美容医療の基本から、リスクにつながる一端まで。“中の人”だから分かるアレコレを直撃!

今知りたいトレンド&知るべき心構えとは?
美容医療の最前線
聞きたくても聞けなかった!
美容医療を受けるときに知っておくべきこと

肌治療から手術まで! 細かな診察に定評のある腕利きドクター
形成外科専門医と美容外科専門医のダブルライセンスを持つ目鼻アンチエイジングの専門医。顔立ちのコンプレックスを解消し、かつ自然に仕上げてくれる。

自ら受けた施術は100回以上。リアルな体験がカウンセリングに生きる
LIANクリニックマネージャーとして、美容医療カウンセラーの育成に注力。公式YouTubeチャンネルでは、おすすめ美容施術やコスメの情報を発信する。
Q.クリニック選びのポイントは?
「値段もある程度判断基準になります。腕のよい医師だと価格にその経験値が反映されるので、高値なことも。気合を入れたい大事な施術は価格の高い名医のところ、コンスタントに受けたいライトな施術は安価な医院と使い分けもおすすめです」(真山さん)
「医師が配信する動画で話の内容やセンスを吟味する、あるいはカウンセリングを受けて直接話をしてみる。お悩みを伝えたとき、たくさん選択肢を提案した中から最善の方法とそのリスクを丁寧に説明してくれるのは、経験値の高いよい医師です」(室先生)
Q.最近よく耳にする「直美」って?
「“直接美容医療の道に進む医師”の略。医師免許を取得して2年の臨床研修を終えたあと、すぐ美容外科に就職する医師を指します。一般診療科、例えば形成外科などでの経験がないため、患者との信頼関係を築くスキルや手術そのもののスキルが未熟なケースがあり、問題になっています」(室先生)
Q.カウンセリングを受けたら施術を受けないとだめ?
「カウンセリングを受けても、施術を受ける義務はありません。ただ、ほとんどのクリニックでカウンセリング料金は発生するでしょう。中には施術の契約をするまで帰そうとしない、“監禁営業”をするクリニックがありますが、意志の力を総動員して断固拒否してください」(真山さん)
Q.エラをなくしたい。“骨切り”治療って、正直どう?
「アジア人の骨格は、平坦で顔の下半分が大きい傾向にあります。そんなアジア人にとって骨切り手術には、顔立ちを立体的にする、四角い輪郭を丸い印象にするなどのメリットが。ただし骨を小さくしすぎると、顔のたるみが目立つ場合があります。自分に適した手術かどうか、医師と相談して正しく判断しましょう」(室先生)
Q.肌管理に興味あり。クリニックで行う肌管理にはどんなメニューがある?
「肌管理とは、注射やマシンなどさまざまなメニューを組み合わせて悩みをケアし、美肌を保つこと。一回だけの施術ではなく、半年、一年と時間をかけて、理想の肌状態に管理します。内容は悩みによって異なりますが、たとえば肌のハリや透明感を高める水光注射、たるみを引き締める高周波マシンなどを用います」(真山さん)
Q.美容クリニックでも皮膚科医と美容外科医では何が違うの?
「治療のアプローチに異なる部分があります。皮膚科医は肌の状態を診ながらマイルドな治療を行うのが得意な先生が多く、美容外科医は一度の治療で結果を出そうとする先生が多い印象。どちらの医師もお互いの分野について基本知識を持っているので、間違った科に相談しても正しい方へ誘導してくれるはず」(室先生)
Q.今流行のクマ治療。脱脂のメリット・デメリットは?
「加齢によって目元の下に落ちてきた脂肪を除去する脱脂法は、比較的簡単で、目立ったダウンタイムがありません。一方、あまり若い年齢で脱脂をすると、大人になってから上下のまぶたが凹むケースがあります。解消するには、ヒアルロン酸や脂肪を注入する施術が必要になります」(室先生)
Q.施術のお直しを他のクリニックでお願いしてもよい? その場合気をつけることは?
「もちろん別のクリニックでお願いしてもOK。でもまずは、問題の施術を受けたクリニックでカルテを開示してもらいましょう。何をどう施術したのか詳しい内容が分からないと、修正するクリニックでも対応が難しくなるケースがあります」(真山さん)
「別でもよいのですが、信頼関係が残っているのなら本来は施術をしたクリニックでお直しをするのがベター。美容医療は一回で決まるものもあれば、そうでないものもあります。うちでは直せないと言われたら、他院修正を受け付けているクリニックへ」(室先生)
Q.ネットのクチコミって信用できる?
「SNSでよく“美容アカウント”を名乗って詳しそうなクチコミを書く人がいたりしますが、匿名の書き込みは怪しいことが。クチコミより、医師やクリニックが自ら発信するSNSやサイトなどをチェックして、そこで症例や実績を確認しましょう」(真山さん)
「ネットのクチコミは誰が書いているか分からないこともあり、あまり信ぴょう性はありません。ネットやSNSだけでなく、知人や信頼できる医師からの情報、あるいは医師の発信するインスタライブなどを見て、自分で判断したほうがよいと思います」(室先生)
Q.海外で美容医療を受ける際の注意点は?
「言葉の通じない海外で美容医療を受ける場合、施術の内容を正しく理解することが大切です。国によっては、日本ほど詳しく説明しない場合もあります。例えば、ヒアルロン酸を注入するなら、どこに何の製剤を入れたか具体的に把握すること。帰国後お直ししたくなっても、何を入れたか分からないと対処できない、なんてことも起こり得ます」(真山さん)
MAQUIA 3月号
イラスト/タイマタカシ 取材・文/風間裕美子 構成/髙橋美智子(MAQUIA)
公開日:

































































































