暖かくなり、マスク下でも気になる毛穴。実は毛穴や皮脂の研究は、化粧品会社が新知見を続々と発表する注目の分野でもあります。「なくす」のではなく「管理」する新発想の毛穴ケア法を、皮膚科医の友利新先生に取材。

ニキビ くすみケア 友利新 毛穴

ニキビ予防も、キメ整備も、くすみケアも!
毛穴はなくならないから、末長くお付き合いしたい♡

先手と後手の毛穴管理テク

毛穴・皮脂・汗管理は先手&後手ケアで!


先手ケアとは
・角質ケアでトラブルが起こらない肌に
・抗炎症・抗酸化・皮脂分泌抑制
・真皮にアプローチし、毛穴目立ち予防

後手ケアとは
・角栓など毛穴づまりを取り去る
・汗や皮脂をこまめにケアする
・開きやたるみ毛穴は引き締める

マンガ1

マスク生活の長期化で、肌質を問わず毛穴悩みを告白される日々。自分自身も毛穴トラブルに見舞われています。

マンガ2

マンガ3

肌のにごりやくすみの原因となる“酸化”。その“酸化”を発生させる原因のひとつに、皮脂酸化物が多い毛穴の“角栓”が関わっていることを発見。太陽光に含まれるブルーライトが角栓に強く反応し酸化ダメージが発生する。

マンガ4

角栓から発生した酸化ダメージは、毛穴と肌表面をつなぐ皮脂を媒介として肌全体へそのダメージを連鎖させていく。肌ぐすみの新たな原因が明らかに!

マンガ5

“糖化汗”とはAGEs(最終糖化産物)を含む汗のこと。この“糖化汗”が表皮&真皮へのダメージ因子を増加させることを発見。表皮では異常角化&すり鉢毛穴を進行、真皮ではコラーゲン構造を悪化させるそう。

マンガ6

毛穴の皮脂腺内部の「脂腺細胞」の3D撮影に成功!

上の写真(提供:コーセー)は放出前の皮脂をパンパンに抱えた「脂腺細胞」。なんらかの原因で脂腺細胞のオートファジーが抑制されることで、皮脂放出後の細胞カスが溜まってしまい、毛穴づまりを引き起こしていることを発見。

マンガ7

マンガ8

マンガ9

マンガ10

内科・皮膚科医 友利 新先生

内科・皮膚科医

友利 新先生

自身も皮脂が多くニキビに悩んだ過去が。美容医療だけでなく最新コスメの知識も深く多方面で活躍。公式YouTubeチャンネルも大人気。

毛穴の役割
・毛穴内の立毛筋が収縮して体温を調整
・フレッシュな皮脂を肌全体に行きわたらせて肌を保護&保湿



皮脂の役割

・肌のバリア機能を担う天然のクリーム
・外部からの異物侵入を防ぐ
・肌表面を弱酸性に保ち細菌の増殖を抑える



汗の役割
・汗を出すことで肌の温度を下げ、体温を調節
・角層のバリア機能の維持をサポート
・肌のうるおいや常在菌を保つ作用も



毛穴ケアのポイントは?
・毛穴の「つまり」だけを優しく取り除く
・たるみ&開き毛穴は内部ケアも同時にする
・ダメージ予防のためUVケアも必須


皮脂ケアのポイントは?
・フレッシュな皮脂は正義! 酸化や糖化を予防する
・与えるケアでも皮脂コントロール可能
・分泌量が増える夏は皮脂ケアの強化が必須


汗ケアのポイントは?
・大人は取り去るケアだけでなく与えるケアでも汗対策を
・マスクを取ったらこまめに拭くこと



毛穴は消えないから正しく「管理」を

「スキンケアで“毛穴撲滅”や“毛穴レス”という言葉を散見しますが、皮膚科医の私からすると毛穴はなくならないもの。あって然るべきもので、きちんとした役割もあります」とは、友利新先生。けれど毛穴が目立つのは嬉しくないのも事実。うまく付き合うにはどうしたら?
「年代、環境、ストレスなどの影響で日々毛穴の状態は変わるもの。自分の毛穴と向き合って、正しい状態に導き、保つための知識をアップデートしましょう。冒頭でご紹介した各メーカーさんの新知見はそんな『毛穴管理』に役立つホットな情報。最新テクノロジーやコスメを取り入れて、毛穴悩みを増幅させないために育肌する“先手ケア”、今ある毛穴悩みに対処する“後手ケア”の2方向から、毛穴タイプ別に毛穴ケアを指南します」(友利先生)





MAQUIA 6月号
撮影/佐藤健太(一部物) イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/松井美千代 構成/山下弓子(MAQUIA)

最終更新日:

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