神崎さんの私服でも見かけることが多い、メガネスタイル。何気なくかけているように見えたそのスタイルにも、実はこだわりが満載。そんな神崎流のメガネ美人の法則をお伝えします。
神崎 恵の恋させる瞬間 美容劇場
きゅん♡を誘う女になる
Scene メガネをかける日のメイク
瞳はフレーム、唇は色を強調
このメリハリがベストバランス
実は、「日本人にこそメガネを!」と思っている。わたしは物心ついた頃からのメガネ好き。幼い頃は、親戚の叔父や祖母がつけているメガネをこっそりかけては、「おとなになったようなじぶんのかお」をながめて、にんまりする子どもだった。小学生の頃にはメガネをかけた友だちの大人っぽさに見惚れたし、中学で初めてメガネを手に入れた(視力は2・0だったため伊達メガネ)ときの、あの高揚感はいまだに鮮明なまま。あれから数十年、毎年新しいメガネを迎え入れ続けながら、メガネ愛を育んでいる。
なぜ? そこまで? メガネを愛しているのか……この数十年もの中で見つけてきた、いくつものメガネの威力。まずは、なんといっても顔にコクがでること。コクというのは、味わいでもわかるように、深さ、広がり、芳醇さ。顔の上にメガネが重なるだけで、パーツは濃く、顔全体の印象に陰影と立体感が生まれるから面白い。平坦気味、かつ、ささやかなサイズのパーツが並ぶわたしの顔には、これが実によく、だらりと流れていた顔の上側が、しゅっと起き上がり、パーツひとつひとつが生き生きと、個の役割を果たしてくれる感じだ。加えて、ここも素晴らしいなと感じるのが、ネガティブな要素を程よく抑えながら、ポジティブな魅力は引き立てるというバランサーでもあること。くどさは抑え、全体をまろやかに仕上げるバランス力もメガネの才能のひとつ。だからメガネをかけると、パーツを整えて見せると共に知的さ、色気、個性といった美しい要素が並びはじめる。これだからやめられない!
メガネをかけるとき、その効果を最大限引き出す簡単なコツがある。それは、「濃口リップ」。ピンクでも赤でもオレンジでもブラウンでも、存在感濃いめの色を唇に置くことだ。顔の上半分と下半分のバランスがいい塩梅にとれるから、洒落感というものも手に入る。メガネが重なる目にもちょっとした工夫がいる。「アイシャドウの色をあえて効かせないこと」。メガネ自体に重みがある分、目元は極力軽く仕上げると、目の透明感と大きさが際立つという仕組み。その分、インサイドにアイラインを引き、軽やかに深みは足す、まるでばさりと豊かなまつ毛があるように。
手の込んだアイメイクよりメガネを。そんな選択も、新しい魅力のはじまり。
目元はインラインを効かせ、唇はマット質感でおしゃれに
メガネスタイルに作り込んだアイメイクをすると、濃く、くどくなってTOO MUCHな印象。粘膜部分を埋めた目尻長めアイライン×大胆カラーのリップの組み合わせが、最高のバランスを生む。
a 鮮やかな発色としなやかな仕上がりを叶える、進化系マットリップ。落ち着いたソフトコーラルはアジア限定色。エアーマット リップカラー 03479 ¥4070/NARS JAPAN b とろけるような感触で、まつ毛のキワ&粘膜部分にもスルスル描けるジェルライナー。密着力も高く、にじまない耐久性を追求。ケイト レアフィットジェルペンシルN BR-2 ¥1210(編集部調べ)/カネボウ化粧品
ヘアにボリュームを出して、メガネに負けない存在感を!
メガネが映えるメイクに負けないように、髪にも華やかさがほしい。26mmのヘアアイロンで髪全体にカールをつけ、さらに、それをブラシでざっくりほぐす。服も着替えて、全身のバランスを見ながら、最後にボリューム調整を。
完璧すぎるコーディネートをメガネでカジュアルダウン
透ける素材のボウタイブラウスに、太めのデニムパンツ。おしゃれ上級者と思わせるこのスタイルに、メガネをさらっと投入することで力の抜けた雰囲気が漂う。キメキメのときこそ、メガネの出番。
MAQUIA 9月号
モデル・メイク・文/神崎 恵 撮影/天日恵美子 ヘア/赤羽麻希〈joemi by Un ami〉 スタイリスト/松島 茜〈io〉 構成・文/若菜遊子(MAQUIA)
※本記事掲載商品の価格は、税込み価格で表示しております。