在宅ワークやマスク着用が日常になり、紫外線リスクも減ったかのように思われる今。UVケアに対する意識も低下気味? でも実は、そんな無防備な肌こそ標的に! まずは、白肌女医の友利先生と一緒にUVの基本をおさらいして、正しい知識を身につけましょう。
沖縄県宮古島出身で、当時から美白一筋という筋金入りの白肌美人女医。テレビや雑誌の他、医師の立場から美容や健康に関する様々な情報を発信する公式YouTubeも大好評!
気をつけるべき紫外線は3種類!? UVのこと、どれくらい知ってる?
どれも怖い! 真皮まで届くUV-A&ロングUV-A、
炎症を起こすUV-B
太陽には目に見える光と、目に見えない赤外線と紫外線(UV)があり、紫外線はUV-A、B、Cに分かれます。このうち地上に到達するのはAとB。UV-Aは肌の真皮まで届いてシミやシワの原因になる上、Aの中でも波長の長いロングUV-Aは真皮の奥へ到達し、皮膚を支えるコラーゲンやエラスチン繊維にダメージを与えてしまいます。一方、UV-Bは赤みやヒリつきを起こしたり、DNAを傷つけることも。
日差しの強い時間帯や、夏だけのUVケアじゃダメって本当!?
曇りや雨、朝や夕方、秋や冬も!
毎日、紫外線は降り注いでいます
曇りでも晴天時の約60~90%もあると言われる紫外線。特にUV-Aは厄介で、朝から少しずつ増え始め、夕方もほとんど減りません。さらに、UV-Bの量が冬は夏の約1/5まで減るのに対し、ダメージが目に見えないUV-Aは1/2程度と、冬でもかなりの量が降り注いでいます。メラニンは、言わば定期預金。満期になってシミが溢れ出す前に、通年で対策を。
日陰でも日焼けするの? 反射光と散乱光って何?
直射光だけじゃない! 日陰でも
あらゆる方向から紫外線が!
反射光とは、地面や壁などに当たった光が跳ね返ってくる照り返しのこと。雪や砂浜では反射率が高く、アスファルトでも約10%もの反射が。散乱光は空気中のチリやホコリなどに光が当たり、様々な方向に進路を変えたもの。日中、日陰でも明るいのは散乱光が原因です。日陰でも、あごの下や耳の裏まで日焼け止めを忘れずに。
知ってるつもりの「SPF」「PA」、 正しく理解してる?
SPFはUV-Bを防ぐ時間的な目安、
PAはUV-Aの防止レベルが分かる!
SPFはSun Protection Factorの略で、どれだけ長くUV-Bを防げるかという目安。15~20分が1単位で、例えばSPF30なら理論上は450~600分ほど肌が赤くなるのを防ぎます。PAはProtection grade of UV-Aの略で、UV-Aを防ぐ指標。+が多いほど高効果。ただし日焼け止めは汗や摩擦で落ちるので、2~3時間ごとに塗り直しを。
マスクの下も日焼けするの? マスク着用時のUVケアのポイントは?
マスク着用時も日焼け止めは必須。
蒸れやこすれ対策にお直しも徹底を
UVカット加工されていないマスクの場合、ある程度の紫外線は透過しています。UVカットマスクでも覆っていない部分との差ができないように、顔全体にムラなく日焼け止めを塗り、シミになりやすいフェイスラインには重ね塗りを。どんな日焼け止めでもマスクで蒸れたりこすれたりするので、コマメに塗り直しましょう。
日焼けだけじゃない!? 紫外線がもたらす危険とは?
紫外線の蓄積で毛髪ダメージや
様々な眼病、皮膚ガンの恐れも!
紫外線を長年浴び続けると細胞内のDNAが傷つき、皮膚ガンに発展する恐れも。白内障や翼状片、失明することもある黄斑変性などの眼病も心配されます。また、プールや海で髪が濡れている時も要注意。毛髪を構成するケラチンタンパクが傷つき、パサつきや褪色の原因に。頭皮が炎症を起こすと、抜け毛につながる可能性もゼロではありません。
在宅ワークやマスク着用が日常になり、UVケアに対する意識も低くなりがちですが、もう一度UVの基本をしっかりおさらいして、紫外線に負けない毎日を送りましょう。
イラスト/いいあい 文/石松アミ 編集/村上亜耶