たゆみない努力と勉強を続け、美容成分や食についても研究者並みの知識がある君島十和子さん。そんな十和子さんが今注目する「保湿成分」の特徴と魅力を解説!
マニアックな十和子さんがディープに解説
“攻め”の美容成分これに注目!
モデル・俳優を経て結婚を機に引退し、自身のブランド「FTC」をスタート。豊富な知識と持ち前の探究心で多くのファンを抱える。
十和子さんの注目成分①【保湿編】
肌から潤いが溢れ出す!
メイクさんも絶賛する十和子さんの美肌。その基本となる潤いは、毎日のスキンケアの要。潤いは美しさと強さの源と考える十和子さんならではの注目保湿成分、ご覧あれ。
成分名:ペンタバイティン(Pentavitin)
異性化糖。肌の天然保湿因子(NMF)と似た構造で、高い保水効果を有する。エコサート、コスモス、ネイトゥルー取得。
有機認証も取得している“内から働く”保湿の雄
「デンプン由来の糖質で、信頼性が高い保湿成分です。ヒアルロン酸やコラーゲンなど、肌の上に保湿膜を形成するものはユーザーとしてわかりやすいのですが、作り手としては、肌の保湿力サポート成分も配合したい。それを同時にしてくれるのがペンタバイティン。ヒアルロン酸産生を促す働きもあります」(十和子さん、以下同)
中国では祭り状態!
国際的に大注目
中国のインフルエンサーが注目したことで“ペンタバイティン祭り”状態に。国際的にニーズが急増している今、配合されているコスメは狙い目。
柔らかく潤う肌に。ドクターメディオン モイスチャークレンジングジェル 150g ¥3850/メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ
成分名:エクトイン(Ectoin)
環状アミノ酸の一種。ヒートショックプロテイン産生促進、熱や紫外線からのプロテクト効果、なめらかさ改善など。
砂漠肌を潤す“攻め”は
過酷な環境で育つ成分で
化粧品としてはもちろん、国によってはアトピー性皮膚炎の保湿にも使われるスーパー成分がエクトイン。「砂漠の塩湖といった厳しい環境下で生息する、極限環境微生物が生み出す成分がエクトインです。驚異的な生命力の根幹となる保水力を誇り、長時間にわたり肌に潤いを留める働きが。さまざまなコスメに配合されています」
極限環境を生きる
生命力を肌に宿す
塩湖など厳しい環境下で命をつなぐ生物のパワーには目を見張るばかり。スキンケアはもちろん、これが配合されている日焼け止めなども信頼感アリ。
貯水化粧水として名高い名品。高持続ケラチン保水処方でみずみずしく潤った肌に。エスト ザ ローション 140ml ¥6600/花王
成分名:ビタミンCエチル (Ethyl Ascorbic Acid)
正式名称は3-O-エチルアスコルビン酸。水溶性ビタミンC誘導体の一種。美白有効成分で、メラニン色素還元作用をもつ。
数あるビタミンC誘導体。結論は「酵素不要」なコレ
「肌の酵素によってVCに変化する誘導体は、使う人によって効果に差が出てしまいます。その点、VCエチルは全量がきちんとVCに変化されるし、歴史があって安全も実証済み。私的信頼度No.1」。両親媒性(水にも油にもなじむ)の誘導体の中には、酸化が激しい肌だと効きにくいものもある中で、VCエチルの働きっぷりは優秀!
歴史があり、作用に
個人差がない優等生
たとえばアルコールを多く摂取する、乾燥した環境で長く過ごす方にもVCエチルはしっかり働く。1%配合されていれば十分なのも素晴らしい!
ビタミンCとビタミンEの相乗効果で、毛穴や乾燥が気になる肌に潤いとハリ感が宿る。タカミエッセンスCE 30ml ¥5500/タカミ
こんな成分にも注目!
成分名:ヒアロスムース(Hyalurosmooth)
チンネベリーセンナ種子由来のエキス。植物性ヒアルロン酸とも次世代フィラーとも呼ばれ、乾燥・シワ予防成分として注目の的に。
ヒアルロン酸市場に新風を吹き込む植物派
「肌表面に潤いの膜を作ってくれ、水分蒸散を防ぐ成分として注目しているのがヒアロスムース。保護フィルムを形成する多糖類で、肌をふっくら整えてくれるためシワ予防になると評判なので期待大」。日本でのお目見えはこれからだけれど、成分マニアの十和子さん注目とあって目が離せない!
MAQUIA 12月号
撮影/天日恵美子 ヘア&メイク/黒田啓蔵〈Iris〉 スタイリスト/江島モモ〈EOPLUS〉 イラスト/白ふくろう舎 取材・文/高見沢里子 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
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