにはAGEsを切断する働きのある独自の美容成分『YACエキス』『EGクリアエキス』などを配合した製品があります。このように糖化にアプローチする成分を含むコスメでのケアがおすすめ」(後藤さん)

糖化にアプローチするコスメでケアを

A 細胞膜にあるエネルギー源(糖)の取り込み口「GLUT1」というたんぱく質にアプローチ。オルビス ユードット ローション(医薬部外品) 180ml ¥3630/オルビス B 肌の糖化にアプローチする独自のYACエキスを配合。糖化のある角質を洗い落とし透明感とハリ感のある肌へ。B.A ディープクリアライザー 120g ¥13200/ポーラ C 肌の天然保湿因子(NMF)の一種である糖と構造が似た「美肌糖」配合、肌のエネルギー力をアップ。イドラクラリティ 薬用 トリートメント エッセンス ウォーター(医薬部外品) 200ml ¥5500/コスメデコルテ

Q 糖化を防ぐ食べ方のコツって?

A 精製されていない食品を選び、食事を抜かずに摂ること
「主食を玄米や雑穀米など精製されていないものにし、血糖値の上昇を緩やかにしましょう。食事を抜くと次に食べたとき血糖値が急上昇するので抜かないこと。よく噛んで食べることも大事」(浅野さん)

Q 糖化の予防・改善にいい食べ物はある?

A 抗酸化成分が多い食品がおすすめ
「ポリフェノール、β-カロテン、ビタミンC・Eなどの抗酸化成分が糖化対策に効果的。緑黄色野菜や、カカオ、緑茶などに多く含まれるのでおすすめ。ポリフェノールは野菜や果物の皮に多いので皮ごと摂って」(浅野さん)

抗酸化成分が多い食品

MAQUIA7月号
撮影/岡﨑恒彦 イラスト/二階堂ちはる 取材・文/和田美穂 企画/髙橋美智子(MAQUIA)


※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。

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