ファッショントレンドでもあるミニの着こなしが今回のテーマ。メイクとファッション、ヘアとの神崎流コーディネートで、個性が光る魅力的なミニスタイルが完成!
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる
Scene 大人のミニスタイル
甘さ、丸み、ツヤを封印して
シャープに着こなすハンサムミニ
リボンやフリル、ピンクやハート、甘さをもつ色や形。目にするだけでときめいていた「かわいい」は、大人になるごとにぎこちなく、肌や体から浮くような違和感は増すばかり。開いた距離はもうその存在さえ透明になってしまうくらいだったけれど、ここ数年でこの距離が、グッと縮まり、ときめきが復活。着てみたい、持ってみたい。久しぶりのこの感覚を楽しんでいます。中でも今年、心を掴まれたのはミニ丈のスカート。それもビッグジャケットとの合わせで着ると、スカートの存在が隠れるくらい潔い丈のもの。膝や脚の形、さらには皮膚にもエイジングを感じ始め、印象的にもすんとした大人っぽさを理想としたタイミングもあり、もう一生着ることはないだろうとミニ丈を封印して数十年。この思いがけない感覚の変化、面白いものです。
この年齢だからかもしれません。ものも、ことも、自分なりに調理できるようになり、人の目も「たいしたことない」とわかっている今だからこそ、自分の「好き」に素直になれる。そのまま着ると歪みが出るものも自分なりの味にできるのは、失敗も含め、あれこれ経験し、手にしてきたセンスがあるからこそ。改めて、手放してきたときめきを着こなす、持ちこなす楽しさを味わっています。
この秋のミニはハンサムに着るのが気分。「ミニ」という甘さ以外は全ての丸みを削ぐ。髪はさらりとストレートにしてシャープさを、そこにほんのり無造作な動きを加え、力の抜けた空気感を加える。メイクはポイントメイクよりも、骨格を程よく立たせることを優先し、凛とした印象を作ること。色ではなく、顔自体の陰影をさりげなく立たせることで、すんとした軽やかさと個性がいいバランスで混じり合ってくれるから。目元、口元は血色のない色を選択。身に纏うだけで女性らしさを出すミニスカートから体温と血色を抜き取るように、ドライな空気感を放つ色を纏うくらいが丁度いい仕上がりに。チークだけは血色感のあるものをほんのり広げ、顔色は美しく。
裏テーマは、キマりやすいジャケットとミニスカートをどれだけさりげなく軽やかに着ることができるか。骨格を浮き立たせ、丸みを削ぎ、ドライな色を足す……大人だから楽しめるミニの着こなし、ぜひお試しを。
Makeup
色を抑え、ツヤや曲線も削いだ、ミニマムメイク
ベースメイクはセミマットのパウダリーで軽めに仕上げて、ハイライト、シェーディング、チークで自然な立体感を演出。メイクではツヤと曲線を排除、使う色も抑え、眉にも強さを出してシャープな印象を心がけて。
aなめらかで美しいセミマット肌を瞬時に叶え、その人の骨格や肌の質感を引き立てる。インウイ パウダーファンデーション 00 SPF30・PA+++¥8030(セット価格)/資生堂 bパレットにはシェーディング、チーク、ハイライトがセットイン。今回はこの5色でメイクを完成させた。シェイド & グロウ フェイスパレット 01 ¥7700/RMK Division
Hair
潔さを感じさせるドライ質感のまっすぐヘア
メイクと同じように、髪にもツヤと曲線は必要なし。ドライ質感を作るスプレーやミストなどのスタイリング剤を仕込んで、ヘアアイロン、ドライヤーで無造作なストレートヘアに仕上げる。
Fashion
マイクロミニ×ビッグシルエットのジャケットが好相性
大人のミニスタイルの強い味方になるのが、メンズライクなビッグジャケット。ジャケットからスカートが見え隠れする丈感が絶対条件で、全体の色もグレートーンでまとめるとよりメンズっぽく。
MAQUIA 10月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/魵澤和之〈まきうらオフィス〉 ヘア/一番合戦 彩〈Uné GARDEN〉 スタイリスト/黒崎 彩〈Linx〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
ジャケット¥126500/ハルミ ショールーム(アキラナカ) タンクトップ付きニット¥41800/アンデコレイテッド スカート¥36300/モールド(チノ) リング¥55000/リューク シューズ¥253000/アオイ(ファビアナフィリッピ) タイツ /スタイリスト私物
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