2023年下半期に盛り上がりをみせた陰影メイク。今回紹介するのは、最新コスメでアップデートされた、神崎流のメリハリテクニック。ミニマムながら効果は絶大だから、すぐにトライしたくなるはずです！
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる
Scene 大人の陰影メイク
イマドキ感を表現した透明感のある陰影メイク
最近また「陰影」をつくるメイクにはまっている。ただ、陰影といっても、ただ、立体感を掘り起こし、深く濃い顔にするわけではないところが新たな楽しさだ。どこが新しいのかというと、陰影を出しつつも仕上がりはピュアであること。パキッとドラマティックな大人顔ではなく、どこかあどけなさも香るような、純度の高いムードを纏う顔。今までの陰影メイクとはある意味真逆。どこまでも深い透明感と浮き出るパーツの両方を手に入れられるメイクだ。
このメイクの代表的な顔といえば、韓国女優。これという鮮明な色もなく、ただただ澄んだ肌に潤むパーツが美しさを湛えている。ただし、よく見ると鼻筋や鼻先、小鼻や頬、唇はくっきり、ふっくらと立ち上がり、肌のあどけない純度をぐっと引き締めているのがわかる。みずみずしく発光するような特別な存在感だ。
この顔になるなら、まず、ベースメイクは潤む艶肌に仕上げること。たっぷりのスキンケアで潤いを溜め込んだ肌に、透明感を引き立てるピンクラベンダーの下地で黄みを抜き、青いフィルターをかけたような肌の色に整える。この上にはクッションファンデをブラシで丁寧にひろげていく。スポンジでもパフでもなく、ブラシで肌にくっつけるようにのせていくのがポイントで、これだけでも十分に美しい艶肌に仕上がる。
でも、ここからが重要。まず、透け影色で高く見せたいパーツの隅に影をうっすらとつくっていく。ブラウンでもなく。マットでもなく。日差しの中で現れる影のような色。影はよく見るとまるでシフォンの生地のような透明感があるもので、地面にそっと重なっている。だから影には何故か心地のいい軽やかさがあるのだなと、納得できるほどだ。それにならって、顔の影も、透けるような透明感がほしい。色も、まるでリアルな影になるグレーブラウン。凹ませて見せるのではなく、影で高さを生み出す手法。
そこに艶やかな光を組み合わせる。ただ光るのではなく、潤むように艶めくもの。思わずこぼれ落ちるような麗しい光を影の横に添えることで、双方の役割がはっきりと存在できる。唇や目元、頬にはあえてヌードな色を選択。陰影の強さに、ヌードなやわらかさが並び合うことで、ピュアなだけではない、色気まで纏える。深みや濃さだけではない、まろやかに潤む陰影メイクを楽しみたい。
鼻筋をスッと立てただけ！ 見違える顔立ちに
これまでの陰影メイクとは異なるピュアさの正体は、鼻周りにだけプラスした光と影。鼻筋と鼻先にはハイライトを、そのサイドを締めるように、透け感のあるグレーブラウンを仕込むだけ。鼻が高く見えて、シャープな顔立ちが生まれる。
a 肌の色を問わず、リアルな影になりすますローライト。bのハイライトの両サイドに加えて、鼻先にもVの字で影をオン。シャドウオンフェース 01 ￥3300／カネボウインターナショナルDiv. b 濡れたような艶をもたらす、スティックハイライト。鼻筋から鼻先にかけて3カ所に点置きし、指でなじませて。インウイ ハイライター 01 ￥5500／資生堂
冬の素材感を楽しむボリューム服
厚手のニット×ボリュームスカート、そこへツイードのジャケットをプラス。冬ならではのこんな重量コーディネートも、艶やかな陰影メイクを合わせれば、全体の印象が軽やかで、洗練された印象に。
しっとり艶ありのウェーブスタイル
髪全体の艶を高めるように、ストレートアイロンで仕上げ、中間から毛先に向かって大きめのウェーブを。服にボリュームがあるのでヘアに空気感は入れず、しっとりとした雰囲気にまとめて。
MAQUIA 12月号
モデル・メイク・文／神崎 恵 撮影／魵澤和之〈まきうらオフィス〉 ヘア／yoko スタイリスト／石関靖子 構成・文／若菜遊子（MAQUIA）
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。
MAQUIA2024年11月21日発売号
集英社の美容雑誌「MAQUIA(マキア)」を無料で試し読みできます。マキア1月号の大特集は「絶対、失敗しない！ベストコスメ2024下半期」。通常版の表紙は有村架純さんです。
